きゃおきゃおの庭

近代建築から現代建築までPHOTOたてもの探訪の記録。大切にしているものなど写真で綴ります。

有元利夫展

2008-02-29 | 美術展
「花降る日」

今年もまた、2月が巡ってきた。

有元利夫は、1985年2月24日38歳という若さで急逝した画家。
毎年命日のある2月に、作家を偲ぶ「有元利夫展」が小川美術館で行われる。

小川美術館 入口

ビルの1階にあり、表に面した道路には看板など無いので、初めて訪れた時はきっと迷ってしまう。

エントランスからかまぼこアーチ型天井の廊下を進み、展示室へ。
中央には、絵を観ながら休憩できる椅子がある。
千両箱のようなおもしろい箱だ。
1枚1枚見た後に、座って眺める。
そういえば、今年は有元自作の曲が流れていない。

紅白の玉や、トランプや花びらなどがふわふわ飛んでいる。
浮遊すること・・・
「天にも昇る気持ち」この言い回しがすきなのです。
いい気持ちとは、最高の絶対快感。至福感。
エクスタシーの表現だ。

と、有元は記している。

描かれているのは、一人。
まるで舞台の上で、見る側を気づかいながら手品など演じているようだ。

「花降る日」も好きだけど、「一人の夜」も好き。
月夜に葉の落ちた森の中で、自分の立っていいるところを軸として
円を描くと、書いた棒の先から引いた線が光の線となる。
物語の世界。

作品展示も多く、無料なのが嬉しい。
ぜひ、お出かけを!

◇小川美術館
東京都千代田区三番町6-2 三番町彌生館1F
有元利夫展
2.25(Mon)-3.8(Sat) 11:00-17:00

2008.2.27

厳格なカノン  →ロンドは、間違えでした。
 春
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旧岩崎邸庭園

2008-02-28 | 西洋館
そうそう、忘れていました。
庭園から見た、洋館の外観です。

足場が組んであり、パネルで覆われています。
壁のペンキは、オリジナルの色(少し、明るいくらいのクリーム色)に塗り直されています。





旧岩崎邸見学券売場で頂いた、絵葉書をスキャンしてみました。
サンルームで販売している、パンフレット用に撮影された写真を使っているようです。
今なら もれなく貰えます。一番上の写真も絵葉書の1枚です。
長々と綴った旧岩崎邸アルバム、これにてオシマイ~。


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旧岩崎邸庭園 撞球室

2008-02-27 | 西洋館
正面入口からなだらかな坂道を登ると、木立の間に小さな家が見えます。
これが撞球室の建物です。

旧岩崎邸の見学コースは、洋館 → 和館 → 庭園 → 撞球室 となります。
撞球室には、ビリヤードを楽しむ部屋があります。
遊びのための建物が在るなんて 贅沢ですね。

スイスの山小屋のような 素朴なデザイン。
中からハイジとヨーゼフが出てきそう。
壁は、杉の丸太を組んだ校倉造り。
建物内は、立ち入りできません。
地下通路で、洋館とつながっているそうです。
庭に、この通路のための明り取りが数箇所あります。
行ったら 見つけてみてね。

竣工 洋館竣工後(っていつ?)
設計 ジョサイア・コンドル







この建物の左後方に庭園の出口があり、洋館前に出て、見学も終わりとなります。
見所満載の、旧岩崎邸でした。芝の緑が映える季節に、また訪れたいと思います。

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ロートレック展

2008-02-26 | 美術展
大観展を観た後、新美術館近くの東京ミッドタウンへ行きました。
強風のためか、通りには やはり人影がありません。
着いた所は サントリー美術館。
空いています。

ロートレックは南仏の名家の長男として生まれ、少年期に転んだことで大腿骨を骨折し、不幸にも成長が止まってしまいました。ロートレックの生き方の原点がここにあるような気がします。
失意のまま、画家になることを目指してパリを訪れ、見たもの。
華やかな夜の世界の裏側。

