"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

盛夏雑観

2009年07月25日 12時06分36秒 | 主催する催し

 旧六月四日。日本中が沸いた皆既日食が旧六月の朔。その次の日7月23日が二十四節気の【大暑(たいしょ)】でした。その日、二週間の一時帰国を終え、ふたたび上海に渡りました。

 ふた月ぶりの日本は季節が一段階半ほど進んで夏の風情がたっぷりです。日々は慌ただしく、また楽しいものでした。

 『佃島盆踊り』は準備から片付けまでの六日間好天に恵まれ、今年は月~水の平日だったのにもかかわらず、たくさんの方が供養の踊りの輪に加わりました。0725taiko_2 年々櫓を囲む踊りの輪が少しずつ大きくなっているように感じています。子供の頃から自然に慣れ親しんでいる地元の人たちや、この盆踊りの意味と神髄・魅力を感じて遠くから毎年のように足を運んで下さる方。そういう皆さんに下支えされているので、冷やかしや興味本位で来られる方はなかなか定着はしないようです。願わくば五年、十年前に子供の踊りの輪に加わっていた地元の若い皆さんが、いつの日か懐かしんで戻って来てくれると嬉しいですね。

 冒頭の告知にある「つるとかめ」のライヴを横須賀まで観に行きました。平日昼間の開催ということですが、600人ほどのキャパのホールは満杯。二階席の最後列から澤田勝秋師匠(津軽三味線・唄)、木津茂理さん(太鼓・唄)のほとばしる唄と演奏を堪能しました。中央アジア諸国ツアーから帰国し、ますます息が合っていました。9月12日(土)の「つるとかめLive~虫鳴く宵に民の謡」に期待が膨らみます。

 日本では46年ぶりという天体show、皆既日食が7/22の午前中にありましたね。皆さんはどこかでご覧になったのでしょうか。東京で食の最大となる11時12分頃。自転車で出掛けるところ雲の切れ間から75%ほどまでに欠けた太陽を臨むことができました。雲に覆われていたため見えたり隠れたりでしたが、肉眼で見ることが出来たのはラッキーでした。太陽が欠けている、ということより、そこに新月の月がいるのだ、ということに鳥肌が立つほど感動してしまいました。新月の月を臨む貴重な体験でした。

0725niji 短い東京での夏の日。志の輔師匠の「徂徠豆腐」を聞き、佃堀でハゼを釣り、浅生ハルミンさん原作の映画「私は猫ストーカー」を観、たくさんの恩人・友人と語り、滋味豊かな夏の肴と銘酒を楽しみ、奇跡のような虹を臨み、愛猫と戯れ、充実した時間を過ごすことが出来ました。11月に企画している落語会の準備も着々です。お楽しみに。

 暦の夏はもう後半戦ですが、暑さはこれからが本番です。元気で乗り切りましょう。
今回都合が合わずにお会い出来なかった皆さん。ぜひ9月に。


お盆です。今日から「佃島盆踊り」

2009年07月13日 10時51分22秒 | 季節のおはなし

 旧閏五月二十一日。ほぼふた月ぶりの日本は、季節がまた進んですっかり夏の陽気です。梅雨明けも間近なのではないでしょうか。

 東京では月遅れ(新暦の8月)でも、旧暦七月(今年は9月1日から4日)でもなく、新暦の7月にお盆を行う風習が根強いです。
 「佃島盆踊り」は曜日に関わらず、毎年7月13日~15日に行われます。今年も大江戸の無縁仏を供養して、
0713junbi特にこの一年間に大切な人を亡くされた方は、新盆の供養として精霊棚に手を合わせて、盆踊りを踊って御霊を迎えたいものです。 二日前の7月11日(土)には佃島保存会有志の手によって、櫓と精霊棚が組み上げられ、提灯を張り、準備を行いました。毎年この作業の日になると、一年間の早さをあらためて実感するものです。今年はどんなお盆になるのだろうか。それぞれがそれぞれの思いを抱いて、この盆踊りに参加されます。幸い三日間とも好天に恵まれそうです。

