"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

『居酒屋寄席~師走の会』立川志の吉やります

2012年09月28日 16時37分27秒 | 主催する催し

 旧八月十三日。明後日は中秋の名月です。
 あいにく、今年初めて日本列島に沿って北上するであろう台風17号の影響で、明後日の空模様は全国的に曇りか雨。晴れの予報が出ているのは、どうやら八重山諸島だけのようです。明日はなんとか十四夜の月を望むことができるかもしれません。一足早くお月見とまいりましょう。

 “暮らしのリズム”が主催する恒例の落語会『居酒屋寄席』。ことしも師走に開催することとなりました。『師走の会』と題した今回は、立川志の輔一門の二つ目筆頭の立川志の吉さんが出演されます。何かと先行き不透明なこの時代、せめてこの一夜は落語を愉しみ、季節の味覚と銘酒に舌鼓を打ち、笑いに満ちた忘年会といきましょう。どうぞお誘い合わせの上、お運び頂きますようお願い致します。

“暮らしのリズム”presents【居酒屋寄席~師走の会】
B0928shiwasunokai 出演:立川志の吉
日時:平成24年12月8日土曜日
    18:30開場 19:00開演
場所:渋谷・居酒屋ニュー信州 
   渋谷区渋谷3-20-16
   tel.=03-3797-6966
料金:3500円
   (先ずの一杯と季節の味覚のお楽しみつき)
   30席限定要予約
予約・お問合せ:
   s-tomoda@gamma.ocn.ne.jp
   


B0928shinokichi落語の第一部、酒宴を愉しむ第二部の二部構成となります。
ご入場の際に先ずの一杯をサービスさせていただいた後、
酒肴のご注文は第二部(20:45頃)からとなりますので、予めご了承下さい。
志の吉さんを交えての酒宴では季節の肴や銘酒を一品一杯それぞれ五百円でご用意しております。

どうぞ、お時間許す限りごゆっくりお付き合い頂けますと幸いです。
(写真は昨年12/10開催、師走の会の模様です。)

立川志の吉
東京農業大学卒業後、平成9年立川志の輔に入門。平成15年に二つ目昇進。わかりやすい古典の高座に定評がある。定期独演会をベースに、子供落語会、ビジネス講演、結婚式の司会余興など、幅広く活動中。現在tvk番組[キンシオ]に出演中。WOWOWの歌舞伎番組ではナレーションを担当している。平成20年には第1回「東西若手落語家コンペティション」で王者に輝く。
『立川志の吉WEB』http://1st.geocities.jp/shinokichifun
 


残暑収まる秋分、彼岸花は?

2012年09月22日 12時46分35秒 | まち歩き

 旧八月七日。二十四節気の【秋分】となりました

  陰陽の中分なればなり
         『暦便覧』(天明八年/1788年発行)

 「暑さ寒さも彼岸まで」の言い伝え通り、東京は昨日からぐっと気温が下がり、長く続いていた熱帯夜・真夏日から解放されました。この先、最高気温こそ30℃越えの日もありますが、それも数時間だけのことで朝晩は涼しく、秋深まる速度が加速して行くことでしょう。

B0922yuyake  写真は9月19日水曜日。午前中時折激しい雨に見回れ、夏と秋の凌ぎ合いとなった日の夕方。雨上がりの空には虹がかかり、西から広がって来た秋空の夕焼けがとても印象的でした。徐々にやってきたのではなく、一気に秋のスイッチが入ったような感覚です。

B0922cosmos  もう一枚は、秋の風物詩、浜離宮恩賜庭園のコスモスです。春は菜の花、秋はコスモス、というのが、この花畑の定番です。今年も黄花コスモスがいっぱいに花を咲かせています。花粉や花の蜜を求めてクマンバチ、アオスジアゲハ、コガネムシなど色々な虫が集まってきていてとても賑やかです。

