"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

街バス乗りの楽しみ

2009年04月26日 20時42分56秒 | まち歩き

<【手前味噌仕込みの会】お陰さまで満員御礼です。今年は新しくご参加される方がたくさんいてとても楽しみです。ありがとうございました>

 旧四月二日。穀雨の頃にふさわしく、地を潤す雨に暖かい日差し。春から夏へ向かおうとする最も過ごしやすい季節です。ただ、日ごとにも、一日の中でも寒暖の差が激しく、体調を崩しやすい頃でもあります。GWに突入した方もいらっしゃるでしょう。寝込んで終わってしまっては勿体ないので、十分に気をつけましょう。
 東京より少しだけ季節が早い上海では
0426tsutsuji今ツツジが見頃を迎えています。ツツジは種類によって花を咲かせるタイミングが微妙にずれてしまうので、寄せ植えでは先に咲いた花が枯れてあまり奇麗に見えないことが多いのですが、こちらの公園では咲くタイミングを合わせて植えているので、一気に満開となっています。早朝の柔らかい陽光に照らされた赤紫の花が眩しいほど鮮やかです。

 東京にいるときは時間に追われているせかあまり利用しないのですが、
地方の町や、海外に行くと路線バスに乗るのが好きです。 地下鉄では見えない町並みを、タクシーより高い目線から眺めることが出来る。それもゆっくりと。0426busこれは、その町を楽しむのに優れた移動の手段です。日本では少し事情が違いますが、海外ではたいていバスが最も安い公共の交通になります。なのでとても庶民的で乗客の様子を見るのも楽しみの一つです。(写真左上より時計回りで:これが上海の典型的な路線バス。椅子は堅いけど乗り心地は悪くない/よく売られている地図にも道にバスの番号が書いてあり、裏には全路線のバス停がルーペ必須の字で書かれているるが、これはかなり微妙/運転席の後ろに1席だけ後ろ向きの席があって、ちょっと笑える/これが指南書のルートマップ。私の場合これもルーペ必須)
 上海には網の目のように路線バスが走っています。初乗りは2元(30円くらい)で、地下鉄より1元安く、これで街中のほとんどのところに移動することが出来ます。どのバスもだいたい10分間隔くらいなのでしょうか。それほど長い時間待たされた記憶がありません。バス停には停車するバスの番号と路線が書かれているのですが、どのバスが目的地の近くに行ってくれるのか、土地勘がないと地図とにらめっこをしてと、なかなかたいへんです。0426budcard でもバス好きとしては何としてでも乗りこなしたいもの。そんな願いを叶えてくれたのがこれです。上海に来て半月ほど経った時に、書店で見つけた「上海公交換乗指南」という本。すべてのバスの路線図、通りの名前からの逆引きが出来て、主な地域の地図とバス停の位置が書かれています。郊外まで行くバスや、郊外のローカルなバスも網羅していて、とても便利。完璧か、と言われるといろいろ痒いところがあって困ることもあるのですが、そこはいろいろ想像力を働かせる余地があってなお楽しい、とご愛嬌だと思っています。
(写真は上海市の公共交通カード。地下鉄、バス、タクシー、フェリー、リニアモーターカーに乗れて、コンビニでも使える。これは新年丑年の記念カードで、農民画が可愛い。この絵についてはちょっとわくわくするお話があるので、それは次回に)
 美味しそうな包子やさん、品揃えの良さそうな骨董品さん、雰囲気が良さそうなBAR、活気のある市場・・・。バスの車窓からはたくさんの収穫があります。


【手前味噌仕込みの会】参加者追加募集中です

2009年04月19日 00時06分13秒 | 主催する催し

 旧三月二十四日。明日は二十四節気の【穀雨(こくう)】です。春雨の多い頃。田畑を潤し、田植えの時期ももうすぐです。ちなみに中国では【谷雨(グウーユー)】といいます。特にこの日に何か、という行事はないようですね。
 桜の季節が終わると、慌ただしく木々の花が咲き始めます。特に印象的なのが藤。
0418xitangfujiある日ぱーっと花を咲かせたかと思えば、あっという間に萎んでしまい、その後はみるみる葉に覆われてしまいます。季節の進む早さが駆け足になる春から初夏の頃を象徴するような忙しい花です。うっかりしていてなかなか気がつかず、咲き始めの濃い藤色を見逃すことが多いのですが、今年は中国でその美しさに出会うことが出来ました。写真は前回もご紹介した水郷の古い村、西塘での一こまです。日本から来た友人と共に客銭(民宿のような小さな宿)に泊まり、早朝霧に覆われた幻想的な風景です。

 さて、恒例の主催イベント【手前味噌仕込みの会】が迫ってきました。一応一昨日が申し込みの締め切りでしたが、キャパシティ的にまだ少し余裕がございます。お申し込み締め切りを一週間延長し、4/24(金)までとさせて頂きますので、迷われている方、これからやってみよう、という方がいらっしゃいましたら、ぜひご参加ください。
 詳しくは開催概要を書いたこちらの記事をご覧ください。
 味噌仕込みに初めてトライされる方は、とくに安心してご参加頂けます。これまでに失敗をした、という方は一人もおりません。秋には美味しい味噌が出来上がりますので、どうぞお楽しみに。
 仕込み作業のあとは打ち上げと称した飲み会もあります。居酒屋ニュー信州自慢の味噌を使った料理もいろいろ登場しますので、こちらもお楽しみに。

