旧五月十三日。二十四節気の【夏至】です。
陽熱至極し、また日の長さのいたりなるを以てなり。
『暦便覧』(天明八年/1788年発行)
大変残念ながら、今日を境に、日一日と日中の時間が短くなってゆくのです。長い梅雨があることで、実感する夏はまだまだこれから、という日本ですが、これからはゆっくりと秋~冬に向かって行くわけです。
二十四節気には【二分二至】があります。春分、秋分、夏至、冬至のことを言いますが、それぞれの季節の中間点ということです。ま、これは、天文学的に太陽の通り道によって決まることで、実際の季節感より、先んじているわけで、それぞれの季節の盛りを感じるのは、だいたい一月後と言っていいでしょう。
このところは梅雨らしく五月雨が続いていますが、一年で最も勢力が強い陽光が降り注ぐ、五月晴れの日を待ち望みたいと思います。(写真は旧浜離宮恩賜庭園。花菖蒲も紫陽花もだいたい夏至の頃でおしまいのようです)
もう一つ注目したいのは、明後日6月23日は満月です。しかも地球と月の距離が最も近くなる近地点を迎えるため、【スーパームーン】と呼ばれる特別の満月になります。最も遠い距離にある時と比べて約14%大きく見え、約30%明るくなるのだそうです。日曜日の夜8時32分が、最も大きく見えるとのことですので、晴天に恵まれたら夜空を眺めてみましょう。
よく「スーパームーンの時には、事件や自然災害、暴動などが起る」ということを耳にしますが、化学的根拠はあまり無いのだそうです。都市伝説に惑わされること無く、お月見を楽しみましょう。