【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

小菅優 ピアノ・リサイタル(於:川口総合文化センター"LILIA")

2014-12-29 22:23:43 | 音楽/CDの紹介

                       
   小菅優さんのピアノ・リサイタルは、12月11日、川口総合文化センター"LILIA"でありました。「クラシックNOW-
  いま注目の演奏家たち-」のシリーズの最後です。

  演奏曲は、以下のとおりです。

・W.A.モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調K.330
・F.メンデルスゾーン:無言集より 「ヴェネツィアの舟唄第3」Op.62-5,「デュエット」Op.38-6
・L.v.ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調 Op.81a「告別」
・F.ショパン:24のプレリュード Op.28

  小菅さんの演奏会は2回目です。10年ほどまえに、一度聴いたことがあります。まだ、あどけなさが残っていたころでした。今回は堂々とし、技術的にも、精神的にも大きくなったように感じました。今ではもうおしもおされぬ日本のピアニストの第一人者です。

 曲のなかでは、.ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第26番「告別」とショパンの「24のプレリュード」が、緩急があり、メリハリのある演奏でよかったです。 


Glory Gospel Singers (川口総合文化センター"LILIA")

2014-12-23 23:05:52 | 音楽/CDの紹介

              

  その声量に圧倒されました。

  川口総合文化センター「リリア」で、ゴスペルを聴いてきました。まず驚いたのは、大ホールが満員の盛況。ゴスペルファンはこんなにいるのか、と。

  本場ニューヨークから7度目の来日となる全米トップ・ゴスペル・グループです。10人だったと記憶していますが(男性3人)、みな個性的。ひとりひとり独唱できる力がもちろんあります。そして、みなお茶目で楽天的です。

  披露された曲目は、誰もが楽しめるクリスマス・ソング。「アメイジング・グレイス」「ジョイフル・ジョイフル」「ホワイト・クリスマス」「きよしこの夜」他。パワフルな本場のゴスペルを堪能しました。

「GOSPEL (ゴスペル)」とは、和訳では一般に「福音」と訳されますが、元来ギリシャ語”εὐαγγέλιον(euaggelion)”の「良い知らせ」という意味 の言葉のようです。GOSPELはこのギリシャ語を、“God Spell”と英訳したことに由来します。 “god”は“good”の原語で、「良い知らせ」と「神の知らせ」の両方の意味をもっていたと推測できます。こ の“God Spell”が、後に“GOSPEL”となりました。




「バボラーク・バールタ~聖夜に贈るクリスマス・コンサート~」(東京芸術劇場コンサートホール)

2014-12-17 22:01:14 | 音楽/CDの紹介

                   

  ホルン演奏では、その右に出るものはいないといわれる、バボラークのコンサートに行ってきました。会場は大きなホールで3Fまでありますが、ほぼ満員。若い人の姿が目立ちました。きっと大学とか高校で、クラブの楽団にでも入っていて、今回のコンサートに来たのでしょうか。

  大きなパイプオルガンがあり、バールタさんとのコラボの演奏、ソロ演奏とありました。高い位置での演奏で、わたしは比較的前のE列の席でしたが、上を見ながら聞くので、首が少々痛くなりましたが、さすが当代一のホルン奏者の演奏に聞きほれました。

J.S.バッハ(1685-1750)

 ・コラール「われら神はかたき砦」
 ・アリア「汝、わがそばにあらば」
 ・コラール「目覚めよ、と呼ぶ声あり」
ブラウン(1922-2014)[Hrn Solo]
 ・『無伴奏ホルンのための12の前奏曲』より
  第7曲 モデラート
  第8曲 テンポ・ルバート
  第11曲 アレグロ・スケルツアンド
リスト(1811-1886)[org Solo]
 ・バッハの名による前奏曲とフーガ s.260
ブルックナー(1824-1896)/(ボク編)
 ・『交響曲 第7番』より第2楽章 アダージョ

