【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

素晴らしい浮世絵が一同に。ボストン美術館「浮世絵」名品展

2008-11-05 23:23:53 | 美術(絵画)/写真
「ボストン美術館『浮世絵』名品展」(江戸東京博物館:両国)

特別展「ボストン美術館 浮世絵名品展」

 藝術の秋。上記の展示会が江戸東京博物館(両国)で開催中です。
 アメリカのボストン美術館には、約5万点の浮世絵版画が所蔵されているとか。その質も量も最大規模とか。余りにも多く、いまだ整理中のものもあるそうです。近年まで公開はごく稀でした。

 鈴木春信(水仙花など)、喜多川歌麿(蚊帳など)、東洲斎写楽(二代目瀬川富三郎の大岸蔵人妻やどり木など)、葛飾北斎(富嶽三十六景など)、歌川広重(東海道五十三次など)などの有名な画家の浮世絵はもちろん、歌川国政、奥村政信、一筆斎文調、磯田湖龍斎、歌川国芳など、あまりこの分野に詳しくないわたしが聞いたことがない画家のそれ、二代目鳥居清倍の漆絵など約130点が展示されています。その他、下絵、版本なども多数ありました。

 歌舞伎の一場面あるいは役者を描いたもの(初代尾上菊五郎の虚無姿の曽我五郎、初代瀬川菊之丞の傾城)、江戸名所、美人画、そしてあいかわらず源氏物語のワンカット(帚木、女三の宮など)多彩です。紅摺絵、錦絵など、線と色彩の美しさは例えようもありません。特に黒の色が効果的です。和歌が書き込まれている絵もありました。保存状態がきわめてよいものが多いです。

 全体は4章にわかれています。「第1章:浮世絵初期の大家たち」「第2章:春信様式の時代」「第3章:錦絵の黄金時代」「第4章:幕末のビッグネームたち」

 日本の貴重な絵画がボストンにあるなんて、と思ってしまいます。ボストンは貿易港としてアジア諸国との関係が深かったので、ボストン美術館では早くから中国、日本、インドなどアジア地域の美術に着目し、その収集に力を入れていたそうです。中でも日本美術のコレクションは、日本国外にあるものとしては質・量ともにもっとも優れたものとして知られています。モリス、フェノロサなどがとくに力を入れていました。

 ウイークデーなのにかなり混んでいました。鑑賞者がじっくり観ている人が多くなかなか進みません。全部を観終えるのに、11時頃から2時間半ぐらいかかりました(途中、若干休憩)。

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