 
◆◆佃島盆踊(佃島念仏踊り)◆◆
722tsunesan 日程:7月13日(月)~15日(水)
場所:中央区佃一丁目(地図はこちら)
時間:18時頃から21時過ぎまで
       (雨天の場合は中止です)
  ※20時までは子どもの踊り、
   名音頭取り飯田恒雄さんは
   大人の踊りに登場します。
注意:佃島盆踊りは、この地に上がった無縁仏を供養するための行事です。踊りの輪に入る前には必ず精霊棚でお線香を上げましょう。

過去の関連エントリーは
2005.7.14「佃島盆踊」
2006.7.12「佃島の夏景色」
2006.7.22「『遙かなる佃』昭和の東京を見る」
2007.7.11「準備完了。もうすぐ佃島盆踊」
2007.7.22「佃島盆踊り と 初めての浴衣」
2008.7.01「今年も半分、もうすぐ盆踊り」
です。ぜひご覧下さい。


【つるとかめLive~虫鳴く宵に民の謡】やります

2009年07月05日 13時35分12秒 | 主催する催し

 旧閏五月十三日。そう今年は閏月が入る閏年だったのですね。太陽の動きで作られた今のカレンダーでひと月は、2月を除いて30日か31日。太陰太陽暦の旧暦では29日か30日です。どこかで調整しなければ月と季節感が大きくずれて行ってしまうので、三年弱に一度閏月が入るのですね。
 そろそろ梅雨も後半戦という、印にもなっている雑節の“半夏生”が7月2日(木)。二十四節気の【小暑(しょうしょ)】が明後日7月7日(火)です。

大暑来れる前なればなり
        『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

そのまんまです。気温湿度とも高く、いよいよ夏本番の予感がしますね。

 “暮らしのリズム”イベントで毎年ライヴを行っている、素晴らしい民謡のデュオ・ユニット「つるとかめ」のライヴが今年も決まりました。
520tsurukame19月12日(土)です。一人でもたくさんの方に聴いて頂き、民謡本来の素敵な魅力に触れて頂きたいと思います。どうぞ、お誘い合わせの上お運びください。(写真は2007年5月19日の模様です)
 私はこの人が今日本で一番素晴らしいと思っています津軽三味線と津軽民謡の生き字引、澤田勝秋師匠と、太鼓を打ちながら唄い、民謡の奥深い魅力を伝え続けている才色兼備の木津茂理さん。2001年に「つるとかめ」を結成して以来、今までの民謡の録音作品とは一線を画す個性的なアルバムを3枚リリースしています。ホール、ライヴハウス、ギャラリー、古民家、蔵・・・様々な場所で聴く人たちを魅了し続け、民の謡(うたい)である民謡本来の楽しさ・悲しさ・苦しさといった古の日本人の感情を伝えています。居酒屋の小上がりを舞台に、秋風香る頃、楽しい民謡のライヴを間近で、生音だけでたっぷり聴かせてくれます。
 “暮らしのリズム”のイベントと言えば、パフォーマンスとともに季節の味覚も重要です。日本各地の農山漁村から届く秋の味覚はなんでしょうか。ライヴのあとの酒宴をお楽しみに。お酒・お料理すべて一品・一杯500円です。お振る舞い酒と季節の味覚のお楽しみもありますよ。


「つるとかめ」はつい先頃、中央アジア三カ国(カザフスタン、タジキスタン、キルギス)をツアーし、現地でどの公演も大盛況だったそうです。ますますパワーアップしたとのことですから、楽しみですね。

つるとかめLive~虫鳴く宵に民の謡

2009年9月12日(土曜日)
開場=18:30、開演=19:00
場所=居酒屋ニュー信州
(渋谷区渋谷3-20-16 / tel.03-3797-6966)
料金=4000円(先ずの一杯と秋の味覚のお楽しみつき)
30席限定 要予約。

“つるとかめ”“民の謡”に関する過去のエントリー

2008.10.19ご来場感謝!!【つるとかめ~実りの秋に民の謡】
2008.9.20名月に照らされて鎮守の森に民の謡
2007.11.5【秋の夜長に民の謡を】ご来場感謝
2007.9.4イベント『秋の夜長に民の謡(うたい)を』木津茂理ライヴ開催します
2007.7.3梅雨半ば民謡三昧の日々
2007.5.20ご来場感謝“つるとかめ”ライヴ
2007.5.13日本の民謡「つるとかめ」のこと
2007.4.20民謡を聴いてみませんか“つるとかめ"ライヴです
2006.12.26蔵で舞うつるとかめの暖かい民謡