きゃおきゃおの庭

近代建築から現代建築までPHOTOたてもの探訪の記録。大切にしているものなど写真で綴ります。

東京女子大学 チャペル

2009-07-27 | アントニン・レーモンド
オープンキャンパスの日、東京女子大学を訪れました。
この日は、朝から雲の多い ぱっとしないお天気でした。






外観は、白い十字と円形の模様が一面を飾り、清楚なイメージ。
建物内は、講堂とチャペルが併設されています。



曇りのため ステンドグラスの光は やや弱く感じます。
昨年訪れた時は、24色と書きましたが、実は42色だそうです。数えてはいないですけど。















レーモンドの妻ノエミがデザインした祭壇は、右から葦(人間の弱さ)、百合(キリストの復活)、樫(強さ)を現しています。
燭台は、戦時中拠出をまぬがれたもの。
祭壇後方の壁の色は、ウエディングドレスの白が映えるようにと選ばれた色だそうです。




祭壇上からこぼれる光が
私は 好き。


◇東京女子大学 チャペル
竣工 1938年
設計 アントニン・レーモンド
所在 東京都杉並区善福寺2-6-1

2009.7.19
コメント (16)
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求道会館

2009-07-24 | 教会・礼拝堂



本郷館の四つ角をなにげに振り返ったら、
気になっていた建物、求道会館が見えました。偶然見つけられて嬉しい~!
この日は、たまたま月1回の公開日。



中に入ると、ひんやりとした空気に包まれました。
浄土真宗大谷派の僧侶 近角常観が若い時ヨーロッパに留学した
経験を生かして、礼拝の場として設けた建物です。
50年もの長い間閉鎖され、荒れ果てていたそうですが、平成8年から6年
の歳月をかけて修復されました。



建物は教会そのものの造りなのですが、正面にヒノキ造りの六角
堂の中にご本尊阿弥陀如来が祭られています。
 



2階バルコニーの手摺には、卍模様があしらわれています。




ひな壇の2階桟敷に座り、木造の小屋組を見渡すと、
ここが仏教の空間だということを忘れてしまいそう。




光背の石膏模様は、美しい唐草模様。クリーム色とラベンダー色の地にとてもよく映えています。



ステンドグラスの模様は、菩提樹。左右に力強く枝を伸ばしています。










建物は、写真でみるより、ずっと洋風。
2階には、畳敷きの小会堂があり、床の間とシンプルなシャンデリア、
そして暖炉がマッチした 不思議な空間となっています。


 

建物左手の扉


使われなくなって久しい建物が存在し続けたことの驚きと、
修復され公開されていることに感動しました。

求道会館
竣工 1915年
設計 武田五一
所在 東京都文京区本郷6-20-5

2009.6.27

コメント (10)
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立教大学 紫陽花を見に

2009-07-22 | 近代建築
緑に覆われた校舎は、とても涼しげ。
蔦の葉が風に揺れていました。
もう 紫陽花もおしまいですね。










蔦の紅葉、見てみたいな。




■立教大学 本館(モリス館)
竣工 1918年
設計 マーフィ&ダナ建築事務所

2009.6.27
コメント (4)
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レストラン ルーク

2009-07-21 | レストラン・居酒屋など たべものや
大手町の本店で研修の後は、いつも気のあった先輩や同僚との反省会が楽しみ。
いつもなら流動的に駅地下の居酒屋へと流れるところ、ナイフとフォークで食事がしたい…と言う声があり お洒落な店を予約してもらいました。

「どうやって築地まで行くの?地下鉄?乗換えがあるわね」
と ある先輩に電話したら
「タクシー横付けよ~」
「ほえ~~っ」

この日は、強風を伴った雨。
でも、研修が終わる頃には 雨が上がりました。
聖路加タワー 地上200m 47Fへ。

午後6時を過ぎても まだまだ明るい夏のある日。





吹き抜けの天上が心地よいダイニング



テーブルを縫うように進み 予約した個室へ。





挙式用にクロスのしつらえられた かなり広い空間です。











menu

クレソンの軽いスープ仕立てとコキヤージュ
仔牛フィレ肉の温かいサラダ グリビッシュソース
ヒラメのヴァプール オレンジクリームソース
イベリコ豚のグリエ ドライトマトの香るソース
チョコレートのブラマンジェ
コーヒー

ビールで乾杯
そして
白ワイン・赤ワイン


話に夢中になり、そして
かなり酔ってしまい 写真が上手く撮れません。

 

一番のご馳走は 窓から見る景色でした。
薄暮に染まる空。そして 宝石箱の中に紛れ込んだような街の光…




■RESTAURANT LUKE
東京都中央区赤石町8-1
聖路加ガーデン47F
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窓に想う…

