"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

菖蒲色づく旧暦端午

2012年06月24日 20時20分00秒 | まち歩き

  旧暦五月五日。端午の節句です。
 薄日ながらも五月晴れに恵まれた日曜日。端午の節句と言ったらこの花、菖蒲を愛でに出掛けました。
B0624syoubu目指すは皇居の東御所。二の丸庭園の池に隣接した花菖蒲の田です。丁寧に愛情を注いで管理されているのが伝わってくる、小さいながらも素敵な名所です。そろそろ花の季節も終わりを迎えようとしていることですが、様々な色彩の花が見事に咲いておりました。

 二の丸には、昭和天皇のご発意で整備されたという武蔵野の面影を再現した雑木林もあり、
B0624okatoranooここは木々を抜ける風がとても爽快です。そこここに里山や雑木林が残る武蔵野育ちのわたしにとっては、なんとも懐かしい香りに魅せられてしまいます。木漏れ日がよく当たるところには、オカトラノオがユニークな姿の花をつけています。梅雨時の野にはこのような白い花が多いように思います。

 この東御所は都会のオアシスのようなスポット。美しく清潔に整備・管理されているのに入園料が無料というのも嬉しいです。四季を通じて足を運んでみたいものです。

皇居東御所御苑:宮内庁のホームページをぜひご覧ください。


旧暦五月、五月雨、五月晴れ

2012年06月20日 10時49分33秒 | 季節のおはなし

 旧五月朔日。あの金環日食から早いものでひと月が経ったのですね。旧暦五月に入りました。今年の旧暦では閏三月があったため、少し遅めになっていますが、梅雨どき旧暦五月の雨を五月雨、雨の合間の晴れ間を五月晴れ、と言います。未明に東海地方から北関東を走り抜けた台風四号が去った朝。早速の五月晴れとなりました。気温はぐんぐん上昇し、はや盛夏のような陽気です。(写真は4時半くらい。晴海大橋のてっぺんから豊洲のビル群と遠くにスカイツリー)


 そして、明日は二十四節気の【夏至(げし)】です。

  陽熱至極し、また日の長さのいたりなるを以てなり
            『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

 最高気温はまだ30℃に達することもありませんが、時折差し込む陽射しは強烈です。日が長いのがとても好きなわたしにとって、この日を境に短くなってゆくというのはどことなく寂しい気がします。ということで、暑さはまだまだこれからですが、今が夏のピーク、なんですね。

 早寝早起きが楽しい季節。サッカーのEURO2012も今朝でベスト8が揃いました。サッカーファンにとって、ここからはますます目が離せません。キックオフは連日3:45。東の空が白む頃です。一日を長く有効に使えます。

 先週の築地波除神社【つきじ獅子祭】
B0620shishimatsuri。本社神輿と二頭の獅子が繰り出す土曜日は冷たい雨。各町内神輿が勢揃いする日曜日は一転真夏のような陽気。と過酷ではありましたが、皆様お疲れ様でした。山車に乗っての初お囃子。とても楽しく、貴重な体験をさせて頂きました。お忙しい中応援に駆けつけて頂いた皆様、ありがとうございます。これからは笛に挑戦します。お聴かせできるようになるのにはかなり時間を要すると思いますが、少しずつマスターしようと思っています。(写真は日曜日の朝。築六睦と築波睦のお神輿を前に。山車は少し目線が高いので、とてもいい眺めでした。)


梅雨入り間近。もうすぐ【つきじ獅子祭】

2012年06月06日 06時34分32秒 | 催しごと

  旧四月十七日。昨日は二十四節気の【芒種(ぼうしゅ)】。いよいよ梅雨入りが近づいてまいりました。

  芒(のぎ)ある穀類、稼種する時なればなり
          『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

 「芒」とはイネ科の植物の実にあるトゲのような突起のことで、「稼種」とは穀物を植えることです。雨の日が増えて来て、田植が本格的に行われる時。今は米の品種改良が進んで田植が早くなり、実際には4月~5月中には終わってしまうところが多いのですが、かつてはこの梅雨入りが近くなって来たこの頃が時期だったのでしょう。岩手県の郷土暦には芒種のことを「麦を収めて稲を植えるの意」とあります。実際、この頃に田植をした米の方が美味い、という話を聞いたこともあります。南北に長い日本列島。それぞれの土地ではいかがでしょうか。

 紫陽花の花が徐々に色づいて来るともうすぐ梅雨ですが、東京では鳥越神社や品川神社など、いくつかの神社でお祭りが行われます。中でも特別な思いがあるのが築地波除稲荷神社の【つきじ獅子祭】です。B0605shishiposter 二年前の夏から五十の手習いで始めていたお囃子を、初めてお祭りの場で披露することになりました。今度の土曜日と日曜日(6月9日・10日)に、築地六丁目の「築六睦」の山車に乗って、本社神輿(土曜日)、町内神輿(日曜日)を囃します。

 今年の【つきじ獅子祭】は『東日本大震災復興祈願、御鎮座三百五十年記念奉祝大祭』として、盛大に執り行われます。特に6月9日土曜日には神社創建以来初めてという神社千貫宮神輿、厄除け天井大獅子、弁財天お歯黒獅子が揃って担ぎ出されます。6月10日日曜日は築地各町の神輿が神社に集結し、社参したのち、各町内を渡御します。お時間のある方、ご興味のある方はぜひ見物にお運び頂けると嬉しいです。詳しいスケジュールなどは築地波除稲荷神社ホームページにある特設ページをぜひご覧ください。