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愛情をこめて子鹿を飼うジョディ少年の心の成長を中心に,開拓農家の家族の厳しい生活を描いた作品。
南北戦争に従軍して以来,人間嫌いになったペニィ・バクスター(グレゴリー・ペック)は妻オリー(ジェーン・ワイマン)とともにフロリダの雑木林を切り開いて出来た土地に暮らしていた。時代設定は,1878年。自然と戦いながら農業をなりわいとするペニィ。妻オリーは台所仕事で生活を支えていた。二人の間には,息子ジョディ(クロード・ジャーマンJr.)がいたが,他にも既に死んでいた子が何人かいた。開拓の生活は,それだけ厳しかった。オリーの心は時に閉ざされ,その表情は頑なで,怒りっぽかった。
開拓生活での自然の厳しさとの闘いは,この映画でいろいろなシーンとして出てくる。野生の熊が家畜を襲うという場面もそうであるし,一週間ほど,降り続いた雨で収穫間際の農産物が大損害を受ける場面もそうである。そのような時,父親のペニィは言う「人は時に徹底的に打撃を受ける。再起不能かと思う。もう立ちあがる力もないと見えるが,しかし,立ち直る。広くはない私たちの世界だが,これに感謝しよう」と。自然との闘いを克服するには,不屈の楽天的資質が必要なのである。