人生の喜怒哀楽。
浮世絵などのジャポニズムに惹かれ、影響を受けた大胆な構図の作品が並びます。

物事の特徴を一瞬のうちにとらえて描くこと。
または、その人らしさ。
時には美しく、時には醜く。
美しさの裏側にあるもの。

19世紀末のパリの夜 騒々しい笑いとざわめきに揺れる酒場を
垣間見たようなきがしました。

ロートレックは、母を最後まで慕っていたといいます。
表面は平気でも、深く傷ついたこころは、癒されること無く
37歳という若さで亡くなりました。

最近、どこの展覧会も図録が分厚く閉口します。
もう少しコンパクトに(大きさではなく、内容のことです)、そして綺麗な印刷を希望します。

2008.2.24

◇サントリー美術館
会期 2008.1.26~3.9
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横山大観 新たなる伝説へ

2008-02-25 | 美術展
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強風の中、横山大観展を観に行ってきました。
サブタイトルが、新たなる伝説。
開催者の思い入れが 凄いです。

初期から、晩年までの代表作と、ボストン美術館所蔵の作品が始めて里帰りして展示されています。大観が影響を受けた、尾形光琳「槇楓図屏風」の展示は圧巻でした。対比して「秋色」が展示して有ります。他にも、龍蛟躍四溟の基となった絵もやはり並んで展示してありました。
龍のまん丸な目が、どことなくユーモラスでもあります。


ボストン美術館の所蔵作品は、どれも好きです。淡いタッチで描かれた「月夜の波図」。波の色が、なんともいえません。こてこての日本画のイメージが飛んでいきました。静かに耳を澄ませば、波の音が聴こえてきそう。好きな1枚です。





40mを超える超大作、「生々流転」を前にして、あまりにの行列の長さに少しめげてしまいました。横山大観記念館に行った時、この下絵があって、制作過程が解明されたという話を聞きました。
色が変わるので、自然光の下でしか、描かなかったそうです。



「群青富士」に見られるような、ポップな感じの作品にも驚きました。
伝説というより やまと絵、琳派、水墨画などに親しみ、模写することで技法を習得した、マルチな画家というイメージです。実力のほどは、やはり計り知れません。

会期終了間近で、混むのを覚悟して行きました。今日は、ほんとうに風が強く、街を歩いている人や美術館の中も、人出が少ない気がしました。

2008.2.24

◇没後50年 横山大観 ~新たなる伝説へ~
国立新美術館
会期 2008.1.23~3.3

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旧岩崎邸庭園 和館

2008-02-24 | 日本建築



洋館から和館へは、遠かったです。2時間くらいかかりました。
見所がたくさん有って、つい 足を止めてしまいました。
ブログの日にちで言うと、玄関から入って2週間かかりました。笑!

和館廊下入り口に、見学者用の綺麗なトイレがあります。
冷えた体には、ちょっと嬉しい。足もすっかり冷たくなりました。


洋館西側に、和館へと続く船底天井の廊下があります。
和館は、500坪にわたる十数棟の日本家屋が岩崎家と使用人の暮らしの空間となっていました。
洋館と同じ1896年完成です。
書院造りの、大広間を中心とした3部屋のみが現存しています。
ミミズクの描かれた板戸は、狩野芳崖の作。
岩崎家の家紋である三階菱を基調にした装飾が使われています。
三菱マークは、岩崎家の家紋と主家であった土佐藩主山内家の柏紋を組合わせて作られたのだとか。
天井や柱、鴨居、長押などの部材には、檜や杉の大木が使われ、継ぎ目や節目が一切見当たりません。よく見ないとわかりませんが、かなり贅沢な造りとなっています。襖絵など、褪色が激しいようです。


 
 
 
 
 



次之間に、小さな売店と、お抹茶を頂く席があります。
部屋が寒いので、座ってお茶を楽しむ気持ちになれません。
昨年3月に来た時は、暖かい日で、庭の毛氈を引いたベンチで頂きました。
もう少し暖かくなったら、建物と一緒にお茶を楽しめるかな。

