きゃおきゃおの庭

近代建築から現代建築までPHOTOたてもの探訪の記録。大切にしているものなど写真で綴ります。

裏庭Ⅴ 謎

2009-08-15 | 裏庭

残暑お見舞い申し上げます。





いつもお訪ねいただき有難うございます。
今年は、夏らしくない日々が続いて
心配です。

いかがお過ごしですか?
あっという間に 8月も半ば。
ちょと置き去りにした
裏庭へ…。

半年過ぎたので、ストーリーはすっかり頭から抜けてしまいました。
矛盾していることろは
あははと 笑い飛ばしてください。

いままでのあらすじは、こちら

魔女が池のほとりにやってきました。

きゃおきゃおへ言いました。
「王子の魔法は、王子が考えて答えなければ
解けないのじゃぞ」

「それは本当?
魔法缶を使おうとしたら
体が急に動かなくなって 眠ってしまったの。」

池の中で ぐるぐる王子が泳ぎまわり
きゃおきゃおが持ってきてくれた
お土産を高らかに 頭の上に載せて岸に近寄ってきました。
王子が差し出したのは
赤い薔薇と貝殻の入った小さな小瓶。

からからと 桜貝が揺れています。
魔女の瞳の奥に
ずっと昔 まだ魔女の見習いだった頃の
遠い記憶が甦りました。



いつも私は、あの東屋の下であなたを待っていた…。
白い砂を蹴って 風のように来てくれて
幸せだった。お誕生日に 一輪の薔薇をもらったっけ。
船乗りだった男は、また来るからという言葉を残して
去って行き 再び来ることはなかった。
残されたのは 楽しかった想い出だけ。

私は 立派な魔女になる。
もう 恋はしない。

魔女は 何百年もかけて 想い出を消して
魔法に磨きをかけたのでした。

「王子よ、よく似ていたのだ。
消えてしまった ある男に。
だから池に閉じ込めた。
どこへも やらないと」



池の中でぴちんと鯉の王子が跳ねました。
「赤い薔薇の花言葉は 
情熱、愛情・あなたを愛します。

この小さな瓶に閉じ込めたのは
恋人達の恋の想い出。

謎にお答えします。あなたの名前は 《愛》。
魔女になるために 捨てた名前!」

「嫌いなのよ、その名前。」

「ああ、当たり!!」

鯉の王子は 静かに池の中へと沈んでいきました。
大きな泡が次々と浮かんで
池全体に大きな波紋が広がりました。

魔法は 解けたのです。

きゃおきゃおは、ほっとして
おばあさまの夏の家へと急ぎました。

  



つづく。??。









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裏庭Ⅳ 魔女と対決

2009-03-21 | 裏庭


魔女の住む、森の近くを通りかかりました。





怪しい影



誰だい、おまえは?





重い扉を押し開け、中へ。







「今、魔女様はお出かけ中だ。」壁の壁飾りが言いました。

「あら、残念。池のほとりできゃおきゃおが待っていると伝えてね。」



池に戻り、魔女の到着を待ちました。

「王子様、解けなかった謎とはなあに?」
池の鯉の王子に尋ねました。

「私(魔女)の名前は?という謎です。」

「なあんだ。簡単よ!」
きゃおきゃおは、そう言って魔法缶を取りだしました。
たった1回の願いごとが かなう魔法の缶なのです。

「お願い。私に答えを教えて!」



魔女が池のほとりにやってきました。



「これは、これは魔女さま。ご無沙汰しております。
池の中で、にぎやかに暮らしております。
ぽっかり池の上に月が昇ると、城の暮らしが懐かしくなって
いつしか戻れる日を 夢見ています。
謎に正解したら 元に戻してくれますね?」

「すっかり池の住人になられて。はっはー!お似合いじゃ。
なら、また 謎解きをしてみるか?
今度、間違えたら 永遠におまえは魚のままじゃぞ。いいか?
正解だったら、元の王子に戻して、正義の剣を与えよう。」

「ああ、あなたは 悪い魔女ではなく 少しいじわるな魔女だということがわかりました。私を少し困らせたかったのですね。」

つづく。ぱちぱち。

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裏庭Ⅲ 海へ

2009-02-01 | 裏庭


これまでのあらすじ

裏庭

裏庭Ⅱ



おばあさまが言いました。
「きゃおきゃおちゃん、あの池の鯉は 隣の国の王子です。
王様の誕生日に招待した魔女のなぞなぞが解けなくて、鯉に姿を替えられてしまったの。
きゃおきゃおちゃんなら、その魔法を解けるかもしれないわ。
さあ、いっしょに出かけましょう。

ここに、冒険缶と魔法缶があるわ。どちらか1つ、選んでね。ただし、一度しか願い事は効かないのよ。」

 冒険缶

 魔法缶

きゃおきゃおは、少し悩んで 魔法缶を手に取りました。
おばあさまは きびきびと執事にお出かけの準備を指示し、窓のよろい戸もすべて閉じさせました。



お庭の小川をくだって行き、春のお庭で立ち止まりました。



「やあ、何を急いでいるんだい?」



「私は、王子様を助けに行くの。」
「ああ、あの王子様か? “赤いバラと思い出の砂”がキーワードだと、魔女がいっていたなー。」にゃごにゃご。

「ありがとう。探してみるわ!」



赤いバラは、おばあさまのお屋敷に咲いていました。
きゃおきゃおは、思い出の砂を探しに、夏の庭に行ってみました。




カヌーにひらりと乗ると、海をめざして漕ぎ出しました。
その後を、おばあさまと執事が追いかけました。



誰もいない 想い出の浜。



きゃおきゃおは、悲しい恋の話の詰まった巻貝と、
人魚のほほえみのような桜貝と、
そして走りまわった恋人たちの足音のする真っ白な砂を瓶に詰めました。
「想い出の砂」とラベルに書いて、ぺたり。

さあ、準備はOK。王子様の住んでいたお城に持っていかなくちゃ。
そして、みんなでおばあさまの池に行って 謎解きを~!






つづく。ぱちぱち。

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裏庭Ⅱ

2008-12-19 | 裏庭

バラの小径をのぼっていくと、小鳥が何かを落としていきました。あら、なにかしら?




おばあさまに普段行ってはいけないと言われている池にひらりと落ちていきました。






池のほとりは、紅葉の真っ最中。きゃおきゃおはみとれてしばらく立っていました。




ぽしょん。池の鯉が跳ねました。
「きゃおきゃおさま、ようこそ!」
声の方をみると、たくさんの鯉が声をあげています。


 

ひときわ立派な王冠をつけた赤い鯉が言いました。

「お待ちしていました。小鳥が落とした物を預かっております。さあ、どうぞ!」

尾びれでシュート。
いばらの茂みにみごとな黄金色のばとんが光っています。きゃおきゃおは 手にとってほほえみました。

「あまり好きではないけど、プロフィールならいいですわよ。 」

☆プロフィールばとん☆
HN:きゃおきゃお(そのむかし、きゃおきゃおしゃべっていた)
年齢:15~50才ぐらいの中肉中背
職業:貴族(見習い)平日の昼間は、非営利団体職員
病気:杉花粉
特技:瞳を閉じて、5回くらい深呼吸をすると眠りに落ちること。
装備:Canon EOS 40D
携帯何?:今の城は圏外で使えない。
友達とキスしたことある?:ひざまづいて、手の甲にチュウは日常茶飯事。
何かを盗んだことある?: あなたのハート! (ルパン)
好きな人:ジョサイア・コンドル、ひでよし
好きな言葉:随意契約
好きなもの:古い建物
好きなたべもの:アップルマンゴー
ささやかれてときめいた事ある?:商社の営業の方に、「得意な営業種目は?と聞いたとき「法に触れない物ならなんでもお納めします」と言われたとき。
疲れた?:ばとんきゅー!
[キーワード] PRINCESS





おばあさまが待っているわ!きゃおきゃおは、鯉にも目をくれず階段を駆け上り扉を押し開けました。




こんにちは おばあさま!



さんさんと お日様の差し込むサンルームで紅茶を頂きながら池での不思議な出来事をおばあさまに話しました。


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裏庭

2008-12-15 | 裏庭

むかし、あるところに、とても大きなお城がありました。




お城にすむきゃおきゃおは、ある日お城の裏に住む、
大好きなおばあさまのところへ、
こっそりお散歩に出かけました。


 


礼儀作法に厳しい執事の ロッテンマイヤーさんに見つからない
ように、急いで階段を降り 裏庭へ。





この扉を開けると 
おばあさまの住む家の裏庭へと続いているのです。


 

小川をさかのぼっていくと いつしか季節が

 

秋から夏へ

 


夏から春へ。


 


ゆるやかな勾配の小道を行き、バラの咲き乱れるお庭を横切るとお屋敷が見えてきます。







ここは、いつでも花が咲き乱れている
きゃおきゃおの好きな場所。



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