"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

10/23【猫と落語の宵噺(よいはなし)】やります

2013年08月28日 11時51分05秒 | 主催する催し

 旧七月二十二日。二十四節気では先週金曜日、8月23日に【処暑(しょしょ)】となりました。

  陽気とどまりて、初めて退きやまんとすればなり
            『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

 日中はまだ30℃を越える暑い日が続いていますが、朝晩は涼しさを感じるようになってきました。9月1日の日曜日は、立春から数えて【二百十日】雑節。台風襲来の頃とされていますが、大きな台風が沖縄方面から北上してきそうです。各地で水害の多い今年、十分に注意し、警戒しましょう。

 “暮らしのリズム”の新しい企画のイベントのお知らせです
Forweb1  古典落語には、猫がよく登場します。題名に「猫」の文字が付く根多をざっと挙げみても「猫の災難」「猫定」「猫忠 (=猫の忠信)」「猫と金魚」「猫と鼠」「猫の恩返し」「猫の皿(=猫の茶碗)」・・・といろいろ出てきます。その他にも"ちょい役"で猫が登場する噺はたくさんあり、ご隠居さん、旦那さん、番頭さん、与太郎、熊さん、八っつぁんと共に、猫は重要な落語のキャラクターとして、人の暮らしに寄り添ってきましたまた、「猫派?犬派?」という論争は、古今東西語り継がれてきた永遠のテーマかもしれません。猫好きな人にとってはもちろん、猫をきっかけに落語を聞いてみたいという方のために、落語とおはなしのイベントを企画しました。(題字とイラスト:浅生ハルミン)

 出演は、ご自身も二匹の愛猫と暮らす立川志の春さん。猫の登場する落語をお聞かせします。さらに、このイベントのために素敵な題字とイラストを描いてくれた、"猫ストーカー"として知られるイラストレーター、エッセイストの浅生ハルミンさん。お二人のトークで落語に登場する江戸から明治にかけての町の暮らしに始まり、現代の風景から、さらには外国にまで話は膨らみ、猫と人との睦まじい暮らしぶりをいろいろと楽んで頂こうと思います。ぜひお誘い合わせの上、お運びください。

【猫と落語の宵噺(よいはなし)】
出演:立川志の春・浅生ハルミン
2013年10月23日水曜日 19:00開場
・19:30開演
光塾 common contact 並木町(JR渋谷駅新南口すぐ)
2,500円 (満席となりました
) 

立川志の春

昭和51年大阪府豊中市生まれ。平成14年立川志の輔に入門。平成23年1月に晴れて二 つ目昇進を果たす。IVYリーグの名門~大手商社勤務という経歴を持ちながら、通りがかりにふと立ち寄って聞いた立川志の輔の落語に魅せられ入門を決意。 醸し出す落ち着いた雰囲気からは大器を予感させる。英語の落語でシンガポール公演を定期的に開催。西巣鴨のstudio Fourで月例独演会を、他にも錦糸町・柏で定例会を開催。愛猫2匹。
『立川志の春のブログ』

浅生ハルミン

三重県生まれ。イラストレーター、エッセイスト、作家。NHK-BS「こころがこどもになる」オープニングタイトルのアニメーションを手がける。著書に『私は猫ストーカー』『猫座の女の生活と意見』『ハルミンの読書クラブ』『猫の目散歩』『三時のわたし』などがある。『私は猫ストーカー』は2009年に映画化された。資生堂『花椿』本誌で「美肌歳時記」を連載中。平成24年には初の絵本『キッキとトーちゃん ふねをつくる』を発表した。三重の実家にキッキ、東京の住まいでトーちゃんと暮らす。
『浅生ハルミンの「私は猫ストーカー」 passage』


残暑の頃 この姿の月は旧七夕なり

2013年08月13日 22時41分48秒 | 季節のおはなし

 旧七月七日。そう、今日は旧暦の七夕です。「五節句は旧暦で」と“暮らしのリズム”では提唱していますが、今日はまさにその日です。
 上弦の半月までもう少し、というのが七日の月の
姿です。日中は雲が多かった東京でも日暮れ頃には晴れて、七夕の月が西の空に輝いていました(写真は19時頃、月島の左岸から芝浦方面を望む)0813kyutanabataそしてだいたい22時前後にゆっくりと沈んでゆきます。そうなると、星空が明るく綺麗に見ることができるでしょう。例年だとこの頃、盛夏の頃とは少し違って、夜風が心地良く、空も高く感じられるものです。
 今年の東京は、まだまだ夏の空気がどっしりと腰を下ろしています。
霞んでしまってあまり星空を望むことが出来ませんが、お盆休みで空気の澄んだところに行かれている方は、この七夕の夜、満天の星空を眺めて頂きたいと思います。


静かな祭と猛暑再来な秋のはじまり

2013年08月07日 14時25分48秒 | 催しごと

 旧七月朔。二十四節気の【立秋(りっしゅう)】となりました

  初めて秋の気立つがゆえなればなり
            『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

 関東は、7月6日に梅雨が明けましたから、すっかり夏に浸りきった感があります。このところは、涼しい日があったり、不安定で突然の雨に見舞われたりと、季節が少し戻って、梅雨の半ばから後半あたりの陽気が続いていました。それが、たまたまではありますが【立秋】とともに、猛暑が再来。厳しい残暑の日々を予感させる秋のはじまりです。

 佃島の住吉神社は、例年8月6日と
7日が例祭です。3年に一度となる本祭は、土日を挟んで4日間。町内には浮世絵にも描かれた6本の大幟が立てられ、獅子頭や八角神輿、氏子の各町内神輿による渡御が華々しく行われます。0807sumiyoshi 東日本大震災のため、4年ぶりの本祭が行われた昨年は、それはもう華々しく、厳粛に、祭が執り行われました。
 本祭に対して、
俗に陰祭と言われる例祭は、実に質素に、ひっそりとしたものです。そもそも神事たる祭は、拝殿の中で静かに執り行われるもので、それは、本祭とて同じことですが、陰祭では賑やかさがない分、より一層厳かな空気が島を包んでいるように感じられます。

 いつもと変わらない佃島の風景。旧家の軒下には、住吉神社の赤い提灯がつり下げられ、静かな祭を祝うかのように、町が薄化粧をしたかのようです。雲がすっかりとれた空は、昨日よりだいぶ高くなったような気がする秋のはじまりです。