窓から、日本庭園を楽しめますが、大木の先には芝庭が広がり、不思議な光景。

和館の壊されてしまった建物、とても残念です。

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タブラトゥーラ~新しい自転車~

2008-02-23 | 演奏会・ライブ
世界最強の古楽器バンド、タブラトゥーラのコンサートに行ってきました。
久々のCD、新しい自転車からの選曲とゲストに波多野睦美さん。
とても楽しみにしていました。

ハクジュホールは、ビルの7階にあります。ラウンジからは、眼下に代々木公園の黒い森の翳が広がり、その奥に新宿の高層ビルが瞬いています。
ホール内の壁は、装飾に光が灯り、光の流れのようです。
客席は300席。こじんまりとして、響きもよく、ここちよい柔らかな音を楽しめます。

つのださんは、リュートソロのコンサートの時とは
別人のよう。歌って、踊って 魅せてくれます。
オープニングはタルタリア。
この曲を聴いたあとにエールを送る、ブラボー!の練習。
常連さんが多く、ノリのりで ブラボー!と発声。
タブラのコンサートは、心から楽しまなくっちゃ。
「恥ずかしい」という気持ちは忘れてしまおう。。

1部最後の「ごわごわ」で
メンバーのパフォーマンスも最高潮。
聴衆も、一緒に掛け声を掛けて 同じ波に乗っています。

2部は、ゲストの波多野さんが登場。
舞台が いっきに華やかな高尚な空気に包まれました。
伸びやかな美しい歌声。
スカボロフェアは、心の中で一緒に口ずさみました。
イギリスの古曲と、タブラオリジナルのオードを聴きました。
しっとりとした艶やかな声に、控えめなタブラの音が重なりあって
夢の中に迷い込んだような世界でした。

3部は、またまたタブラの演奏。
メリハリの利いた、選曲でした。
メンバーのパフォーマンスを見て、笑いがこみ上げてきます。
芸人なのです。イギリスの古楽器バンド レッド・プリーストに引けをとりません。
田崎先生のパフォーマンスも光っていました。
(私は、その昔不肖の弟子でした)

アンコールは、あれもだめこれもだめ、海賊の唄
舞台へとお客がなだれ込み、客席あわせて総立ちで手拍子と踊りで盛り上がりました。カチャーシー状態です。
久々に 良い音楽を聴いて、こころから楽しめました。
タブラの音楽は、是非ライブで聴いてみてください。

2008.2.22
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はる という名の

2008-02-22 | その他
     
朝の通勤で、JR京浜東北線に乗りました。
何かが違う。

見上げると、大きな液晶画面がついています。
私は、新型車両、E233系。
顔もおしゃれでしょ。ワイドな液晶画面がつきました。
と、自分の自慢話をしているじゃないですか。
まあ、自信ありなのね~!!

空気清浄機もついています。
シートは明るい青系で、座り心地は最高でした。

※京浜東北線の写真は、鉄道ビジュアル情報サイトからの借用です。ごめんなさい。




東急蒲田駅で、はる という名のおばあさんに出会いました。
きちんとした身なりの、上品なおばあさんです。

駅員と何か話していましたが、互いに困ったような顔をして、
駅員は立ち去りました。
私と目が合って、おばあさんが話し掛けてきました。

「この機械にお金を入れると切符を買えますか」
「買えますよ。どちらまで?」
「蒲田まで」
「ここは、蒲田ですよ」
「私は 蒲田に行きたいの」
何度も、この会話を繰り返しました。
駅員が困ったのは このせいです。

私も困ってしまい、手がかりを探したくて聞きました。
「蒲田で 何をするの?」
「バスの切符を貰いに行きたいの。地図もあるのよ」
大きながまぐち型のハンドバックの中から、ごそごそ
1枚の紙を取り出してみせてくれました。
バスの営業所の地図でした。

