南斗屋のブログ

基本、月曜と木曜に更新します

ティーズ一等兵傷害致死事件−横浜BC級戦犯裁判1号&75号事件

2021年10月04日 | 歴史を振り返る
 本件は、長野県平岡村(現天竜村)に所在した満島俘虜収容所に収容されていた米軍のティーズ一等兵が、1943年3月5日ころ、看守等により暴行を受け、死亡したという傷害致死事件です。

1 横浜裁判1号事件
 被告人はT軍属です。軍属とは、軍人以外で軍隊に所属する者。
 T軍属は、当時満島俘虜収容所に勤務していましたが、他の者と共同してティーズ一等兵に対して暴行を加えたということ等で起訴されました。
(裁判官)トレッチャー裁判長他
(検察官)ゲッヘン主任検事他
(アメリカ人弁護人)デッキンス中佐以下10名。
(日本人弁護人)渡邊治湟
 第1回公判 1945年12月18日
 判決日 同月27日
 判決内容 重労働終身刑(ティーズ一等兵傷害致死事件につき有罪、他2件につき有罪)(求刑・死刑)

2 横浜裁判75号事件 
 1号事件ではT軍属のみ起訴されていたが、その他の被告人は75号事件として起訴されたようです。
 6名の警備員及び満島分所長が起訴され、分所長以下に絞首刑が言い渡されました。
 判決日 1947年2月21日判決
 執行 1948年8月21日

参考文献 横浜弁護士会「法廷の星条旗〜BC級戦犯横浜裁判の記録」
(同書の概要は2017年4月の過去記事

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする