リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

ピーターバンたちの世界

2016年10月31日 | 日々の風の吹くまま
10月31日(月曜日)。雨。メトロバンクーバーには10月の31日のうち26日雨が降ったと
いう記録があるんだけど、きのうの夜になって雨が降り出したので、どうやらタイ記録達成
かな。雨量の方は1975年の287ミリには及ばないけど、200ミリを超えるのは確実とか。
よく降るなあ。この辺りの冬は「雨期」だから、晴れの日が続く方が珍しいくらいなんだけど、
11月は雨の日が平均して20日という話。ほんとに足に水かきが生えて来そう・・・。

今夜はハロウィン本番。もう30年以上も昔のハロウィンの夜、カレシの実家で近所を回って
歩く子供たちにキャンディをあげる役目を仰せつかったことがあった。玄関のベルが鳴るた
びにドアを開けると、ちょっと仮装した小さな子が袋の口を広げて突き出して「Trick or treat
(お菓子くれなきゃいたずらするぞ)」。小さな弟や妹を手を引いた子もいて、親は庭の外で
待っていることが多かった。仮装は家庭で工夫したものがほとんどで、お菓子を入れてもら
う袋も枕カバーだったりして、まだできあいの凝った衣装やプラスチックの飾りは影も形もな
かった、いうなれば古きよき時代・・・。

今どきのハロウィンはオトナが仮装してどんちゃん騒ぎをするイベントになった観があって、
子供たちは閉店後のモールなどでハロウィンのお菓子をもらうことも多くなった。人工的で
あまり楽しくなさそうだけど、お菓子に針を仕込んだりするバカがいるので、親としてはその
方が安心だろうな。要は、子供からそのままオトナになった人たちがハロウィンに仮装パー
ティを始め、商機を求めるビジネスがそれに便乗してクリスマス商戦に次ぐ大書き入れ時に
仕立て上げたということだろうけど、いわゆる「ピーターバン症候群」の現われのひとつのよ
うな感じがしないでもない。

ハロウィンとは関係ないけど、ある日、街で増えている大人がドリンクをストローでちゅうちゅ
うと吸いながら歩く姿にふと何となく「哺乳瓶」を連想してしまった。歩きながら飲むにはその
方が楽なのはわかるけど、ある種の「赤ちゃん返り」じゃないのかという感じがする。人間の
成長速度がいつの間にか鈍ったということかもしれないし、複雑で意のままならない世の中
が不安で、「子供のままでいたい」と抵抗しているのかもしれない。考えたら、大人としての
行動の頂点ともいえる政治だって、近ごろはとみに子供の砂場のけんかっぽくなって来たな
と思うけど・・・。