旧四月十二日。二十四節気の【小満(しょうまん)】となりました。
万物盈満すれば草木枝葉繁る。
『暦便覧』(天明八年/1788年発行)
「物事が満ち足りると、かえって災いを招きやすい」という意味の『盈満(えいまん)の咎(とが)め』という言葉を、昨年も紹介しましたが、今まさに野山の草木は盈満の頃を迎えています。淡い新緑から、色濃く力強い緑へといつの間にか姿を変えています。
桜の頃はもう遥か遠い昔のことの様で、藤、つつじと続き今はさつきが見頃。かきつばたや菖蒲も花を咲かせてきています。気付けば紫陽花の葉も厚みを増し、蕾が徐々に存在感を増してきています。もう一つ気付けば、といえば梅の木。青々とした葉の奥に、大きく成長した実がたくさんついています。梅干用の盆笊や、梅酒のための焼酎に氷砂糖が店先を賑わすことが近づいてきています。
(写真は皇居大手門前の歩道、道行く人を導くようにサツキの植え込みが続いている。)
梅雨入り前の過ごしやすく、静かな季節。少し早く起きて長い一日を楽しみたいものです。