「ああ、この営業所は、ここから2駅目。池上で降りれば大丈夫」
そう教えて、切符を買って貰い、池上線ホームまで一緒に行きました。
はるちゃんは、もう私の事は見えないようで、振り返りもせず7000系の電車の中に消えていきました。

綺麗にお化粧をした はるちゃん。
私は、目を合わせるのが怖かった。
口の両脇に、ぴんと3センチぐらい伸びたひげが2本。
はるちゃんは、気にならないのかな。

また、行き先のわからないはるちゃんに会ったら
声を掛けたいと思います。
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旧岩崎邸庭園 洋館Ⅹ

2008-02-21 | 西洋館
 細部のデザインに目が行ってしまいます。





2階の廊下に展示してあった 百人一首です。金色の箱に入っています。

 
窓の外は、足場が組んであります。工事は、まだまだ続きそう。


 

長々と、ご覧頂だき有難うございます。
洋館の記事が続いて 千一夜状態。
自分でもこの先どうなるのか心配でした。笑!

やっと 和館への入り口にたどり着きました~☆
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旧岩崎邸庭園 洋館Ⅸ

2008-02-20 | 西洋館
菊花をモチーフにしたドアノブ。

握りやすい楕円形とパンフレットに記されている。
握って、扉を開けて 確かめてみたい。
だけど、触ってはいけないのよね。


壁や柱を触ると、変色してしまうのだそうです。

扉の外で
小鳥がくすっと さえずったような気がしました。


ひとり

いろんなとりがいます
あおいとり
あかいとり
わたりどり
こまどり むくどり もず つぐみ

でも
ぼくがいつまでも
わすれられないのは
ひとり
というなのとりです

by 寺山修司 「寺山修司少女詩集」より
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旧岩崎邸庭園 洋館Ⅷ

2008-02-19 | 西洋館
窓は
冬なので、閉ざされています。

 
 
 



   



  どの窓も、私は好き。

洋館完成時は、遠く富士山や海が眺められたとか。
庭も、もっと芝庭が続いていて広大な敷地だったようです。

窓はたくさん有るけど、なにせ部屋が広いので 薄暗い。
建物の奥に光を集めるために、暖炉の上に大きな鏡を飾ったのだとか。
当時、鏡はかなり高価なもので、富の象徴でもあったようです。



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ローズゼラニウム

2008-02-18 | マイホーム
日曜の朝。
寝坊しようと思ったのに体内時計が働いて
少し早めに目覚めてしまいました。

リビングのカーテンを開けるとドキドキしちゃうくらい
綺麗な朝焼け。

いつも朝が明けないうちにベランダのお花に水をあげるけど
もう少し暖かくなってからあげることにします。

今日は、午前中 子供の塾の説明会に行ってきました。
塾長の熱い話と、それに聞き入って熱心にメモする保護者。
なんだかひどく疲れた1時間30分でした。
帰宅したら、朝のお出かけうずうずの気持ちが萎えてしまって
熱心にお掃除などしてみました。
普段、ちょこちょこっとしかしていませんもんね。
ベランダの掃除もしました。

我が家は、マンション住まい。
プランターでガーデニングを楽しんでいます。
東南の四角いベランダで、風当りが強いので、柔らかい植物は育ちません。
チューリップの花弁は、春風にさらわれてしまいます。
 年を越したブルーデージーに蕾が。


薄紫色の花はローズマリーです。オレンジ色のビオラ


球根たち。春は もうすぐ。


アロマに凝った時、ローズゼラニウムの香りが好きで買い求めたローズゼラニウム。

家にあるアロマオイルを並べてみました。
 
夜になって、少し焚いてみました。
香りは やっぱり
ローズ・ゼラニウム。






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宮廷のみやび展 近衛家1000の名宝

2008-02-17 | 美術展
みやびという言葉に惹かれて、行ってみた。

展示の前半は、書が中心で、人の流れが悪い。
謎だったが、展示品を目の前にして理由がわかった。
つい、書かれたものを読んでしまいたくなる。
崩してあれば あったで 謎解きしたくなる。
苛立ちは消え、いつしかみなさんの気持ちと一体化していた。
そう、ここはみやびな世界。まったりとした空気を楽しみたい。

