きゃおきゃおの庭

近代建築から現代建築までPHOTOたてもの探訪の記録。大切にしているものなど写真で綴ります。

佐々木邸見学会(同潤会江古田分譲住宅)

2015-07-29 | 社会科見学
同潤会は、関東大震災の義援金を元に内務省によって設立された財団法人で、
東京と横浜で住宅供給を行いました。
集合住宅「同潤会アパート」が有名ですが、一戸建ての分譲住宅も手がけていることは、
昨年発刊された「昭和住宅」という本で知りました。

ギャラリーエークワッドで開催された「同潤会の16の試み」展の企画で
建設当時とほぼ変わらず保存されている「同潤会江古田分譲住宅佐々木邸」の見学会に参加しました。
1934年、西武池袋線江古田駅近くに、30戸14パターンの分譲住宅が建てられ、
中でも佐々木邸は、敷地約147坪、平屋建て延べ約31坪で、増築可能なゆとりのある住いです。



見学会は、初めに建物見学から始まり
私は 当主のお孫さんにあたる能登路雅子さんが案内する班に入り、
邸宅を案内していただきました。

夏草の茂りはじめの庭は、住んでいた頃の面影を思い起こして
手入れしているのだとか。
優しげな草花が 風に揺れていました。

建具は、サッシに付け替えられたそうですが、
当時の写真を元に復刻したそうで、言われなければ気がつかないほど
馴染んでいます。

建築様式がどうのこうの という説明ではなく
暮らしぶりや 部屋の役割、使い勝手など興味深い話が続きます。
中でも はっとしたのは「ジェンダーの住み分け」という言葉。
その一言で、私は能登路さんのオーラに包まれました。

「気配を感じて 暮らしていた」

そう、そうだった。
子供の頃 祖父母が絶対で 静かに暮らしていた
あの 重い空気が淀む家を思い出しました。
「家」の重み や 家族のあり方、
男だから 女だから という性の持つ役割も
現代は多様化しています。

見学会のあと、資料映像を交えた
内田青蔵さんの 同潤会の分譲住宅の解説と実踏調査説明、
能登路雅子さんの 「佐々木邸の暮らしとコミュニティの記憶」と題した
レクチャーがありました。
この江古田住宅では、自発的に結成された子ども会や家族同士の交流があったのだそうです。
住人同士かかわり合いを持つ暮らしは、こころのゆとりも育てるのですね。

縁側越しに庭に目を向けると
昭和にタイムスリップしたような気持ちになりました。

竣工当時の暮らしぶりを伝える家を保存活用してくことは
並大抵のことではないと思います。
貴重な建物を見学できたことを嬉しく思いつつ、あとにしました。




2015.5.9

家に帰ってから、能登路雅子さんのことを調べて驚きが。
あの時感じたオーラは、やはり本物でした。
またいつかお会いできたら嬉しいです。
コメント (6)
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同潤会の16の試み 

2015-07-27 | 近代建築
2015年3月20日から2015年5月21日まで開催された
シリーズ「都市に住まう」第一回 同潤会の16の試みー近代日本の新しい住いへの模索ー
という展覧会の記録です。

会場は、東京都江東区にあるギャラリーエークワッド
竹中工務店東京本店1Fにあります。
会期中は、平日のみ開館でした。
シンポジウムや見学会のある、盛り沢山な展覧会でした。

どうもすみません。

会期中にUPできればよかったのですが
想い入れが 色々有り遅くなりました。
記憶の記録として 見ていただければ嬉しいです。



ポスターの写真が カッコいいのです。
(大塚女子アパートメントの階段室)
この建物が現存していた頃、小石川に勤務していたので前を通ってはいたのですが
中に入ったことはありませんでした。



正面玄関前にあるオブジェに 心惹かれ
受付の方に写真を撮っていいですかと尋ねたら
すこし笑われましたが 良いですよ とのこと。
水面に浮かぶ大きななた?のよう。
大工道具の「おが鋸」をモチーフとしているのだそうです。
竹中工務店らしいなあ。



会場は、写真撮影可でした。




鶯谷アパートメントのブルーのドアが目を引きます。
戦後70年の間に全て解体された同潤会アパートの歴史の展示や装飾品の実物など、
興味深く見入りました。
単身者から家族向けまで多様な住いの提案があり
かつて そこにはコミュニティがありました。





代官山アパートメント原寸大模型



原寸大模型の裏側には、江古田 木造分譲住宅「佐々木邸」のパネルがありました。
「昭和住宅」という本に載っている住宅で、奥行き間のある美しい写真です。
昭和という一つの時代の記憶が 鮮やかに蘇ってきます。

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ロシアのマトリューシカ ルーツは箱根だった

2015-07-21 | その他
箱根へのドライブの最初に
OZが以前TVで見て
行きたいと言っていたお店へ立ち寄りました。

看板を見て お~っ!
伝統工芸木地師 田中一幸さんのお店です。

箱根の入れ子細工の七福神がロシアへ渡り、マトリューシカになったのだそうです。





揃っていないバラの作品は、お得なお値段。
ロシアのマトリューシカは、内側は荒目の仕上がりですが
田中さんの作品は、どれも内側まで手を抜かずとても綺麗。



写真にある 36個のたまごが気になります。
横浜の神奈川県立歴史博物館に展示してあるそうです。

悩んで~12個のたまごを買いました。仕上がりは約1か月とのことでしたが
意外と早く届きました。





美しいです。



一番最後に出てくるのは
やはりひよこ ちゃん。


箱根に行かれる時は、ぜひお立寄り下さいね。
後継者はいないそうで 残念です。

神奈川県足柄下郡箱根町湯本7
箱根登山鉄道 入生田駅下車 徒歩3分
tel 0460-85-5084
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小岩あさがお市

2015-07-13 | その他
地元小岩のあさがお市は、
夏空に恵まれました。
朝からジリジリと強い日差し。

あさがおを販売するのはそれぞれ商店街の方々。
江戸川区はあさがおの名産地で
お値段もここ何年も据え置きなのが嬉しいです。
7時過ぎは、まだ人出も少なく あさがおも選び放題。
中でも サンロード一番街のあさがおが見事でした。



我が家のベランダは、日中風当たりが強く、倒れて転がってしまうので
実家用に選びました。
う~ん、悩みます。





一鉢購入したら、三角クジを1回引けます。

くじ運はあまり良くないので 期待せずに選んだら
なーんと 1等。
商品券2,000円が当たりました!
嬉しい朝です。
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箱根プリンスホテル(現ザ・プリンス箱根芦ノ湖) 湖畔で行く春を楽しむ

2015-07-10 | 村野藤吾


ロビーの階段下に 不思議な空間があります。



宴会場へと向かう螺旋階段を見て またまた
ときめいて……。












客室のバルコニー







木々を縫うように建てられた、美しい建物です。



静かな湖畔で、お花見。行く春を楽しみました。

季節感のない記事で、ご免なさい。

2015.4.18

このあと、大涌谷プレス発表がありびっくり。
ロープウェイが止まったり、一部交通規制がされていますが
ホテルは平常営業しています。
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箱根プリンスホテル(現ザ・プリンス箱根芦ノ湖) ロビー

2015-07-07 | 村野藤吾
天井を低く抑えた玄関から奥を見ると
目の前に 開放的な空間が広がっています。

柱で区切られた
談話スペースが
大きくとられた左右の窓に沿って続いています。
スワンチェアと名付けられた 愛らしい椅子がここにも。













ロビーの突き当りは 階段室で
降りてみると、玄関からなだらかな傾斜地に建っていることに気づきます。



引き返して 階段を上って
正面が 玄関です。(笑)



日常を忘れ 気分はシンデレラ。

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