"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

師走の始まりは紅葉に彩られ

2013年12月01日 23時44分54秒 | まち歩き

 旧十月二十九日。師走の始まりです。一気に慌ただしさが増してきます。二十四節気では【小雪】に入って(11月22日)9日。6日には【大雪】に入ります。今年は冬の訪れも早いようで、日本海側は愚図つき、太平洋側はカラカラの天気が続くようです。寒い冬の予感がします。

 このところ、朝晩が冷え込み、日中との寒暖差が激しいので、都会でも紅葉が綺麗です。写真の紅葉は【小雪】に入った日。調布の深大寺をフラリと訪れた際のものです。この時はまだ少し早いかな、と思いましたが、今は丁度いいか、ちょっと過ぎた頃でしょう。
1201jindaiji  深大寺の森のほとんどは、都立神代植物園の
敷地となっています。バラ園や大温室などがある有料ゾーンに加えて、深大寺の南には水生植物園。北側には「植物多様性センター」が新たに整備され、ここは無料で入場することができます。お寺周辺の賑わいが嘘のように、静かなこれらの空間はお薦めの散策コースです。訪れる機会がありましたら、ぜひ行ってみて下さい。

 初冬の味覚の話をひとつ。拙宅でこの頃に欠かせないのが【芋の子汁】。山形や宮城などで、野外で繰り広げられる「芋煮会」と同類の、里芋をメインにした汁物です。 岩手県北上市特産の里芋【二子芋】が送られてきたので、今年も早速作り、味わうことにしました。
1201imonokojiru 二子芋は、東北の大河、北上川がクランク状に流れることで、砂が堆積した土壌の二子地区で栽培されています。特に「赤ガラ」と呼ばれる赤茶色の茎の芋がねっとりとしていて美味しいです。芋の子汁に決まりは無く、材料は牛肉、鶏肉、豚肉など、家の数だけレシピがあると言っていいでしょう。馳走なのは「ガニ」と呼ばれるモクズガニの出汁で作る芋の子汁。これは食べたことがないのですが、絶品だそうです。いつかトライしてみたいです。
 で、ここでは、二子町にある妻の実家のレシピです。粘りのある美味しい里芋が手に入った時に、ぜひお試しください。

<二子芋の子
分量は適当で。
~材料~二子芋・豚こま・人参・ごぼう・舞茸・しらたき・絹ごし豆腐・ねぎ・だし昆布・調味料(料理酒・みりん・薄口醤油)
~作り方~
(1)二子芋は包丁を直角に当て皮を削ぐように剥き大きいものは半分に切り、小さい芋はそのまま。豚肉は一口大。人参は薄切り半月切り。ごぼうは薄めの乱切り。舞茸は細かくなりすぎない程度に分ける。しらたきは下ゆでして粗く切る。ねぎは斜め薄切り。
(2)昆布で出汁をとる。昆布は細切りにして汁に加えてもいい。
(3)豚肉を油で炒める。料理酒・薄口醤油少々を加え馴染ませる。
(4)出汁に炒めた豚肉・人参・ごぼう・しらたき・舞茸を入れて煮る。沸騰したら、料理酒・みりんを加える。
(5)5分ほど煮たら、薄口醤油と二子芋を入れる。
(6)芋が柔らかくなったら、豆腐を大さじですくって入れる。ねぎも投入。
(7)10分ほど煮たら、一旦火を止めて冷ます。
(8)食べる前に温め直し味見して整える。薬味には一味唐辛子を。
~ポイント~
・里芋の剥き方。
・肉は炒めて軽く下味をつけてから。
・里芋は醤油を入れてから。最初に入れると粘りが抜けてしまう。