チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

トラウマ

2011年09月17日 10時17分41秒 | 日記
努力という言葉に全く縁のないチャコちゃん先生
しかし昨日は「努力賞」を戴いた
これは
「これから努力というものをしなさいね」
という戒めの賞なのだと肝に銘じる

努力をしないから
なんでも表層の理解で終わる
歌詞なども一通り覚えればそれで終わり
だから舞台に立つと
すっかり抜け落ちる
仕方がないので作詞をする
それで事たれりと思っているところが浅はか

音符と言葉は親子の関係だからその言葉の発声はとても大切だ
師にはそのように諭されるが
生まれつきの泥縄性格はなかなか直らない

多分何回も舞台に出て作詞しているということは
根本的に泥縄性格を直しなさいということだと思う
その修行に声楽をやっているのだな
と今回はじめて気がついた

同士の1人は
「完璧がダメ」
というトラウマがあるという
だから伴奏あわせでは師に
「もう完璧ね」といわれると
本番で何処かをミスしないと落ち着かないのだそうだ

「多分完璧でいいんだよ」
ということを声楽で学んでいるのだと思う
としみじみ言う

人はいろんなトラウマを持っている数知れないほどのトラウマを
この一生はそのトラウマを一つ一つ消していくことにあるのかもしれない

人は幸せになるために生きているのに
幸せになり過ぎてはいけない
上手になってはいけない
人より目立ってはいけない
ライトを浴びてはいけない
金持ちになってはいけない
より美しくなってはいけない

などなど色んなトラウマを自分で勝手に拵えている
其れをつぶすには
有名になってはいけないと思う気持ちが強かったら
有名になることに精進すると
いつの間にか「有名になりたい」という気持ちも無くなっていく

存在しているだけで人目を引く友人も
この声楽の舞台であまりにも見事なのが怖くて声楽をやめてしまった
自分を消したいと思うので暗い装いしかしない

そういう彼女も自分のトラウマに気がついて
その自分自身の存在を受け入れるようになったら
人の輪にスーと溶け込むようになり
今では逆に目立たなくなっている

トラウマが少なくなるにつれ人はのびのびと陽気で穏やかになっていくのだろう

努力をしてはいけないというトラウマを持っているのかねえ
チャコちゃん先生は
コメント
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