リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

演劇漬けの2月がやってくる

2023年02月01日 | 日々の風の吹くまま
1月30日(月曜日)。🌤☁。バルコニーの気温はマイナス1度。寒いけど、クリスマス前の寒波に比べたら、どうってことないやという感じかな。今日は午前中のレッスンが午後一番に変わったので、早めにウォーキング。寒いせいかペースが早まって、きのうより速い16分43秒。何かげんきんなもんだな。

帰って来たら、さっそくデスクに陣取って、脚本の翻訳の続き。きのうはあまりにも夢中になったもので、PCを落としたときにはクライマックスがもう目の前と言うところ。それで気が逸って、今日も始めたとたんに一心不乱。クライマックスの長い、長い台詞は本では丸々1ページ。これを覚えなければならない役者はタイヘンだろうな。どうやって覚えるのかな。初演の舞台では、このシーンで涙を拭っていた人がたくさんいたっけ。コメディを観ていてもどこかでほろっとしてしまうくらい涙もろいワタシは、涙が溢れ過ぎてコンタクトレンズが外れるんじゃないかと思ったくらい。胸が潰れそうになるようなシーンだけど、実はポジティブな流れへの転換点。自分の気持を投影しつつ、役を演じているつもりで、ウルウルして来る目を瞬きながら訳していたら、いつの間にか正午過ぎ。カレシのレッスンが1時だから、ランチを作って食べさせなくちゃ、と大慌て。それでも、長い台詞なのに、暗記が大の苦手のワタシでも覚えられそうな気がして来たから、いやあ、感情移入ってすごいパワー。

ランチの後で、怒涛のごとく一気に大団円に突進して、The Endに到達したのは午後3時過ぎ。手を付けたのは1月の中旬に入ってからだったで、うは、2週間ちょっとで舞台劇1本を丸っと訳してしまった勘定。もちろん、これから何度も何度も見直して、訳し直したり、書き直したりするわけだけど、どっぷり浸かってしまうとこうなるわけか。とりあえず初めに戻って、劇中で使われる曲をググって、これはと思うユーチューブの動画をブックマークしておいたので、ヘッドフォンで聞きながら、ワタシなりの台本読み。そのうちに、ピアノの生徒として最後の発表会で弾いたフォーレの『シシリエンヌ』を無性に聞きたくなって、動画を何本か探して来て鑑賞。清冽とでも言うのか、透き通ったメロディが何とも言えない。フォーレ自身の演奏(1913年の録音)というのはパヴァーヌとして弾いていて、これがまた聞きなれたスタイルとは違ったイメージなのがすばらしい。ほんとになつかしいなあ。あぁ~あ、またまたピアノを弾きたくなって来ちゃった。

☆☆聞き直し、読み直しに夢中☆☆

1月31日(火曜日)。☁❅☁。目が覚めたら、ルーフデッキが真っ白。やぁ~だっ、雪っ。今日はワタシのピアノの先生だったセロクとメトロタウンでランチをする予定なんだけど、まあ、2センチくらいしか積っていないから、大丈夫かな。でも、朝のラジオではスリップ事故、接触事故続出と言う感じだったので、ちょっと心配になって、起き抜けにメールを飛ばしたら、「大丈夫よぉ」。ああ、良かった。気温は上がっているので、先月のような混乱はなさそうだし。

起きるのがちょっと遅かったので、朝ご飯が終わったらもう9時半。急いでカレシのランチになるツナサンドイッチを作ってラップに包んで、出かける支度。ウォーキングの時間がないので、カレシが途中まで一緒に来ることになって、ところどころまだ除雪していないでべた雪が残ってる歩道を(危ないから)手をつながずにてくてく。クィーンズアベニューの角の教会のところで、カレシは回れ右、ワタシは右折。セロクと落ち合うメトロタウンまでは電車で10分。待ち合わせのスポットはバスターミナルを横切って、モールに入ってすぐの百均ストアのそば。スマホに「今家を出るところ」というテキストが入っていたので、安心して待つこと15分。のんびりしていたら、セロクが抱き着いて来て、しばらく女子学生みたいに抱き合って「ひさしぶりぃ~」。ほんと、引っ越してから、ずっと会っていなかったんだよねえ。

メトロタウンの巨大ショッピングモール「メトロポリス」には大きなフードコートがあるので、ぐるりと見まわして、何を食べようか。セロクもワタシもブランドショップが並ぶモールやフードコートには縁がないもので、ちょっと迷ってやっと選んだのがぺりぺりチキンの辛くないもの。トレイを持ってテーブルについて、まずは近況報告。ドイツに留学していた娘は、修士号を取って、ミュンヘンでデザインの仕事を始めたばかり。彼女が5歳くらいのときに描いてくれたマンガ風の絵のできに仰天したことがあったけど、やっぱり音楽じゃなくてそっちの方へ進んだわけね。永住権を取るつもりだそうだから、カナダには帰って来る気はないってことかな。地元の大学で音楽(ドラムス)を勉強していた息子はめでたく卒業。役者もそうだけど、音楽家も本業だけでは食べていけないのが現実で、ドラマーとしてのデビューを目指しながら、ドラムスを教えているんだそう。カレシの同僚だった人の息子が打楽器奏者で、音楽学校で教えながらArts Clubのミュージカルでよくドラムスを担当しているので、機会があったらオーディションを受けたらいいかもと言っておいた。

積もり積もった近況報告が一段落したところで、『The Piano Teacher』の本を進呈して、芝居の本は立ったまま、できたら声を出して読むと、けっこう奥深くまで踏み込めるよと、よけいなお世話のアドバイス。まあ、舞台に立ってひとりで全部の役を演じている自分を想像しながら読むのがワタシ流の読み方で、そこに戯曲と小説の違いがあると思っているんだけど。「芝居を観に行かない方なんだけど、そうやって読んでみるわ」とセロク。楽しい時間があっという間に過ぎて、おじゃべりをし過ぎて、2人ともランチは半分も食べないままで解散。また、会おうね。帰って来た頃には歩道の雪はほとんど消えてしまって、今夜の予報は雨雪交じり。今日で1月がおしまい。あしたはグランヴィルアイランド劇場でArts Clubの新作『The Cull』のオープニング。その2週間後にはBMOセンターで別の新作のオープニングで、その次の週はファンドレイジングのディナーで、『The Piano Teacher』の作者のドロシーその人がスペシャルゲストとして出席。翻訳も頭に戻ってじっくりと読み直し、書き直し。何だか、演劇漬けの月になりそうな雲行き・・・。



コメントを投稿