11月6日(月曜日)。☁⛅。起き出してカーテンを開けたら、近づいて来る島影の上に大きな朝焼け雲。まずまずの天気になりそう。乗っている船がだんだん港に近づいて行くのを見ていると、旅の空の下と言うこともあるのか、郷愁に似た感情だったり哲学的な気分だったりと、とにかくいろんな思いが湧いて来るから不思議。

バルカン半島の歴史については高校の世界史の教科書で習ったことと、ユーゴスラヴィア連邦の解体の過程で戦乱が続いたことくらいしか知らなくて、今回のクルーズでも唯一名前さえ初耳の未知数100%の寄港地。そのザダールと言う小さな町(人口75,000人)にいったい何があるんだろうと思っていたら、これが紀元前9世紀に始まって、1991年に今のクロアチアになるまで、ローマ帝国、ビザンチン帝国、カロリング帝国、クロアチア王国、ヴェネツィア共和国、ハプルブルグ王朝、オーストリア帝国、ナポレオン支配下のイタリア、オーストリア・ハンガリー帝国、スロベニア、クロアチア、セルビアの各王国、イタリア王国、ユーゴスラヴィア連邦が入れ代わり立ち代わり支配して来て、ヴェニスとアドリア海を隔てて対峙するほど繁栄した時期があったというから、まさにアドリア海とバルカン半島の覇権をめぐる歴史の教科書。
小さい町と言うことで2時間の旧市街のウォーキングツアーを選んだのは大正解。クルーズ船ターミナルからバスに乗って、まずはウォーターフロントの公園へ。Monument to the Sun(太陽への記念碑)という直径22メートルのソーラーパネルがあって、夜になると日のある間に吸収した太陽エネルギーを電気に変えて光のショーを繰り広げるそうで、「上を歩いても大丈夫」と言われてみんな何かおっかなびっくり。ただのアートじゃなくて、実際にウォーターフロント一帯で必要な電力の半分を発電しているというから賢い。すぐ近くから不思議な音色の音楽が聞こえていて、街頭ミュージシャンでもいるのかと思ったら、Sea Organ(海のオルガン)。海面に向かって降りる階段のところにずらりと穴が開いていて、アドリア海の風が石の舗装の下に埋められたオルガンのパイプに吹き込んで、舗装のあちこちに空いている穴から絶妙な自然の音楽が流れて来るという仕組み。じっとたたずんで、何とも幻想的なメロディに包まれてうっとり。



旧市街は公園から少し歩いたところで、ローマ時代のフォーラムの遺跡があって、それを見下ろすようにプレロマネスク様式の聖ドナトゥス教会で背中合わせにどっしりしたロマネスク様式の聖アナスタシア大聖堂。周辺の広場にはカフェが並び、石畳の道路の両側にはおしゃれなブティック。途中に「MAGURO」と言う名前のスシ屋があったのにはびっくり仰天。アドリア海の魚のスシはどんな味かな。最後に1066年に建てられたという聖マリア教会。ベネディクト派の修道院で、大戦中はイタリア領だったために連合軍の爆撃で破壊され、戦後に再建したもの。2階と3階はザダールのかっての繁栄を示す金銀の装飾品のコレクションの展示ルームで、グループが見学している間、ワタシはそっと抜け出して1階に駆け戻って、ギフトショップで修道院の尼さんたちが作ったおみやげをゲット。店番をしていた尼さんが英語で「日本の方ですか?アリガトウ。知っている日本語はこれだけですけど」。へえ、日本の観光客も来るんだろうな。ワタシもフヴァラヴァム(クロアチア語で「ありがとう」)と返したら、やさしくにっこり微笑んで「神様のお恵みがありますように」。ザダールはほんとに素晴らしい発見だった。フヴァラヴァム!

聖ドナトゥス教会

聖アナスタシア大聖堂

ザダールの街角にも・・・

聖マリア教会

バルカン半島の歴史については高校の世界史の教科書で習ったことと、ユーゴスラヴィア連邦の解体の過程で戦乱が続いたことくらいしか知らなくて、今回のクルーズでも唯一名前さえ初耳の未知数100%の寄港地。そのザダールと言う小さな町(人口75,000人)にいったい何があるんだろうと思っていたら、これが紀元前9世紀に始まって、1991年に今のクロアチアになるまで、ローマ帝国、ビザンチン帝国、カロリング帝国、クロアチア王国、ヴェネツィア共和国、ハプルブルグ王朝、オーストリア帝国、ナポレオン支配下のイタリア、オーストリア・ハンガリー帝国、スロベニア、クロアチア、セルビアの各王国、イタリア王国、ユーゴスラヴィア連邦が入れ代わり立ち代わり支配して来て、ヴェニスとアドリア海を隔てて対峙するほど繁栄した時期があったというから、まさにアドリア海とバルカン半島の覇権をめぐる歴史の教科書。
小さい町と言うことで2時間の旧市街のウォーキングツアーを選んだのは大正解。クルーズ船ターミナルからバスに乗って、まずはウォーターフロントの公園へ。Monument to the Sun(太陽への記念碑)という直径22メートルのソーラーパネルがあって、夜になると日のある間に吸収した太陽エネルギーを電気に変えて光のショーを繰り広げるそうで、「上を歩いても大丈夫」と言われてみんな何かおっかなびっくり。ただのアートじゃなくて、実際にウォーターフロント一帯で必要な電力の半分を発電しているというから賢い。すぐ近くから不思議な音色の音楽が聞こえていて、街頭ミュージシャンでもいるのかと思ったら、Sea Organ(海のオルガン)。海面に向かって降りる階段のところにずらりと穴が開いていて、アドリア海の風が石の舗装の下に埋められたオルガンのパイプに吹き込んで、舗装のあちこちに空いている穴から絶妙な自然の音楽が流れて来るという仕組み。じっとたたずんで、何とも幻想的なメロディに包まれてうっとり。



旧市街は公園から少し歩いたところで、ローマ時代のフォーラムの遺跡があって、それを見下ろすようにプレロマネスク様式の聖ドナトゥス教会で背中合わせにどっしりしたロマネスク様式の聖アナスタシア大聖堂。周辺の広場にはカフェが並び、石畳の道路の両側にはおしゃれなブティック。途中に「MAGURO」と言う名前のスシ屋があったのにはびっくり仰天。アドリア海の魚のスシはどんな味かな。最後に1066年に建てられたという聖マリア教会。ベネディクト派の修道院で、大戦中はイタリア領だったために連合軍の爆撃で破壊され、戦後に再建したもの。2階と3階はザダールのかっての繁栄を示す金銀の装飾品のコレクションの展示ルームで、グループが見学している間、ワタシはそっと抜け出して1階に駆け戻って、ギフトショップで修道院の尼さんたちが作ったおみやげをゲット。店番をしていた尼さんが英語で「日本の方ですか?アリガトウ。知っている日本語はこれだけですけど」。へえ、日本の観光客も来るんだろうな。ワタシもフヴァラヴァム(クロアチア語で「ありがとう」)と返したら、やさしくにっこり微笑んで「神様のお恵みがありますように」。ザダールはほんとに素晴らしい発見だった。フヴァラヴァム!

聖ドナトゥス教会

聖アナスタシア大聖堂

ザダールの街角にも・・・

聖マリア教会
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