【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

ミュージカル「OH! MY GOD!」(於:築地ブディストホール)

2017-01-28 00:39:10 | 演劇/バレエ/ミュージカル

               

  築地の本願寺境内にあるブディストホールに、ミュージカル「OH! MY GOD!」を観に行きました。


 ダンスと歌、そしてコントがメインです。あまり広くはない舞台で、エネルギッシュな若い男女がセクシーでゴージャスなダンスを繰り広げます。コントは毒が効いているもの、ブラックユーモアのもの、ずっこけ調のものなど多彩です。さながら、おもちゃ箱をひっくりかえしたような華々しさ、大人のコメディーが横溢していました。

 
・作・演出:是枝正彦
・振付:相原愛/Emily/黒田珠代
・キャスト:高汐巴/一谷伸江/相原愛/原めぐみ/仲村修夫/なめかわまきこ/平岩信子/ゆずな/夏目雫/川口美紀/瀧山うさぎ/神馬綾/岩ゲント/岩崎さとし/佐藤輝/村井成仁/東大/ケイフルサワ etc.

 


 


ジョセフ・V・スタンバーグ監督「モロッコ」(アメリカ、1930年)

2017-01-24 11:30:44 | 映画

               


 若きゲイリー・クーパー、妖艶なマレーネ・デートリッヒが演じた記念的作品です。二人とも同じ1901年生まれで、28歳か29歳です。1930年の製作です。トーキーが登場してから、また映画という芸術が生まれてからも、それほどの時間はたっていません。いろいろな実験的(?)試みがあります。


 ゲイリー・クーパー演じるトム・ブラウンがデートリッヒ演じるエイミー・ジョリーと別れる決意をして、メッセージ(「気持ちが変わった。幸せに!」)を楽屋の化粧台の鏡に書くシーンとか、最後のところでエイミーがトムを追いかけて砂漠に入るところでハイヒールを履き捨てるシーンなどにそれがあらわれています。


 ストーリはモロッコに駐屯していた独軍外人部隊の一員だったトムが、やはりこの地に流れ着き酒場の歌姫として働いていたエイミーとがいい関係になるものの、トムは彼女との別れを決意し、彼女のほうでは言い寄ってきた金満家のラ・ベシェールとの結婚話がもちあがるが、最後にエイミーがトムを忘れられず砂漠のなかを追って行くというもの。

 外人部隊の一員であるトムは、御多分にもれず、現地に女を囲っています。トムにとってエイミーはそのなかの一人、しかしなぜか強く惹かれる存在でした。映画のなかでは、そのことに関わって人殺しにまで展開するいざこざが織り込まれています。

 異動する外人部隊の隊列の行進のあとには、女たちの一団が身辺用具や食べ物を背負ってやはり隊列をなして追って行進していきます。後続部隊と冷やかされています。エイミーは、トムへの想い捨てがたく、最後の場面でそのなかに加わるのです。

 日本での字幕スーパー第1号と言われています。デートリッヒの燕尾服姿、また映画の最後のほうでトムへ敬礼を返すしぐさなどで話題をよび、社会現象にまでなったという記録が残っています。
 


ジャック・フェデー監督「La Kermesse Heroique (女だけの都)」(フランス、1935年、114分)

2017-01-21 00:14:02 | 映画

   

 わたしはこれまでに観た映画をExcel に入力し記録しているが、この映画は既に2001年3月(今から16年ほど前)に一度観ている。Excel の記録を観て、それがわかった。しかし、記憶は全然ない。ストーリーも忘れ、印象的シーンもなかった。☆は5点満点で3つであった。


 今回、あらためて観なおしたのだが、面白かった。それで、上記のように記憶が消失したのが不思議であり、納得がいかなかったが、事実は事実である。

 ストーリーは、1616年のフランドル地方のドームという小さな町での一騒動である。この地域はかつてスペイン軍が入ってきて、狼藉を働いた。町長はそのことがトラウマになっている。そのスペインの軍隊がこの町を通過するとの知らせが入った。町長はあわてる。そこで一計をはかり、町長が急死したことにし、男たちはみな喪に服し、一歩も外に出ないことにした。男たちの意気地なさに業を煮やした女性たちは町長夫人コルネリア(フランソワーズ・ロゼー)を先頭にスペイン軍隊をひとまず向かえいれ、宿泊させ、やりすごすことにした。

 サブの話題として、町長の娘シスカ(ミシュリーヌ・シェイレル)と画家ブリューゲルの恋愛劇が挿入されている。町長は首席助役の肉屋と娘シスカとを結婚させ、自分が飼っている家畜を肉屋に買ってもらうことを画策してが、シスカは肉屋のことが好きでななく、画家のブリューゲルとの結婚を望んでいる。

