"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

ようこそ地上へ! 力一杯賑やかしてちょうだい

2013年07月23日 23時16分56秒 | まち歩き

 旧六月十六日。今日の早朝に満月となりました。そして今日からは二十四節気の【大暑】です

  暑気いたりつまりたるゆえなればなり
            『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

 と東京では7月6日に梅雨が明け、もう随分と長いこと「暑気」に包まれているように実感しますが、少しずつ陽射しが傾き、眩しさを増すこの頃からが、確かに最も暑い頃と言えるでしょう。くれぐれも熱中症には気をつけて、元気に夏を乗り切りましょう。
 夏の日曜日。夕方から出掛け代々木公園へ。広場では熱狂的な『ブラジルフェスティヴァル2013』が盛大に開催され、炭火で肉やソーセージを焼く芳香を漂わせています。
0723semi  そのお隣にある陸上競技場「織田フィールド」が今日の目的地。ランナー仲間が出場する5000mの記録会が開催される。この日はエントリーせず(なぜなら前夜の居酒屋寄席打ち上げ具合が読めないから)、応援と見学、それにちゃっかり7~8レーンでトラック走を楽しもうという算段でした。
 夜風が気持ちよくなる頃、15分~17分疾走する最終の熱い走りを見届け。余韻に浸りながら仲間と談笑していたときのこと。鞄に何か付いているのを発見。よく見ると蝉の抜け殻?でも、さっきまではなかったはず。さらに接近すると動いている。地面の下で6年間?過ごしてきたニイニイゼミの幼虫でした。ここではカラスの餌食になってしまうので、そっと植え込みの枝へ移動させました。これから羽化して、明日の夜明けまでにゆっくり時間を掛けて羽を慣らし「ジ~~~~~ッ」と賑やかしてくれることでしょう。年々数が減っているように感じているニイニイゼミくん(卵管が無かったからたぶん男の子?)。一夏を賑やかしてちょうだい。


満員御礼!【居酒屋寄席~立川談修真打昇進記念の会】

2013年07月21日 15時51分54秒 | 主催する催し

 旧六月十四日。酷暑も一段落。天気も安定し、今夜辺りからはいい月夜が続きそうです。

0721danshyu 昨夜開催致しました渋谷・居酒屋ニュー信州での【居酒屋寄席~立川談修真打昇進記念の会】。たくさんのお客様にお運び頂きましてありがとうございました。 お陰様をもちまして、大変楽しい会になりました。深く感謝致します。
 今回の出演は、4月に真打昇進を果たした立川談修師匠と、立川流初の女流噺家・談春一門の二ツ目筆頭、立川こはるさんのお二人でした。

0721koharu まず高座に上がられたのは、こはるさん。【居酒屋寄席には初めての出演でしたが、師匠譲りの張りのある声で、まくらからお客様をぐいぐいと惹き付けていきます根多は『蒟蒻問答』。 蒟蒻屋六兵衛と旅の禅僧による無言の問答が滑稽な噺です。問答の場面でリズム感を保つのが難しい噺ですが、難無く一気にサゲへと繋げてゆきました。毎月開催している独演会がいつも満席になるという人気ぶりが頷ける、将来が楽しみな力量を感じさせる一席でした。

 談修師匠は
、この日に白鵬の連勝がストップしたのを知ってか、知らずか、江戸時代の大横綱谷風が生涯一度だけ八百長相撲をやったという『佐野山』。こういった淡々とした相撲話は、過剰に演出すると講談のようになってしまいがちだが、談修師匠は要所要所に笑いのエッセンスを散りばめ、聞く者の集中力を決して下げさせない。歌川広重の浮世絵でみる両国回向院境内の相撲小屋にスッと連れて来られたような感覚になります。こういう噺を巧く聞かせてくれるというのは、その時代のその場所に連れて行ってくれるから楽しさも倍増です。談修師匠、お見事でした。

0721furumai  恒例、落語のあとの宴席では、お二人もテーブルを回り、お客様と落語談義に花を咲かせます。真打昇進披露と、居酒屋寄席】10周年と20回を記念しての振舞酒は、新潟の銘酒『鶴の友』の限定非売品吟醸酒(写真左)です。皆さんで分けると一升のお酒もほんのお猪口に一杯ということになってしまいましたが、宴のスターター、乾杯の一口にはベストマッチなお酒でした。(季節の味覚のお楽しみは、新潟の地場野菜梨茄子の蒸しものと、名産地黒埼の枝豆でした)
0721tejime  次回【居酒屋寄席】は初冬の頃に開催する予定で、準備を進めています。さらに、もう一つ新たな落語の企画も進行中。近日中にお知らせ致します。どうぞ、お楽しみに。
(最後は三本締めで。お運び頂いたフリーアナウンサー山中秀樹さんに音頭をとってもらいました。ありがとうございます)


梅雨明けと共に"暑気"の入りかな

2013年07月07日 14時12分22秒 | 季節のおはなし

 旧五月二十九日。まったくピンと来ないかも知れませんが、今日のこの青空が、今年最後の【五月晴れ】ということになります。明日からは旧六月です。

 そして、今日は二十四節気の【小暑】です。今日から
立秋前日の8月6日までのことを【暑気】と言います。

大暑来れる前なればなり。
       『暦便覧』(天明八年/1788年発行)

  とにかく暑くなりますよ」ということを言いたいのでしょう。それにしもて、ドンピシャで関東甲信越は昨日に梅雨が明けてしまい、一気に真夏の空気に包まれてしまいました。これは平年より15日早く、去年より19日も早いそうです。地中の蝉も慌てていることでしょう。
 今年は梅雨入りも随分と早かったものですから、季節がぐっと前倒しになっている感じがします。0707tanabata夏から秋の花である、ノウゼンカズラや、百日紅も早々と花を咲かせています。長く暑い夏になりそうです。熱中症には十分に気をつけましょう。

 そして、今日は新暦の七夕。例年より早く夏空となり、しかも新月前夜ということもあって、空気の澄んだところでは天の川よく見ることができるでしょう。それでも、“暮らしのリズム”では「節句は旧暦」で参りたいと思います。今年の旧七夕は、8月13日。月遅れ盆の頃になります。(写真は10日ほど前、木場公園にて)