2012年8月4日(土) マチネ 青山円形劇場 Eブロック 26番
段田安則、浅野和之、高橋克実、鈴木浩介。
原作=グレアム・グリーン、翻訳=小田島恒志、演出=松村武、他。
支店長まで務めた銀行を、勤続30年で定年退職となったヘンリー。
独身の彼は、庭のダリアの成長だけを楽しみに、静かな引退生活を送っていた。
ある日、86歳で他界した母親の葬儀で、子供のころに別れたままだった叔母オーガスタと50年ぶりの再会を果たす。
すでに70代後半だという叔母には、彼女を愛してやまない若い恋人もいて、その生き方は自由奔放そのもの。
堅物の自分とは正反対の叔母に誘われるままに旅に出たヘンリーは、やがて叔母が導く波乱と冒険の旅路の真っ只中へ…。
そして、規格外の“ぶっ飛んだ叔母”に当惑しながらも次第に、常識やモラルにとらわれない叔母の生き方 に惹かれていく。
「もはや老後」と決め込んでいたはずの男の人生は、思いがけない輝きと甘美な香りを放ち始め、いつしか自己の真実に向き合う旅のクライマックスへと近づいて行く…。
面白かった~w
円形劇場をフルに活かした演出、そして最小限の小道具。
想像力を働かせながら、4人が演じる数十役を感じ取る。
特にトランクを使ったイス・冷蔵庫・列車などは秀逸だった。
今ヘンリーを演じていたかと思うと、すぐに別の人物になったり、3人で同じ役を演じてみたり、クルクル変わる早い展開に脳トレ気分(笑)
ストーリーはちょびっとサスペンス風ながら、底辺に流れるモノは案外ベタ(笑)で、私の予想は早いウチから確定した(合っていた)
それにしてもパワフルでアグレッシブなオーガスタ叔母さん!
結構ドラマでも何でもそうだが、叔母さんや叔父さんはどちらかと言うとヤンチャな設定である(高橋さんが出演している「梅ちゃん先生」でも鶴見さん演じる弟はヤンチャだしね)
70歳過ぎても若い愛人(黒人の大男・ワーズワース。高橋さんが演じている。カタコトで愛嬌たっぷり)がいて、世界各地を飛び回り何だかアヤしい事業やら、ICPOとかに付け狙われる存在って!
静かな余生を送ろうとしていたヘンリーにとって、叔母さんと共に(時には追いかけて)いく旅はとても刺激的。
そりゃ壁も向こうからぶつかってくるわなww
段田さんはオーガスタ叔母さん、もちろん主人公のヘンリーも演じる。叔母さんは結構強引なのに、楽しそうだからヘンリーもついて行く気になったのかな。
浅野さん、叔母さん以外の女性役は全部演じていたかな(爆) もーね、最高! ただ浅野さんらしくなく、結構セリフ噛んでたな…
あ、あと馬!!
高橋さん、もちろんワーズワースも良かった。そしてミスター・ヴィスコンティ。歳取ったマフィア(?)みたいな大物感が凄く出ていた。
鈴木さんは4人の中では一番若手という事もあったのか、フロント係・ウェイター・ボディーガードなど多数の役を。
ラスト近くの、真実に迫っていく過程もいい。
特に、オーガスタとヴィスコンティのダンスシーンなどはジーンと来た。
pippiさんの別記事コメントにもあったが、非常に寒い!
上着・膝掛けは必須アイテムと思われる。
プログラム販売は無し。入場時にあらすじ・キャスト・スタッフ等が書かれた、チケットくらいの大きさの、小冊子(それにしても小さくね?)をくれます。
2時間5分(休憩15分含む)