2009年9月21日(月・祝) マチネ 日生劇場 2階 F列 18番
ジェーン・エア=松たか子、エドワード・フェアファックス・ロチェスター=橋本さとし、ブランチ・イングラム=幸田浩子、フェアファックス夫人=寿ひずる、バーサ・メイスン他=旺なつき、リード夫人他=伊東弘美、ジェーンの母他=山崎直子、シンジュン・リバース他=小西遼生、リチャード・メイスン=福井貴一、ブロクルハースト氏他=壌晴彦、他。
原作=シャーロット・ブロンテ、脚本・演出・作詞補=ジョン・ケアード、作詞・作曲=ポール・ゴードン、指揮=上垣聡、他。
両親を突然の病気で亡くしたジェーン・エア(松たか子)は寄宿学校に預けられる。劣悪な環境の学校で教師の虐待や親友の死に耐えて成長し、やがて自立の志を持った彼女は教師の資格を得て、地方の富豪の邸に家庭教師として赴任する。邸の主人ロチェスター(橋本さとし)の謎めいた挙動に不審を感じながらも少しずつ彼に魅かれていくジェーン。身分の違いゆえに苦しむ彼女だったが、二人はやがて行き違いを乗り越えて結婚を誓う。しかしその時、隠されていたロチェスターの過去が暴かれる…
(あらすじは松竹HPより)
荒涼とした土地を表した、舞台上のセット。カミシモ奥手にSP席(舞台上席)、カミテ奥まった所に、ソーンフィールド館(主はロチェスター)を象徴するトチの大木。奥には緩やかな坂道と、それと続く中央にはオケピをまたぐ通路。少し張り出しの舞台。
舞台転換は無く、小道具や家具などのセットはスタッフが行っているのが見える。
2階からの俯瞰で観たのだが、床の照明がもの凄くキレイ(中川隆一)。あと荒涼としたセット(松井るみ)も良かった。
そして何といっても、松たか子さんの熱演・熱唱。心の奥に何か燃えるものを持った、一つの芯が通った、そんな女性を演じると本当にピカイチ。
オペラで覗けばキラキラと光る瞳に意志の強さを観たし、歌声は自由自在で心地良く、この人のノドの強さは経験済みなので、安心して聴いていられた。
松さんの数多い代表作の中に入るのではないかな?そして再演ありそう…w
「ふたりのポートレート」が良かったっす。
さとしさんもタッパの良さを活かした、いい感じの「謎」を持った紳士っぷり。なかなか難しい曲調のナンバーが多かったが、歌いこなしていた。
ジプシーのおばあさんにバケた所は、高音・裏声が続くのでちょっとハラハラしましたが、鮮やか!
ブランチを演じた幸田さんは、オペラ畑の方。おお、すばらしいソプラノです。
ジェーンとデュエットのシーンがあるんですけど、松さんの歌詞は聴き取れるのに、ブランチの歌詞は余り聴き取れず、私の耳が腐れているのか、オペラの歌い方のせいなのかは、微妙。
かなり長編の小説を3時間弱のミュージカルにしたので、足早にストーリーが飛ぶ。
「え、もう3ヶ月??」みたいな(笑)
ロチェスターも何だかイケズな感じで、ジェーンの気持ちが解ってるのに、ワザと『(ブランチと)結婚する』なんて言って愛しているのを確かめようとしたりして、ちょっと私的には気に入らん(^_^;)
子役達も良かったです。特にロチェスターが後見人をしている少女・アデールは、いかにもお嬢様っぽくて。
舞台上に席を設けた意味がイマイチ解らなかったなぁ。
それと、今日のマチネはかなり高齢な感じでございました。