3月9日。
東京は午後から雨の予報で、どんよりとした空模様。
長い傘を持っていくか、折りたたみ傘にするか
こころの中で葛藤しました。
この日はいろいろ予定があり、長い一日でした。
始まりは
荒木経惟・舟越桂 「至上ノ愛像」展
高橋コレクション日比谷を訪れました。
「センチメンタルな旅・冬の旅」「エロトス」「写真私情主義」の作品と、熊本で公募して撮影した「母子像」が展示してあります。
荒木の根底にあるテーマは
「愛」。
子どもを産んだばかりの女性はなんて美しいのでしょう。
そして力強さを感じます。
戸惑う赤ちゃんの 豊かな表情と
カメラ目線の母親。
愛にみちあふれた腕の中で
無邪気にいる赤ちゃん。
幸せな肖像…そのもの。
新婚旅行を撮影した写真集『センチメンタルな旅』の中の一枚。
柳川の船の上でうたた寝する妻 陽子さんの写真。
テーマ 至上の愛像を強く感じる一枚です。
写真集「東京ゼンリツセンガン」で前立腺がんを公表して、ますますエロス色濃い写真集も出版されています。
舟越桂の木彫りの像は
なぜか人肌の体温を感じます。
木なんだけれど 透明感のある彩色のせいでしょうか。
遠くを見つめる瞳は
見えないものを見ているような
不思議な印象です。
肩に置かれた小さな階段にひかれました。
高橋コレクショングッズもたくさん売っていて、楽めます。
歴史的建造物 第一生命ビルへ、初めて入りました。
新しいような 古いような。
オリジナル部分がどこなのか わかりませんでした。
1階にある 第一生命ギャラリーで開催中の
第35回木村伊兵衛写真賞を受賞した、高木こずえの写真展「MID」を見てきました。
写真を撮り始めた15歳から現在までの作品が展示してあります。
高い天井を意識して、小さな写真がまるで壁の模様のように
リズミカルに飾っています。高すぎて見えない作品が、気になります。
テーマの「MID」は、過去と未来の中間(現在)かな?。
写真というアート
切り取る感性の多様性に限りない可能性を感じるな~と
感心しました。
天気予報どおり、雨が降ってきて
ちょっとゆうつ。
銀座を目指して雨の有楽町を歩きました。
ビルの谷間に、妖怪?
当日予約がとれたので いつかmoimoiさんのところで知ったシーフードのお店「kazan」でランチ。
店内は結構暗いので 上手く撮れませんでしたが
大きなお皿にちんまりのっているわりには
お腹がいっぱいになりました。
天使の海老フライ、ぷりぷりして美味しかったです。
和の食材を使ったイタリアン?洋食?
お値段もリーズナブルで
平日にもかかわらず女性客で満席な訳がわかりました。
肩のはらない お洒落なランチが楽しめるお店です。
そのあと、上野の東京国立博物館へ。
冷たい雨のせいか、人出も少なく感じました。ラッキー!
没後400年の
長谷川等伯回顧展展
最近まで、その名を知りませんでしたが
桃山時代の巨匠です。
彩色の美しい世界から水墨画まで見ることができます。
最後の会場に展示してある
「松林図屏風」は、松林の中をさまよう旅人の世界ににいざなってくれます。
河津桜
冷たい雨が降りしきる遅い午後、東博を後にしました。
この日のお出かけは まだまだ続くのです…。