工藤鍼灸院・院長のひとりごと2

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ステロイド軟膏の正しい使い方を知ろう!

2011年09月27日 21時56分13秒 | 工藤鍼灸院の出来事
もうすぐ9月も終わりですね。というわけで、9月の名曲特集第1弾。今日はスターダストレビューの隠れた名曲『9月の海』を聴きながらしっとりと参りましょう。



はいどうもこんばんは、院長でございます。

アトピー性皮膚炎の患者さんの治療をしながら薬(ステロイド軟膏)の使い方について伺ったところ、どうやら今日の患者さんはステロイド軟膏を正しく使えていないご様子でした。今日の患者さんに限らず、ステロイド軟膏を正しく使えていない、もしくは間違った使い方をしている患者さんは非常に多いです。
『ステロイド』と聞くとあまり良くないイメージを持っている方が多いと思いますが、そんな事はありません。正しく使えばこんなに便利で良いお薬はありません!

というわけで、今日は『ステロイド軟膏の正しい使い方』をご紹介しま~す♪

・・・こういう話を患者さんにすると「鍼で治せよ」と言われてしまうかも知れませんが(;^^)、薬使っちゃいけないわけでもないですし、どうせ使うなら正しく使えた方が相乗効果で鍼灸治療もより良く効くようになるというわけですよ。
鍼灸師って何でもはりとお灸で治したがる先生が多いんですけど、あたしゃ薬の使用には抵抗がありません。というよりも、むしろ薬と鍼灸を併用した方が治りが早いならそうすべきです。何も鍼灸だけにこだわる必要は一切なし!
「鍼灸師の先生に『ステロイド使用OK』って言われたのは初めてです」という方もいらっしゃいますけどね、そんなに頑固にならなくてもいいじゃない、別に(笑)。『東西医学の補完と融合』ってのが私の母校の理念でしたし。

というわけで、誤解が多いステロイド軟膏の適量。

これは患者さんの手を基準に考えてください。人差し指の先から第1関節までの量で、手のひら2つ分の面積を塗ります。これはかなりベットベトになるくらいの量です。これは厚生労働省が出しているガイドラインにもしっかり書いてある『適量』です。
「ステロイドは怖い」というイメージのせいか、皆さん塗る量が圧倒的に少ないです。これでは大火事を水鉄砲で消そうとしているのと同じです。大火事なんだからもっとガバ~ッと水をかけないと火は消えません。炎症が起きている皮膚も火事と同じです。少量のステロイドを擦り込むという使い方は間違いで、たっぷりの量を皮膚の上に乗せるイメージで使用してください。慢性のアトピー性皮膚炎でもこれでほとんどの方が軽減します。軽減すればステロイド軟膏の量も減らせますが、とにかく見た目がスッキリきれいになるまでは適量を守って使用するといいですよ。

少量を擦り込むように使用していた方にとって、適量のステロイド軟膏は驚くほど大量に感じるかも知れません。最初はかなり抵抗がある量だと思いますが、そのくらい思い切って使わなければステロイド軟膏を使用する意味がありません。思い切って使ってみてくださいね♪

一応鍼灸院のブログなので、最後に鍼灸治療の事も書きましょうか(;^^)

古典医学では肺気が弱い人(肺虚証体質の人)が多く、これが相克関係の肝虚証になっている状態だと考えられます。慢性化しやすいのはこのためです。
もう少しわかりやすく言えば、通常我々は皮膚から熱を発散しながら生活しているわけですが、何らかの変化によってその熱の発散が上手くできなくなった状態だと考えてください。発散できない熱は皮膚の下に長く停滞し、これが皮膚の炎症を引き起こす原因となっています。治療では鍼とお灸を併用し、肝腎を補う事で虚熱の発生を抑え、皮膚からの熱の発散がしっかりできるようにします。皮膚炎を起こす原因となっている熱が溜まる元を断つ、溜まった熱を発散させる、この2つを目的として治療を進めます。
どんな症状でもこれは同じですが、基本的に治療は全身の調整。手足のツボを使って気の過不足を調整する治療がメインとなります(経絡治療と言います)。

鍼灸治療だけでもしっかり対応できますが、ステロイドを併用しながらの方が断然回復が早いですし、その後の状態維持もしやすいです。患者さんご自身がステロイド軟膏に抵抗がなければ、私は併用していただいてかまわないと思っています(^^)



・・・あっ!明日はもう岐阜戦だ!
というわけで、明日の受付は午後4時で終了致しますm(_ _)m
コメント
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