 秋のお彼岸と言えば例年きっちり正確に花を咲かせる、彼岸花、なのですが、昨年たくさんの花を見ることが出来た佃の隅田川テラスではまださっぱり咲く気配がありません。暑い日が続いていたからでしょうか、それともこの夏の小雨の影響なのでしょうか。あのハッとさせられる毒々しい紅の花も秋深まりを実感するスイッチの重要な一つです。それでも彼岸花は一晩でヒュルヒュルッと茎が成長して早朝にパッと開く神秘的な花ですから、今夕あるいは明日の朝あたりかもしれません。

 “暮らしのリズム”が主催する恒例の落語会『居酒屋寄席』を12月8日(土)開催に向けて準備を進めています。まもなく正式に発表致しますので、どうぞお楽しみに。


夏仕舞い

2012年09月09日 04時28分08秒 | まち歩き

 旧七月二十三日。一昨日から二十四節気の【白露(はくろ)】に入りました。

陰気ようやく重りて、露にごりて白色となれば也
           『暦便覧』(天明八年/1788年発行)

 確かに厳しい残暑はまだ続いていますが、本当に暑さを実感するのは日中の数時間に限られて来たように思います。 蝉の鳴き声も心なしか弱々しく、少なくなってきたようで、去り往く夏への寂しさを感じてしまうこの頃です。
B0908yukeisumidagawa 秋が少しずつ深まってゆくと、特に夕景が叙情的で印象深くなるように感じるのですが、いかがでしょうか。この頃になると、夕焼けと灯された街並を映し、舟が行き交う隅田川の光景が絶妙です。家々では夕食のしたくも始まっているようで、秋刀魚の焼け匂いが漂って来たりすると、それもう秋を彩る完璧な演出と言っていいでしょう。秋はやっぱり食べ物がぐっと美味しくなる頃、楽しみであります。

 夏の間お世話になった浴衣や履物をきれいにして仕舞う頃になりました。五年前の夏にあつらえた下駄は時々左右を入れ替え気を配って履いていたつもりが、どうしても歯が片減りしてしまいました。まだまだ付き合って行きたい下駄です。どうしたものかと考えていたのですが、ちょうど友人が下駄を新調するというので、五年前にこの下駄を誂えた旧東海道品川宿にある丸屋を訪ねました。
(その時の模様は2007年7月30日のblog「念願のMy下駄を誂えました」をご覧ください)
 このお店で下駄を買う、ということは、まず好みの台を選び、膨大な種類の中から好みの鼻緒を選び、足のサイズに合わせて挿げてもらい、さらに実際に履いてみて微調整をしてもらって自分だけの下駄ができる、という過程が当たり前です。その間五代目の主、榎本準一さんは下駄、草履、雪駄といった履物から和装や和文化にまつわる話をたくさん聞かせてくれます。すべてが知らない話ばかりで驚かされるばかりです。中でも「○○でもいいんですが、□□のある方が粋なんです」という話にはいつもイチコロになってしまいます。
 久しぶりに訪れた店には、三年前の平成21年に店主・榎本さんが監修・執筆された『下駄本~下駄の買い方・履き方~』が置かれていました。
B0908getahon手に取って開いてみると、1ページにひとつ、下駄の種類、鼻緒、その他の履物が写真と共に紹介されていて、買い方、履き方を丁寧に解説してあります。とてもシンプルなデザインとページ構成ながら、内容は充実していて、いつもお店で榎本さんが話して聞かせて下さることが書いてあります。
 日常の中で下駄を履く、ということは今やほとんどなく、むしろ特別なことになってきています。それだけに既製品ではない自分だけの下駄を持っている、ということは心が豊かになるように思います。暮らしに関わるモノとの付き合い方、をまたひとつ考えさせられました。

下駄が欲しいなと思ったら、まず丸屋をお訪ねになることをおすすめします。

丸屋
東京都品川区北品川2-3-7 最寄り駅:京浜急行 新馬場
日曜日定休 午前9時~午後7時
http://getaya.org
twitter= @shinagawamaruya