工藤鍼灸院・院長のひとりごと2

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合格祈願!

2024年02月14日 19時57分00秒 | 鍼灸・東洋医学
ほら、今日はあの日でしょ、ねえ。

ふんどしの日!チョコレート?なにそれ?



10年くらい前まではふんどしの患者さんがいました。
こんばんは、院長でございます。



2月25日(日)ははり師・きゅう師の国家試験がございます。私が担当している経絡治療学会関東支部講習会の3年目、研修科には国家試験を受験する学生さんが数名いらっしゃいます。今年も皆さんの合格祈願をして参りました。

訪れたのは学問の神様、菅原道真公を奉っている芳賀天満宮でございます。



今日の気温は17度。もう春の陽気でした( ^ω^ )

天満宮に祭られていることで有名な菅原道真は『菅家後集』という漢詩文集に、流刑先の南館(榎社)の様子を「わび住まいで身の置き所もない」と記しているそうです。住環境としては最悪の場所であったという事なのでしょうけれど、流刑先の地ですし、元々貴族育ちの道真。彼にとってはお世辞にも住み良い環境ではなかったのだと思われます。長きに渡って無人の地だったので草木も生い茂り、建物は朽ち果てて雨漏りし放題。垣根は壊れ、井戸も枯れていたそうです。

そんな環境に置かれた道真は早速胃を壊し、脚気を発症致します。さらに皮膚病にまで罹患し、心身ともに限界まで追い詰められた状態だった様子がうかがえます。道真は意外と精神的に弱かったようですね。
道真はこれら体調不良の治療の様子を「石を焼いて胃管をあたたむ、この治遂に験なし」と記しております。つまり焼いた石でお腹を温めていたというのですが、実はお灸の原始的な形がこのようなものでした。

日本に中国医学が伝来したのは562年。道真が生きていた平安時代(794~1185年)になると朝廷の図書館には中国医学書が蓄えられており、鍼灸も盛んに行われておりました。焼き石でお腹を温めるという治療をしていたという事から、道真には少なからず中国医学の知識があったのかも知れませんし、庶民の間でもこのような治療法が盛んに行われていたのだと思います。

道真は何とか胃の具合を回復させようと試みたようですが、「この治遂に験なし」というのですから治らなかったのでしょう。では、なぜ治らなかったのか?これは私の勝手な想像なんですけど、道真の症状は腎虚による胃熱が原因の胃痛だったのではないでしょうか。
脚気もそうですが、足が弱るっていうのは腎虚がある証拠です。慣れない暮らしによるストレスも加わって胃潰瘍や十二指腸潰瘍を発症していると考えれば、腎虚による胃熱があったとも推測できます。
腎虚による潰瘍は非常に治りにくい(こじれている)場合が多いため、お腹を温めて胃熱を発散しようとしても発散し切れなかったのではないでしょうか。



・・・そんなことを思い出しながら、受験生の皆様の合格を祈願して参りました。
案ずるな受験生。国家試験1週間前ですけど、迷わず第3日曜日の講習会にお越しなさい(笑)。
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