藤原道長自筆の日記「御堂関白記」(国宝)が、なんといっても人だかり。
後世にこんな形で伝わるとは、思いもしなかったことだろう。

小さな賀茂人形や銀細工の雛道具も、見ていて楽しい。展示のほとんどが書画なので、こういった美術工芸品をもっと展示してあればいいのに。
残念ながら、私は係わり合いが無いけど、お茶をたしなむ方なら、茶杓の展示も楽しいかもしれない。

高貴な方の趣味の深さに感動。
書・画・歌と実に多彩。


春日権現霊験記絵巻 (かすがごんげんれいげんきえまき)
細部に描かれた宮廷の世界。見れば 見るほど惹きこまれて行く。


酒井抱一の四季花鳥図屏風 (しきかちょうずびょうぶ)
金地を背景に、草花や鳥がどっしりと描かれている。
金屏風の中に半分埋まっているような初夏の花々。

信尹と家熙。
時代を超えて、その作品は輝いている。
書の持つやわらかさ、流れるような大胆な筆遣い、墨の濃淡
自由な表現に感動してしまう。
書を手本にしてまねて書いてみることの難しさは、子供の頃経験したが
美しい文字をみて、簡単に出来そうな錯覚に包まれてしまった。
いつか書いてみようと思う。

展示は、これといった説明や現代仮名遣いへの配慮もなく、音声ガイドを借りなかったことを後悔した。熱心に見入っている人は、理解できているに違いない。凄い。

この展覧会は、1300年の歴史を持つ近衞家の文化財を保存継承するために設立された(財)陽明文庫、創立70周年を記念して企画されたものだ。
陽明文庫は、通常公開されていないとのこと。
興味は尽きない。

◇東京国立博物館・平成館
会期 2008.1.2~2.24

2008.2.11訪
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旧岩崎邸庭園 洋館Ⅶ

2008-02-17 | 西洋館
正面玄関からホールに向かうと、大階段があります。
あまりにの重厚さに圧倒されてしまいます。
手摺りの下部外側に、蔓草文様状の繊細なジャコビアン様式の装飾。
2本づつ並んだ柱の装飾も見事です。





2階から屋根裏部屋へ行く階段


ホールの大階段とは違い、とてもシンプル。
私は、この階段が好き。
通行禁止だけど、いつか のぼってみたいな。
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旧岩崎邸庭園 洋館Ⅵ

2008-02-16 | 西洋館
建物の施主岩崎久弥の個性と、それを取り込んで実現してくれる手腕の持ち主の建築家イギリス人ジョサイア・コンドルとが出会い、充分な財力があってこそできた洋館が、この岩崎邸です。

岩崎久弥は、海運業から三菱会社を興し三菱財閥を創設した岩崎弥太郎の長男として生まれ、ペンシルバニア大学を卒業した後、ヨーロッパ諸国を巡って帰国し、三菱合資会社社長を務めました。

人をもてなすための迎賓館として、充分満足のいく建物だったのではないでしょうか。そして、この建物を支えていたのが多くの使用人。目立たずにサービスできるような工夫も見受けられます。

様式は、チューダー様式の後の、17世紀前半に流行したジャコビアン様式を基調としています。特徴は、ストラップワークと呼ばれている革細工を模倣とした装飾。天井装飾には、単純な幾何学模様が用いられています。
東洋風の建物を目指し、イスラム風のデザインを暖炉や1階夫人客室に用いました。いろいろな様式を用いて建てられた建物ですが、違和感無く溶け込んでいるところが建築家コンドルの凄さなのでしょうね。










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