リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

賃上げ交渉の潮目と利上げとイギリスの新首相の話

2022年09月08日 | 日々の風の吹くまま
9月7日(水曜日)。☀☀。いかにも秋たけなわの空模様。まさに心機一転を決意するのにふさわしい日和というところかな。ま、心機一転はちょっと大げさかもしれないけど、子供たちは学校に戻るし、大学生の身分を卒業して大人社会での人生が始まる人たちも多いし、9月の連休明けはやっぱりそういう「区切り」の時として人生にメリハリを付けるチャンスなわけで、何となくでも改まったような気分になることは確かかな。もっとも、波に乗って忙しくなってしまうと一転がまたさらに一転することもあり得るけど。

今日のビッグニュースは、先月からストに入っていた政府公共セクターの労働組合BCGEUと雇用者側の交渉機関の間で暫定的な合意が成立したという話。どうやら各年のインフレしだいでは協約の3年間に最高14%以上の賃上げになるらしい。インフレが収まればそこまで上がらないということで、なかなか賢いという印象。酒類を調達できないでいたレストランやバーはもちろん大歓迎だろうな。バラード入江の向こうのウェストバンクーバーで運行している公共交通「ブルーバス」も、ウェストバンクーバーとの交渉が難航して全面スト突入を匂わせていたけど、一転して拘束力のある仲裁にかけることで合意したと発表したし、やっぱりどうも不況が来るという観測が、特に組合側に解決を急がせているんじゃないかと言う気がするな。相次ぐ金利引き上げで経済が不況に陥って、急速にインフレが収まってしまうと、大幅賃上げを要求している組合の旗色が悪くなるわけで、ほんとに潮目が変わって来たのかもしれないな。はて、これから始まる看護師と教職員の2つの大規模な組合の賃上げ交渉の行方はいかに。

そのインフレは6月に8.1%まで上がったのが、今は7.6%で、ガソリン代が今日は183円と大幅に下がっているので、8月の数字はもっと下がるんじゃないかと思う。ただし、消費者物価のコア指数はまだ下降線にはなっていないということで、中央銀行であるカナダ銀行は今日またまた金利を0.75%引き上げると発表して、1月にはわずか0.25%と言う低さだった政策金利が今では3.25%。インフレとの戦いはまだ終わっていないと言っているそうなので、年末までには4%に達しそうだと言う観測もある。金利上昇で一番困るのは、マイホームを買うのに変動金利のローンを組んだ人たちかな。住宅の値段が高止まりしていて、まだ低金利だったのに固定金利のローンの査定に通れない人たちの多くが利率がさらに低い変動金利のローンを組んだそうで、これだけ急激に金利が上がったら、ぎりぎりで組んだローンの返済ができなくなってしまいそう。最も一般的な5年固定金利のローンを組んだ人たちも大幅に上がった金利で更新しなければならないから大変だろうと思う。まあ、私たちにとっては40年前に通って来た道だけど、あの頃に比べたら住宅の値段は2ケタは違っているもの。

イギリスで辞職に追い込まれたジョンソン首相の後任になったのが外務大臣だったトラス女史。かのマーガレット・サッチャー女史を思い出させるところがあるけど、手腕のほどは本格的な政府の運営に取り掛かってのお楽しみと言うところか。キャリアは会計士で、夫氏も会計士と言う話だけど、だからと言って(会計士は使ったお金の勘定をするのが仕事だから)経済に強いだろうと期待するのは時期尚早。ところで、トラス新首相は30数年前に、数学者のお父さんが隣のバーナビーにあるサイモンフレーザー大学で教えていた1年間を地元の小学校に通ったんだそうで、数年前にインスタに「カナダでの1年は私の人生の展望を変えた」と12歳だった当時の学級写真を載せていた。当時の同級生で今は母校のの先生をしている人によると、しっかりクラスに融け込んで、こてこてのイギリス英語を話して、利発でユーモア溢れる子だったそうな。はて、イギリスが直面する山のような難題に、まだ若い新首相はどう取り組むのか・・・。



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