旧二月十六日。月は早朝に満月となりました。4時9分には19年ぶりに月と地球が接近し、それに先立って3時10分に南中時今年最大の視直径、つまり明るく大きな月、スーパームーンを迎えました。部屋に差し込む月明かりが眩しいほどです。晴れていれば灯りの無い場所でも、この月の灯りでほんの少し不安がぬぐい去れるのかなと、ふと思いました。
今回の大震災、北関東から東北の太平洋沿岸を襲った想像を遥かに超越した大津波。亡くなられた方には心からお悔やみ申し上げます。行方のわからない方がどこかでご無事であればと祈るばかりです。そして、不安に包まれている被災者の皆さんにお見舞い申し上げます。
明日は二十四節気の【春分】
日天の中を行きて昼夜等分の時なり
『暦便覧』(天明八年/1788年出版)
春の真ん中なのです。見上げればハクモクレンの蕾がはじけ、柳の細い枝には新緑が芽吹き、桜ももうすぐ、という頃を迎えています。 東京もあの日以来、当たり前の日常とは違う日々が続いています。被災地が、日本がこれから先どうなってゆくのか、一人一人が何をしてゆかなければならないのか、前を向いてしっかり考えて行く時です。昨日より今日、今日より明日が確実に少しずつでも良くなって行く、ということを信じて。春はしっかり膨らんできています。(写真は月島の渡船場跡に根を張るハクモクレンの老木です)