空き家対策関係を勉強する必要があったので、近くの図書館で本を借りてきました。
北村上智大学教授の「空き家対策の実務」という本、これは有斐閣から出版されています。「行政代執行の手法と政策法務」これは地域科学研究会というところから出版されている本。これも北村教授が関わっています。
前者の「空き家対策の実務」は、空家対策特別措置法の解説本でして、巻末に資料が詳しく掲載されているのが便利です。特別措置法、空家等対策計画やガイドラインといった参照必須のものが収められています。特別措置法の条文毎の説明があるのは解説本ですから、当然といえば当然ですが、特徴的なのは、特別措置法制定後に空家対策条例をどのように規定していくべきなのかについて論じられているところです。
既に条例が制定されているところは、どのように改正していったら良いのかの論述は、条例作りという観点からも参考になりそうです。
このような観点からの論述があるのは、北村教授が、空家対策特別措置法が制定される前から空家対策について研究を進めておられたからなのでしょう。
先ほど挙げた「行政代執行の法と政策」という本は、空家対策特別措置法制定前の空家への行政代執行についてのものです。この本は宇賀先生もコメンテーターになっており、法律が制定される以前の実務の工夫につき、非常に有益な知見を提供してくれます。
特別措置法制定前の状況を知っておけば、特別措置法自体のユニークさも知ることができるかと思います。