昨日から国勢調査票の回収が始まり、午前、夕刻と世帯周りをしています。
調査票配布時に訪問日を約束していた為、在宅率は高く昨日はいい回収率でした。
みどりばあちゃん
チャイムを鳴らし、ゆっくりとドアを手前に引くと開く。「こんにちは」と中に。
奥からおしゃれなしっかりとした感じのおばあちゃん。
訪問の趣旨を話すと「わたし、二週間前に医大でS字結腸のガンの手術をしたばかり。字が見えないし、眼鏡を持ってないのよね。あなた、書いてくれない」
「そうですか、では奥さんが書いたと言う事にして。私、書きます。」
「お生まれは」
「私、戦前も戦中も戦後も知ってるのよね」
私「はい」
「このお家には何人お住まいですか」
「逃げだされちゃった。というか、逃げたというか。・・・私一人。」
「では、配偶者の欄は離別にマークですね」
「そう」
私、いらぬ事「S字結腸はポリープの出来やすいところみたいですね。私もポリープがあって、内視鏡で昔、診てもらいました。」
おばあちゃん「内視鏡はイヤ。最初それで取ってもらおうとしたら結局だめでお腹をこんなに切っちゃったのよ」とVサインのように親指と人差し指を開く。
「でも、お元気そうで、よかったですね」
「みんな、そう言うの。ほんとに手術したのかって。わたし、切ったあと、見せようかって言ってるの」
「はい」
しばらく。
私「書き終わりました」
おばあちゃん「印鑑は?」
「いりません」
危ない、危ない。印鑑とは。
元気なみどりおばあちゃんでした。
印鑑は大事に。
写真は庭のケイトウの鮮やかな赤です。