 一泊したスペイン特使トリヴァレス公(ジャン・ミュラー)たちは歌い、踊り、食べて、寝て、翌朝出発するが、その間、シスカとブリューゲルは夫人の計らいで僧侶(ルイ・ジューベ)の前で結婚の儀をすませてしまうという恋愛劇を織り交ぜてドタバタがあり、話は喜劇的に展開していく。

 ブリューゲル(この映画に出てくる青年ブリューゲルではないかもしれないが)の絵画にフランドル地方の田舎の人々を描いた絵があるが、それを動画で観ているような感じであった。当時の田舎の生活と雰囲気がよく出ていた。☆は4つと評価してよいと思う。


ジョー・ライト監督「プライドと偏見」(イギリス、2005年、127分)

2017-01-15 10:33:10 | 映画

         

  オースンの同名の原作を映画化したものです。このジョー・ライト監督「プライドと偏見」以前に、ロバート・レナード監督「高慢と偏見」(1940年)があります。原作を読みましたが、ライト版のほうが原作に忠実です。

 レナード版はベネットの家族の会話がけたたましかったり、
エリザベス(グリア・ガースン)とビングリー(ローレンス・オリビエ)がアーチェリーに興じる場面とか原作にないシーンがいくつかあったり、キャサリン夫人が二人の結婚を推しているなど原作と違うところがあります。

  ライト版にしたがって、あらすじを書くと、次のようです。

 イギリスの田舎町。そこに居をかまえるベネット家の隣に、大金持ちの貴公子ビングリー(サイモン・ウッズ)が越してきます。

 舞踏会の夜、ビングリーは、慎み深いベネット家の長女ジェーン(ロザムンド・パイク)にダンスを申し込みます。彼の親友ダーシー(マシュー・マクファディン)は、気難しげな態度のまま、ジェーンのことは気に掛ける風でもありません。才気間髪な次女エリザベス(キーラ・ナイトレイ)は、ダーシーに強い反感を抱きます。むしろハンサムな青年将校ウィッカム(ルパート・フレンド)に心奪われます。ウィッカムが幼なじみであるダーシーの悪口を言うのを聞き、彼女はますますダーシーが嫌いになるのでした。

 まもなく、ベネット家を相続する予定の遠縁コリンズ(トム・ホランダー)がきて、エリザベスにプロポーズしますが、彼女はそれにとりあいません。しばらくたて、キャサリン夫人(ジュディ・デンチ)の豪邸で、エリザベスはダーシーと再会します。ダーシーは突然、彼女に愛の告白をします。エリザベスはなかば喧嘩腰です。

 しかしやがて、ベネット家の末っ子リディア(ジェナ・マローン)が、ウィッカムに連れられて駈け落ちする事件がもちあがり、大騒ぎになります。ダーシーは身代わりで持参金を用意し、これをウィッカムに渡し、彼とリディアを結婚させます。その配慮を知ったエリザベスは、自分がダーシーを愛していることに気づきます。キャサリン夫人の猛反対を受けますが、2人は結婚へと踏み出すのでした。

 


 


ジョン・ギラーミン監督「ナイル殺人事件(Death of The Nail)」(イギリス、1978年)

2017-01-06 00:25:29 | 映画

          

   


 サスペンス映画であるから、謎解きがポイントとなる。しかも、殺人事件である。ナイル川を航行する船のなかで3人が殺される。当然、誰が殺したのか、その犯人は、ということになる。観ている側は、犯人さがしとなる。航行中の船のなかのことなので、犯人の候補は、限られている。乗船客のだれかである。みな怪しいが、誰もが自分であるはずがない、と言っている。


 筋は書かない。それを書き始めると、観ているものの興味は半減する。双葉十三郎は、この映画には原作(アガサ・クリスティ「ナイルに死す」)があるので、原作を読んでからこの映画を観るか、あるいは観てから原作を読むべきか、という問いには、後者にすべきとサジェッションしている。要は、犯人がわかってから、この映画を観ても面白くない、といことである。

 ひとつだけ感想と書くと、「予測外の結末!!」につきる。

 登場する俳優はイギリスの大御所、名優が多い。ピーター・ユスチーノフ、この人が探偵ポワロである。他に、デビット・ニーブン、マギー・スミス、ジュディ・ディンチ、ミア・ファローなどなど。あの「ロミオとジュリエット」でジュリエット役を演じたオリビア・ハッセーも登場する。