話題だった映画「ハンナ・アーレント」を観ました。
何百人ものユダヤ人を収容所に移送した、ナチ戦犯アイヒマン。その彼は、1960年代初頭、逃亡先で逮捕された。その歴史的裁判がイスラエルで行われた。ユダヤ人の女性哲学者ハンナ・アーレントはその裁判に立ち合い、ザ・ニューヨーク誌にレポートを執筆。
「考えることで人間は強くなる」という信念のもとに、彼女は、考えることをせず粛々と事務的に行為したのがアイヒマンだったと主張する。このレポートが多くの人々によって糾弾される。糾弾された理由は、ハンナの主張がアイヒマンの想像を絶する悪行を容認することになるのではないかというもであった。
ハンナの主張したかったことは、映画のなかで何回も出てくる「悪の凡庸さ」であった。
哲学者ハイデッガーとの交際、などを含め、ハンナの人生と思想が、つづられていく。
■ 配役
ハンナ・アーレント(バルバラ・スコヴァ)
ハイリンヒ・ブリュッヒヤー(アクセル・ミルベルク)
メアリー・マッカーシー(ジャネット・マクティア)