チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

マスコミの男達はいまーー

2013年07月14日 06時59分44秒 | 日記
あるとき一面に自動車会社の広告がチャコちゃん先生の目を引いた
そこには
「自動車は家族や友人達みんなと楽しめるが振り袖は自分だけの楽しみ成人式には自動車を」
と言うような内容で此のコピーを読んだチャコちゃん先生
すぐ受話器を握ってダイヤルした
まだ携帯電話はおろかボタン式もないころだ

「他の品と比較して片方をけなす文章は品がないし一体どういうことか」と
広告部の担当者を呼び出して注意をした

すると局長以下4人がすっ飛んで頭を下げに来た
もうすでに記事は出てしまいそれを回収しろとは言わないけど
品物の印象を強くするために他の商品と比較する方法はあるけど
もっとも下品な方法で
これでは世界的市場を持っている自動車メーカーの品位も問われると
偉そうに懇々と諭すチャコちゃん先生

「振り袖一式は確かに小型自動車と同じくらいの価格かも知れない
しかしそれは親が娘の成長を喜びご本人も大人の女としての自覚をそれで味わう
きものが持っている日本人の叡智や柄や色の奥深さを日本文化として知る事が出来る
確かに車は便利でしょう便利さの追究で日本がこれからますます腰の据わらない国になることも
分かった上で広告をしてほしい」

本当に偉そう

「どうお詫びしたら良いでしょう」
「お詫びはもういらしていただいたし私はきもの文化を世に知らせたいと思っているので
そう言う気持ちもお話ししたので今後気を付けて下されば結構ですよ」

きもの業界から何か言ってきたときもうこう言うご意見をいただきハンセイし今後気を付けます
と仰れば良い

きもの業界からは何の文句もなかったらしい(それもどうかと思う)

それから暫くしてその新聞社の文化部のデスクが尋ねてきて
「夕刊の文化欄に毎週一回一年間着物の文化コラムを書いてほしい」
と仰って下さった
「おーけーおーけー」でしたね

広告部の担当者やその文化部の担当者とずっと仲良しの関係が続いているが
今のマスコミの記者達と全く違う
事実を報道することに命を賭けていたと思う
ですからいい男達ばかりだった
切れ味が良くさっぱりとして自分の分を知っていたように思う

あのような男達はもう今のマスコミでは生息不可能なのかもしれないナ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする