ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

カウンセラーからのアドバイス 83回

2007年12月19日 | 健康
  ☆ ある日の出来事
 先日電車の中のことですが、静かな車内で突然大きな声を出した人が
いたので、びっくりしました。その人は五十代ぐらいの女性でしたが
隣の男性が何か言ったようで、もの凄い見幕で「一体何が気にいらない
のよ!」と、相手を睨み付けていたのです。
 相手の人も慌てた様子て「まあ落ち着いて、次の駅で降りて話そう」と
大変恥ずかしそうで、停止した駅で連れ立って降りていきました。
 何かあったのか知りませんが、突然静かな電車の中で他人の目も意識
せず、自分の感情をむき出しにする言動に、わたしは目を見張りました。
 一見物静かそうなその人は、もしかして専門用語で「てんかんタイプ」と
言われる人かも知れないと感じました。
   ☆執着型気質(別名てんかんタイプ)とは
 日常は穏やかで、大変几帳面で、まじめでなタイプですが、自分のカンに
触ることがあると、突然爆発的に怒りだし、まるで別人のようになる。
 そのため周りの人は、そのあまりの豹変ぶりに驚くのですが、前述の
女性ももしかしたら、このタイプかもしれません。実はこんな人が周りに
いると、いつそうなるかわからないので、大変疲れるものです。
 ある男性は、それを絵に描いた人でしたが、彼は一流大を出た優秀な人材
でしたが、その能力を発揮することなく、「鳴かず飛ばず」で定年を迎えまし
た。ふだんはもの静かですが、腹が立つと突然態度が豹変するため、上司
から引き立てられることなく、多分主流から外されたのでしょう。
 怒りは本能的なナマの感情ですが、これをあまりストレートに表現する
のは、他人から敬遠されるため、当然のことですが、良好な人間関係は
築けないでしょう。また、もしも家族の中にこんなタイプがいると、あま
り幸せな家庭とは言えないかもしれかせん。
  ☆ もしもあなたがそんなタイプだとしたら?
 前述の女性のような経験はありませんか?人前でも自分の怒りを露わ
にすると、色々な面で大変損ですので、何とかその怒りの感情をすぐに表さ
ないような、「心のクセ」をつけることが必要です。
 そんな感情をコントロールするために、ご自分なりに工夫し、訓練を
してはいかがでしょうか。方法はいろいろありますが、もっとも早く
効き目があるのが深呼吸です。何故なら、呼吸は心と大きな関わりがある
からです。また、吐く息はリラックスですので、カーッとしたら、その怒りを
吐き出すように、口をすぼめて、息を細く、長くゆっくり吐き出しましょう。
 それを何度かくり返すだけで、かなり気分が鎮まってくることに、きっと
気がつくと思います。心あたりのある方は、ぜひ実行してください。
 中国には「一笑一若、一怒一老」という諺がありますし、「短気は短命」
とも言われています。怒りを上手にコントロールし、できるだけ穏やか
な日を過ごしたいものですね。
                            能里子   


 

ホンネはやっぱり?

2007年12月18日 | Weblog
 ☆ コントロールが大変
 今年の年末は本当に暖かい。昔は冷たい北風が吹いていて本当に
寒かったが、自然破壊の影響で温暖化して、まるで春の日差しのよう
に感じることすらある。でも喜んでばかりは入られない、これから一体
地球はどうなるのだろうと、アバウトなわたしでも不安になることがある。
 ところで、19年も残すところ後わずかだが、年々時の流れが速く感じる
と言うのは、同世代の友人達の共通の話題だ。

 それにしても、年末は忘年会やパーティなど、三日に一度以上、色々な会が
ある非日常的な時期なので、体調や体重の維持が大変で、最近わたしはその
ために、しばしば食事制限したり、アルコールを飲まない日が多い。
 昨日もブログで「13年も風邪を引いていない」と宣伝?したため、これから
もそれを実践し、風邪をひかないように、一層注意をしなければならない。
 もともと賑やか好きで騒ぐのが大好きなわたしは、大変付き合いが良い方だ
が、それにしても高値安定のウエイトをキープするのはかなり努力がいる。

 後まだ残っている会は三回のはずの会が、昨夜はどうしても断れない誘い
が入って四回になってしまった。嬉しいような困ったような・・・・・・
 でもホンネではやっぱり嬉しいわたし。でも三日間連続だった非日常的も
昨日しっかりコントロールしたら、いつもは二日か三日かかる体重も、高値
安定に戻った。最近ではわたしのすぐ肥る体質が、それをセーブしながら
生活しているから、「健康診断のすべての数値が正常」の健康体でいられ
ることに気がついた。だからこれも満更悪いことではなく、むしろ良いこと
なのかも知れない。わたしはヤッパリついている人生なのだ、と思った。
 何でも良い方や、素直に受け取るのが、「幸せ体質」で脳天気、でもその
方が、ズッーット生きるのがラクチンだもーん。
                         能里子

能里子のワンポイントアドバイス

2007年12月17日 | 健康
  ☆ 風邪を引かない方法
 当然ですが、規則正しい生活が大切ですが、ことに睡眠不足や、アンバ
ランスな食生活なども、体力不足になり風邪を引く大きな原因になる
ようです。わたしは十三年前に、せきや、くしゃみや、鼻水などで一月間
悩まされたことがありました。でも熱が出なかったので、その頃はまだ
かなりタイトなスケジュールを、まったく休まずにこなしました。
 でももしかしてそれが原因で、突発性難聴炎を誘発し、左の耳の聴力が
落ちさらに、耳鳴りを一生抱えて生きていく結果になったのかも知れないと
感じました。ですからそれからは、できるだけ風邪を引かないように、自分
なりに工夫をしています。そのお陰か決して体力がある方でなく、高齢の
わたしが、インフルエンザの予防注射もしませんが、それ以来まったく
風邪を引いてはいません。何時も風邪を引きやすい方は、お役に立つかも
知れないので、わたしが工夫した、その実践的な方法をご紹介しますので
ぜひ試して下さいね。
 1 温度により着ているものを、こまめに脱ぎ着りする。
   外から暖かい室内に入っても、短時間だからとそのままでいる人が
   いますが、そんな人がもっとも風邪を引きやすいようです。
 2 のどに違和感を感じたら、必ず紅茶で何度もうがいをする。
 3 水分をたっぷり摂る。
 4 疲れたり、気分が良くないと感じたら、早めに寝るようにする。
 5 お風呂から出るとき、水を手足の先や、顔にかける。今はそれに
   慣れたので、、足、手全体と、顔にかけるようにしています。 
 6 サプリメント(ことにビタミンE・C)を毎日摂る。
   ☆ 気持ちの持ち方も大切
  いつも風邪を引いている人は、「おかしいな」と感じたら、早めに手当て
 しましょう。そして「大丈夫だ、自分は絶対に風邪は引かないぞ!」と
 強力なプラス自己暗示をするのも大変役立ちます。
  なぜなら、体は心そのものですので「ああ、また風邪にかかるのだ」と
 ネガティブな暗示をするのとでは、体の防御反応がズット違ってくるはず。
  わたしはカウンセラーですので、心とからだとのメカニズムをよく知って
 いるため、その強力な自己暗示効果が、より効果的に作用したのだと、自分
 では信じていますが。いずれにしても、心の持ち方で、いろいらなビールス
 などにも、勝てることを信じましょう。
  これからますます寒くなりますが、今年はぜひ風邪を引かないようにし
 元気でこの冬を乗り切って下さいね。
                               能里子


お花に囲まれて

2007年12月16日 | Weblog
 ☆ 今朝もお花がイッパイ
 これはわたしの習慣で、自分の朝の修行?が済み、ブログに投稿すると
スタジオへ降りていく。そしてスタジオを守って下さる神様へご挨拶と
ヒーラーとして、スタジオを訪れる人のため、邪気を払い清める作業をする。
 今朝も柔らかく甘い匂いがイッパイ漂っている。
お花が好きなわたしはビルを建てるとき、外壁にいつもお花が咲いている
ように、夫に頼んでフラワーボックスをつけて貰った。
 これもわたしの夢の一つだが、何時もきれいなお花を咲かしていたいので
お花屋さんに頼んで、時々植え替えてもらう。
 例年今頃はほとんどワンパターンのようにアザレやだったが、お花に詳し
い友人のアドバイスで、初めてストックにした。
 すると見た目も愛らしく、本当に良い香りがして、窓を閉めてあるのに
毎朝スタジオ中に良い香りがして、このところ毎朝嬉しくなる。
 そしてわたしの部屋には真っ赤なポインセチアと、何とも言えないやさしい
ランジェリーピンクと書いてある、大きなシクラメンと、もっとも好きな
色のピンクのバラがある。これもすべていただいたものだ。
 でも今日もプレゼントされたお花達に、囲まれているわたしはヤッパリ
幸せだし、これからもそんな暮らしが続けられたら良いと思った。
                            能里子


新しい会の発足

2007年12月15日 | Weblog
 ☆ 人生とは不思議なもの
 昨日我が家のビル地下にある日本料理で、わたし達4人が忘年会をやった
去年に続いて二回目だ。二人はわたしの読者で、もう一人は同じ誕生日
の友人だが、あるきっかけでわたしが紹介し、それ以来交流があった。
 楽しいおしゃべりが続いて、世代も職業も違うが、「来年の春にみんなで
デイズニー、シーにみんなで行こう」と約束した。
 そして、四人で新しく会を開くことが決まり、一人は公務員で勤務態勢が
タイトなので、彼女のスケジュールに合わせ、発会式の日まで決まった。
 二人はわたしの読者なので、わたしを先生と呼ぶが、お友達になったの
だから、名前を呼んでねと頼み、お互いにファーストネームにした。
 でも読者と友達になれたのは初めてだし、何だか楽しそうだ。

 わたしの古い友人達は、もう病人だったり、体調がよくなかったり
して、だんだん会えなくなったが、でもこうして若い友人達がだんだん
増えてくるのは、本当に幸せだと思う。
 娘に近い年齢の彼女達と話が合うのも嬉しいが、きっと相談相手には
なれるだろう。嬉しいのはほとんどの人が、わたしと話していると楽し
いし、元気になれると言ってくれることだ。
 それに今日は帝国ホテルで、わたしがファンのハワイアンライブに行く。
そして同行するのは、わたしが世界心理学会でプレゼンするため、サポート
してくれる友人達と夫で、その後乾杯する予定だ。
 そんなわけで、朝からワクワクしている脳天気のわたしです。
                              能里子

眠れない夜

2007年12月14日 | Weblog
   ☆ 胃が痛い
 何時もと同じ時間にベッドに入ったが、何故かなかなか寝付かれず
その内胃が何となく重くなり、やがて鈍痛がしてきた。
 わたしはこの二日間体重オーバーのため、平常の約三分の一程度の食事
しかしていないし、無論アルコールも飲んでいない。
 それなのに胃のあたりに鈍痛がして、うとうとするとまた痛みのために
すぐに目が覚めた。考えたり、反省したりして眠れないことはあるが
痛みのため眠れないことは、最近はほとんどないわたしだが、すごくい
痛くはないが、やはり熟睡できず、少しうとうとするとすぐに目が覚めた。
 十二時、一時、三時と枕元の携帯を見ながら時間を確認した。
 いつもより食事の量が少なく、比較的消化器系は強いはずなのに、何故
こうなったのだろう・・・・・・色々と考えて(もしかしたら?)気づいた。
 先日目のアレルギーのためか、目が痒く赤く腫れたので、眼科で薬を
処方され、それを一〇日間近く飲んだのが原因かも知れない。
 
 未だ完全に治癒していないため、まだ薬を服用しているが、それが
胃に刺激を与えて、こんな症状になったのではないかと気がついた。
 そうかと言って起き上がって、痛み止めを飲むほど我慢できないほど
ではないが、そう言えばこの二・三日何となく、胃が気になっていた。
 本当の健康とは体のすべてに無意識でいられることだが、胃が気に
なっていたのは、良くなかったのかも知れない。
 何時も健康で薬を飲んだことがないわたしには、刺激が強すぎたのかも
しれない。今朝はさすがいつもの時間には起きられず、寝坊したが、すで
に鈍痛はなかった。そう言えば、最近何時も違う状態があるのに気がつい
ている。比較的自分の体には敏感なわたしだけど、いつも心が先行して
老化している体を、かなり強引に引っ張って生きているようなわたし。
 年齢を踏まえて、上手に体と付き合わなければと、改めて考えさせられた。
                             能里子

能里子のワンポイントアドバイス

2007年12月13日 | 健康
   ☆腰や膝の痛を防ぐために
  あなたの利き足はどちらでしょうか?
 1まっすぐに立ちます。
 2無意識に一方の足を前に出してみます。
 どちらの足が先に出たでしょうか?実はほとんどの人は右足ですが、先
に出た方の足が「あなたのきき足」です。ではもう一度やってみましょう。
 同じように立って、両足にバランス良く体重をかけて、もう一度片方の
足を出してみてください。おそらく大変やりにくいはず。
 その実験でわかるように、わたし達はすぐに前に足が出られるように
立っているときには、利き足の反対の足に、通常は絶えず体重をかけて
います。そのため、それを長年続けていると、何時の間にか骨盤が歪み
やがて背骨にも悪影響があり、それらが腰痛や膝痛などの大きな原因の
一つになるようです。ですから日常生活の中でも、立っているときには
いつも体重を利き足の反対の足に、かけるようにするだけでも、大変
効果があることが、きっとご理解いただけたことでしょう。
   ☆立っている時の利用法
 エスカレーターや、電車の中、または人を待っているときなど、静止し
立っているときには、「利き足の反対の足に体重をかけること」を、必ず習慣に
してはいかがでしょうか。案外立っている時間はあるものですが、その時間を
利用して、いつも意識的に利き足の反対の足(右)なら左足に、(左)なら(右)
に体重をかけるクセをつけると、いつの間にか姿勢が矯正されてくるでしょう。
すると、ゆがんでいた骨盤が矯正され、それにより背骨も微調整されてきます。
 わたし自身も以前は膝の痛みに困りましたが、「立っているときには、いつでも
意識的に利き足(何時も初めに降出す足)ではないは方の足に体重をかけ
お腹を引き締め、骨盤底筋肉群を頭の方に引き上げるようなイメージ」で
背筋を伸ばすようにしています。
 これは外から見ても、他人からは決してわかりませんし、だんだん姿勢も
よくなってくるはずです。この方法は、最近女性に大変多いと言われている
「腹圧性尿失禁の予防」にも役立ちますので、立っている時を利用して
役立だてましょう。ことにわたしは、エスカレータや、エレベータなどが
もっとも適していると思います。
 気長に続けていると、必ずその効き目は現れるはずですので、少々努力は
必要ですが、ぜひお勧めしたいと思います。
                             能里子


久しぶりのヨーガ・レッスン

2007年12月12日 | Weblog
 ☆ やっぱり教えるのが大好き!
 スタジオでのヨーガの指導止めてかから、昨日は一月ぶりでヨーガの
レッスンをした。そこでいつもスタジオを仕事場にしている娘に、あなたの
関係の人達にボランテイア教えてはどうかしら?、相談したら、娘はとても
喜んでくれた。今まで古い生徒さんがいたので、従来の指導の形式は変え
られなかったが、今回は実に自由だ。
 今日がその初めてのレッスンだった。でも実は一番喜んだのが、わたしの
弟子の元のスタッフ達で「また能里子先生の指導が受けられるなんて嬉しい」
と三人が参加してくれた。

 今までの慣習を破って、躊躇していたユニークな指導と考え、座って行う
瞑想を省いて、呼吸法だけにし、瞑想はリラクゼーションの中に加えた。
 準備体操もよりアクティブな能里子流にしたが、全員が中年だったためか
表情筋のエクササイズは大変好評だった。
 でも初めての参加者が何と言って喜んだのが、「ヒーリング&リラク
ゼーション」で、後で娘に聞いたら、みんなが声がきれいと言っていたそう
だが、そう言えば昔は社員研修で「まるで天使の声のように聞こえた」
ナーンテ、ときどき言われたこともあったっけ。

 初めてヨーガの指導を始めた頃には、その頃には何となく宗教的なイメージ
が強かった、それがわたしの雰囲気とはあまりに違うためか、「どう見ても
ダンスの先生がヨーガを教えているようだ」とか、「あなたの指導は声は甘
すぎて・・・」など、親しい友人達がよく言われたのも、今ではことも懐かしい
思い出だ。でも声も年齢なりに年をとったので、もしかしてわたしの声は
今がヨーガ指導に向いているのかも知れない。
 いずれにしても、わたしはヤッパリ教えることが大好き!
色々なことがあり忙しかったが、体調はすっかり回復したし、楽しくて
とても有意義な、いかにもわたしらしい一日だった。
                               能里子


またファイトが湧いてきた!

2007年12月11日 | 健康
  ☆ 発表論文の英訳ができて
 お願いしていたプレゼンテーションのための、英訳した文章がいよいよ
でき上がった。それを友人が「僕が一応読んでみるから時間を計ってみて」
と言われ、聞いていたが(わたしが書いた文章が英語になるとこんなに難しく
なるんだ)と、淡々と読む友人を見ながら、感心してしまった。
 時間を計ったら約15分でベストだ。発表のための制限時間は15分から20分
だが、いくら原稿を見ながらでも、わたしが長文の英語を読むのは大変なことだ。
 聞いたことがない難しい言葉が並んでいて、当然のことだがこれをわたし
が一人で話すのかと思ったら、急に心配になった。
「読んでごらん」と言われたが、頭からつかえて、とても読めるものでは
ないので、難しい言葉は仮名をふりながら練習をしたが、まして舌足らずの
わたしにとって、大変困難なことだと思った。

 発音を治されたり、ゆっくりでよいから正確に、などと言われながら
ほんの頭の部分だけ練習するため、相当な時間がかかってしまった。
 不安そうな顔をするわたしに「大丈夫だよ。だって元ができているの
だから」と励ましてくれるが、我ながら呆れるほどたどたどしい。
 すると突然、今年ロシアの国際心理学会に参加したとき、中国の学者が
長い単語が読めずにつかえて、それを仲間の人が小声で教えていたのを
傍で見て、(これならわたしでも発表できる)と妙に安心したことを思い
出した。それにまだ時間は十分あるし、まるで自分のことのように
一所懸命教えてくれる、頼りになる優しい友人もいる、と思ったらまた
元気になった。わたしの良いところは、そんな時に自分にとって
メンタルな意味で、必ず有利なことを思い出すことだ。
 希望があると少しの苦労も励みになる。今日から自分の夢のために
また前を向いてひたすら努力して走ろう。
                          能里子

明けの明星

2007年12月10日 | Weblog
  ☆ 思春期の思い出
 朝5時30分ベッドから起き上がり、カーテンを開けたら、あたりはまだ
暗く「明けの明星」が輝いていた。
 今は一年中でもっとも日が短い時期だが、わたしは明けの明星を見ると、
15歳の中学生だった時代を思い出す。
 いくら目をつぶっても、眠れなかったあの頃、まるでガラス細工のよう
だったわたしの神経は、ある大きな精神的なショックに、傷つきそのこと
に過剰に反応し、多分そうなったのだろう。毎晩眠れず、しんと静まり
かえった家の中を気にしながら、スタンドをつけて、布団の中で本を読ん
だり、日記を書いたり、手紙を書いたりして、時間を潰していた。
今ならテレビや、ラジオの深夜放送があるが、あの時代は何もなかっので
長く寒い眠れない夜の時間を潰すのは、本当に大変で辛かった。

 自分が不眠症であることは、家族には言えなかったし、大昔は家の中が
とても寒くて辛かったが、眠れない夜を我慢していると、確か三日か四日
に一度、布団に入った途端に前後不覚に眠れることがあった。
 そんな日は早朝の時間に時自然に目が覚め、ガラス越しに明けの明星を
見たが、そのときは、「今日はよく眠れた」と、とても嬉しかった。
 だから朝起きるのは毎日本当に辛かったが、自然に眠れて目が覚めると
とても嬉しかった。それからわたしの不眠症は約半年間続いたが、何時の
間にか自然に眠れるようになった。
 今でもあの頃とまったく同じにように、いろいろと感じたり、考えたり
しているわたしが息づいていることを感じる。
 まるで多感だった少女のような・・・・・・そんな時(ホント成長していないな)
と少々呆れながらも、でも実はそんな自分も決して嫌いではない。
 そんな想いで、今朝もまだ美しく輝きながら、だんだん高くなっていく
明けの明星をしばらくじっと見つめた。
                              能里子





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