2009-07-18 | 
蒸し暑い日が続いています。
梅雨が明けて、いよいよ夏ですね。

いつもつたないブログを読んでいただき有難うございます。
週末は、家事を済ませ ふっと空を見上げると
もうこころは どこかへ。
気分が乗ると 2・3か所周ってみたりしてしまい
写真の整理が追いつきません。
季節に置いて行かれそう…。



蔦の絡まる窓。
中学の頃
本の中の好きな言葉を書き写すのが好きでした。
一行のこともあれば、数頁にわたることもありました。
万年筆のインクに凝ったり、付けペンで不思議な色のインクで楽しんだり。

「私は、自分の中からひとりで出てこようとしたところのものを生き
てみようと欲したにすぎない。なぜそれがそんなに困難だったのか。

デミアンの冒頭の言葉です。シンクレールの通ったギムナジウムの私のイメージは ちょうどこんな窓。



今月6日に土居健郎さんがお亡くなりになりました。
漱石文学の精神分析本
『漱石文学における「甘え」の研究』の著者です。

この文庫本の表紙の H師に の裏に いつ書いたのか判らないけど書き込みが。

ストレイシープ

漱石の本以上に読み返したかもしれない。
面白いです。
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ヒアシンスハウス

2009-07-15 | 近代建築
詩人 立原道造が設計した建物があるという。
詩人が建物設計? 何も知らない私は
本郷にある立原道造記念館を訪ねました。

本郷界隈を散歩したのは、本当はこれがメイン。



東京大学弥生門前に、小さな記念館があります。
今年は、立原道造没後70年にあたるそうです。

東京大学建築学科在学中に、辰野賞(辰野金吾)を3回受賞し、将来を嘱望された建築家であったことなど、初めて知りました。

生家の勉強部屋の再現や、書簡集、パステル画などが展示してあります。
メールの時代ですが、やはり手紙って良いですね。筆跡から人柄が偲ばれます。
立原道造が設計した建物は、小さな家「ヒアシンスハウス」
建築模型を見たら、無性に見たくなりました。

1階の受付で建築スケッチ2枚組を購入。ここで、ヒアシンスハウスへの行きかたのチラシを頂きました。
建物は、立原道造が予定した別所沼の対岸で、湖に向かう方向が逆に建てられているのだとか、教えてもらいました。

この日は、東大と本郷館を見学し、日を改めて
ヒアシンスハウスを見に行きました。


  

別所沼のほとりに、募金活動により、建てられました。













建物内に入ると、「ようこそ!」とボランティアの方に挨拶されました。







  
  



建物内を通り抜けていく風は 実に爽やか。
ベットと作り付けの机と棚、トイレ、長椅子があって、台所がない。
暮らすことが目的ではなく、自分の世界の再現なんだろうな~。

立原道造の見果てぬ夢の建物、ヒアシンスハウスの中で風に吹かれ、静かな時を過ごしました。
あまりにも短い生涯を悼みます。

■ヒアシンスハウス
竣工 2004年(1938年)
設計スケッチ 立原道造
所在 埼玉県さいたま市別所沼公園内

2009.07.05

立原道造記念館          
コメント (14)
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東京大学本郷キャンパスを散歩 

2009-07-10 | 近代建築
木々に守られるように古い建物と新しい建物が点在し、
一つ一つ足をとめ見上げてしまいます。
同じようで 微妙に違うスクラッチタイル。歴史の重みを感じます。

私の見た お気入りの場所へどうぞ。




  

  














建物の入り口に立つと 管楽器の音がどこからとなく流れてきました。
その音に魅かれ
階段をのぼり 
そっとカメラポジションを探しました。
donさん、お元気ですか?










広くて~ 広くて~
懐の広いキャンパスです。いつか 総合図書館内を歩いてみたい…。

2009.6/11、6/27、7/5
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東京大学を散歩 赤門・安田講堂など

2009-07-07 | 近代建築
『山口晃が描く東京風景 本郷東大界隈』を元に、東京大学キャンパスを散歩しました。◇の後の番号は、作品番号です。

◇9番 医学部3号館うらて アルムな場所
絵には、おじいさんの山小屋とコンクリートブロック塀の山羊小屋。そしてハイジとおじいさんが描かれています。もう、期待いっぱいで向かいました。
ハイジとおじいさんは無理として、のどかな山羊小屋があるのかなと
探しましたが、それらしいものは見当たらず、もしかして…これがそう?
と風穴から覗いたら、かすかに山羊と動物の臭いがしました。
ここは、もう参りました。山口さんのイメージの勝ちです。
3年前くらいは、上まで囲っていなかったので、山羊が見えたようです。
なぜ山羊がここに居るのかというと、山羊の心臓は、人間の心臓の大きさに似ているので研究に使われるのだそうです。そういった意味で、のどかな場所ではないのです。




◇7番 七徳堂 竣工 1938年 帝冠洋式の堂々たる武道場




◇1番 赤門 1827年設立 旧加賀屋敷御守殿門 (重要文化財)
東大といったら やっぱり赤門。




こんな前庭が左右にあります。




◇8番 法文2号館地下街
お腹が空いたので遅いランチを。
メトロ食堂へ。階段を降りていくと、製本屋さんなどお店が入っていました。




  



悩んで、並木定食 サバの竜田揚げ、五穀米S盛で440円。
半地下で、外光のさすレトロな食堂。壁際の大き目なタイルの色合いにちょと感動しながら頂きました。デザートに、ソフトクリームを注文したら、セルフ。機械の使い方が判らず教えてもらいました。自分で作るソフトクリーム、難しいけどなかなか楽めます。

◆法文2号館
竣工 1938年
設計 内田祥三 


 


◇24番 安田講堂
本の最後の作品は、ここです。
映像で見るよりこじんまりとした外観に驚きました。
車寄せの中に立ち止まり、繊細な装飾に見入りました。
内部は、さぞ美しいのでしょうね。卒業式や五月祭りの際に使われるそうです。




 




◆東京大学大講堂/安田講堂
竣工 1925年
設計 内田祥三、岸田日出刀

これで、『山口晃が描く東京風景 本郷東大界隈』の散歩はおしまいです。なかなか楽しいお散歩ができました。長々とご覧頂きありがとうございます。

で、これからが きゃおきゃおの東大見学日記。(笑!)もう少しお付き合いくださいね。つづく…。
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東京大学を散歩 三四郎池と謎の建物

2009-07-04 | 近代建築
『山口晃が描く東京風景 本郷東大界隈』を元に、東京大学キャンパスを散歩しました。◇の後の番号は、作品番号です。

◇12番 東大タワー
地図に記載されている番号「12」の隣に?の表示が。
帝冠様式の上に赤と白に塗られたタワー。
らしきものは 何も無くて??
これって 山口さんのイメージタワー?ってことかな~。
このグラウンドの真ん中にそびえているはずなのよね…。



◇6番 三四郎池
おそらく、東大キャンパスの中で二番目に有名な場所 三四郎池。
見たものずばりの景色が描かれています。ちょっと山口さんらしくない感じ。

夏目漱石の小説「三四郎」に由来していると言われていますが、命名は小説が発表されてから数十年たってからと考えられています。
近隣の方の憩いの場所です。池の水は、かなり濁っています。
金の斧・銀の斧の池の精は 出てきませんでした。(笑!)

池のほとりには、学生が企画した「三四郎池ミニガイドブック」なるものが置いてあります。散歩の際は、是非手にとって見てください。











◇15番 大講堂南側 謎の建物
またまた見たかった場所。無くなっていないか 心配でした。
意外にも歩道脇に無造作にありました。
給水施設のようだけど、用途はなんだったのかな??
やっぱり 謎。








つづく。


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東京大学を散歩 旧発電所へ

2009-07-02 | 近代建築
『山口晃が描く東京風景 本郷東大界隈』を元に、東京大学キャンパスを散歩しました。

HPのキャンパスマップの中から安田講堂をクリックしてこちら
印刷したものに手書きで作品番号を書き込んで、見学マップを作り見て周りました。◇の後の番号は、本の作品番号です。

医学部附属病院第1研究棟のアーチをくぐると








◇16番 附属病院第一研究棟 外階段
珍しい2系統の外階段。エッシャーをイメージして描いた山口ワールド。
実際はかなりシンプルです。休憩している方が居たので、遠くから眺めてきました。



 内科研究棟

◇21番 旧診療棟グレーゾーン
道路と建物の間には、来る者を拒絶しそうな広い窪地があります。
ここは 古い建物と新しい建物の交差点。迫力のある建物です。




◇3番 旧発電所
書き写した地図を見ても、無いのです。寮の周りをぐるぐる探したけれど、見当たらなくて、やはり3年前とは状況が違うわよね。と納得。
ふと見ると、工事中のように囲まれた場所があって、隙間から覗いたら、どうやらここがかつての病院旧発電所。現在は産廃の集積所となっています。案内してもらわなければ、見つけることのできない場所。明治43年建設の、現存する大学内最古の建造物だそうです。
期待度が高かったので、近寄れず ちょっとがっかり。




旧東第二病院(病院・東研究棟)
スケッチには無い場所です。タイルの色合いに歴史を感じます。









柱のデザイン… こういうのに弱いなぁ~~。    つづく。



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