 それでは、お申し込みをお待ちしております。

“暮らしのリズム”&居酒屋ニュー信州共催
手前味噌仕込みの会
日 時 ◆ 平成21年5月9日(土曜日)14時集合
会 場 ◆ 居酒屋ニュー信州
    渋谷区渋谷 3-20-16 tel:03-3797-6966
内 容 ◆ 手前味噌仕込み作業(14:30~16:30)
      各自仕込み味噌2kgをお持ち帰り(容器付き)
      味噌を使った肴で乾杯~酒宴(17:00~)
費 用 ◆ 初めてのご参加=5500円
            (瓶、仕込み味噌2kg、乾杯の一杯と味噌料理2品付き)
    二度目以上のご参加=4000円
            (仕込み味噌2kg、乾杯の一杯と味噌料理2品付き)
      酒宴での追加お飲み物、酒肴は各500円です。
ご予約/お問い合せ ◆
            <s-tomoda@gamma.ocn.ne.jp>友田
    または03-3797-6966(ニュー信州)
    材料準備のため4月24日(金)までにお申し込み下さい。
    定員に達した場合は募集を締め切らせていただきますので、
    予めご了承下さい。
    4月25日(土)以降のキャンセルはお断りさせていただきます。
参加者がご用意するもの◆
    エプロンなど、ポテトマッシャー(持っていれば)
お願いと注意◆
    できるだけ汚れても気にならない服装でご参加下さい。
    つけ爪、マニュキアをされている方は作業に参加できません。
    お肌の弱い方はビニールの手袋をお持ちください。
    当日仕込んだ味噌を宅配便でお届けご希望の場合、
    送料自己負担で承ります。
 


陽気に誘われもう一つの古鎮“西塘”へ

2009年04月05日 16時07分19秒 | まち歩き

<<『手前味噌仕込の会』5/9(土)開催します。参加者募集中。お申し込み締め切りは4/17金曜日。詳しくはこちら を>>

 旧三月十日。二十四節気の【清明(せいめい)】です。

万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれる也。
             
『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

 中国では昨日が清明節(チンミンジエ)。る日として、お墓参りをしたり、御霊のために家に宴席を用意したりして迎えるのです。明日月曜日まで三連休となり、里帰りしたり、たくさんの料理を作って先祖供養をします。0405seimei日本でのお彼岸やお盆のような風習ですね。
 あの世のご先祖様に届くようにと紙のお金を燃やします。今でこそ子供銀行のようなおもちゃの紙幣が売られていたりしますが、伝統的には古いお金、元宝(餃子の原型と言う節もあります)に模して金銀の紙で一つ一つ折ってます。ひと月ほど前から、街のあちらこちらでこの光景を目にしました。気の早い人は、清明節が終わると、もう来年に備えており始めるそうです。
(写真は西塘で紙の元宝を折る女性)

 上海の周辺にもたくさんあるという古い村」古鎮(グーチェン)」ですが、先週の朱家角に続いて、『西塘(シータン)に行ってきました。0405xitang1ここも水郷の村です。ハリウッド制作のアクション映画の撮影場所として数年前に使われたことで人気が出てきているのだそうです。
 狭い運河には石の橋が掛かり、両岸には古い家が建ち並ぶ。というのは他の古鎮とあまり変わらない風景ですが、家々は皆低層で木造土塀の素朴な造りです。特徴的なのは川沿いの小径にまで建物から屋根がせり出しているところです。嬉しいのはそれほど観光地化されていないので、人々の生活も普通に営まれていて、
0405xitang2俗っぽい土産物店もほとんどなく雰囲気がとても落ち着いているところでしょうか。(写真中央:西塘はこういった幅が1メートルもない細い路地があることでも知られています。写真左下:桜が奇麗に咲いていました。日本で見る染井吉野にとても似ています。写真右上:これも客?。よく見ると幟が見えます。)

 今回は、日帰りで昼間だけ訪れましたが、ここは人々がたくさん生活しているので、夕方から夜、早朝の風情がとても素敵だと聞きました。
奥に中庭がある住宅を宿にしているところもたくさんあって、2ベッドの部屋が一泊100元くらいだそうです。「客?」(コァツァン)という看板や幟があちらこちらに掛かっています。金曜・休前日は結構混むそうですが、平日は完全に買い手市場。0405xitang3部屋を見せてもらってから気に入ったところに泊まってみるのもいいかもしれませんね。BARを併設しているところもあるので、水辺で一杯やるのもいでしょう。この辺りは老酒の蔵がたくさんあるそうです。
 日帰り ツアーを利用しないで行くのには、上海から「嘉善(ジァーシャン)」まで高速バス(30元)で行き、バスを乗り換え西塘の町外れまで4元。二人乗りの自転車タクシー(4元)で古鎮の入口まで行きます。嘉善から古鎮入口まではタクシーで30元なので、4人揃えばその方が安いです。