ボク(1968- )
 ・ホルンとオルガンのためのマニフィカト(委嘱新作)
ヤナーチェク(1854-1928)
 ・『グラゴル・ミサ』より第7楽章 オルガン・ソロ
サン=サーンス(1835-1921)
 ・ホルンとオルガンのためのアンダンテ へ長調
ボク(1968- )
 ・『夢見るクリスマス・キャロル』
  第1曲 神の御子は今宵しも
  第2曲 クリスマスの朝露
  第3曲 聴け、キリスト教徒よ
  第4曲 聖なる御子がお生まれになった
  第5曲 勝利
  第6曲 良きウェンセスラス王
  第7曲 人が歩んで出来た道
  第8曲 ハレルヤ 


早稲田大学交響楽団 冬季演奏会(新宿文化センター・大ホール)

2014-12-16 21:55:34 | 音楽/CDの紹介

          
            ↑ この画像は今回の演奏会とは直接関係がありません。ワセオケHPから借用です。  

    早稲田大学交響楽団 冬季演奏会(指揮:寺岡清高)が12月11日(木)、新宿文化センター・大ホールでありました。


  演奏曲は下記のとおりで、あまり聞かれないものが多かったですが、圧巻は最後の石井眞木作曲「 日本太鼓とオーケストラのための「モノ・プリズム」」でした。太鼓は林英哲さんと英哲風雲の会のメンバーです。太鼓は全然、オーケストラに負けていません。もっとも、勝ち負けではなく、見事に調和し、コラボになっていました。西洋音楽と邦楽の渾然一体の演奏でした。林英哲さんは、日本を代表する和太鼓奏者です。

  ダヴィッド 作曲「トローンボーンと管弦楽のための小協奏曲」では、商学部の水出和弘さんがソロでトロンボーンを演奏。これも素晴らしい内容でした。水出さんは10歳からトロンボーンを始め、これまで藤原功次郎氏(日本フィルハーモニー交響楽団首席トロンボーン奏者)、山下浩生(大阪音楽大学・大阪音楽大学短期大学部トロンボーン講師)に師事し、学生でありながら演奏家としても活躍しているようです。

R.シュトラウス  交響詩「ドン・ファン」作品20
                      楽劇「薔薇の騎士」よりワルツ
                      楽劇「サロメ」より7つのヴェイルの踊り
ウェーバー        歌劇「オイリアンテ」序曲
ダヴィッド        トローンボーンと管弦楽のための小協奏曲 変ホ町長作品4
石井眞木       日本太鼓とオーケストラのための「モノ・プリズム」    


G.プッチーニ「トゥーランドット」[ウクライナ国立歌劇場オペラ](渋谷BUNKAMURA オーチャードホール)

2014-12-11 20:28:50 | 演劇/バレエ/ミュージカル

     
   
   有名なプッチーニ作の歌劇です。原作は18世紀のヴァネツィアで活躍したゴッツィの寓話です。プッチーニは晩年の4年間、この作品が最後にあるとの予感をもって作曲に専念しましたが、完成を待たず病気で亡くなりました。未完のまま遺された草稿をもとに、弟子のフランコ・アルファーロが完成させました。
  しかし、プッチーニの信頼が厚かったトスカニーニは、アルファーロの手になる曲に首肯せず、3度の改定でようやく日の目をみたという伝説が残っています。それでさえ、初演で、トスカニーニはリュウの死の場面で指揮棒をおき、「ここでマエストロはペンを絶ち死去しましたと」演奏をやめてしましまったというエピソードがあります。

  伝説時代の中国。世継のトゥーランドット姫は3つの謎を問い、それにこたられたものの花嫁になるが、挑戦に敗れたものは死刑に処すと言うおふれを出していました。次々と王子が挑戦しますが、謎解きがかなわず、処刑されていきます。

  この日はお触れが出て、ペルシャの王子が処刑されることになり、紫禁城の城壁の外の広場では処刑をみようと群衆が押しかけています。一人の老人が倒れ、女奴隷リュウが悲鳴をあげます。かけよったのはダッタン国の王子カラフ。老人は戦いに敗れ国をすてて逃れていたティムールで、カラフの父親でした。ダッタンの旧父子と女奴隷は再開を喜びあいます。

  そこにトゥーランドットが現れ、刑の執行を命じます。カラフはトゥーランドットをみると一目ぼれし、謎解きに挑戦して姫を自分の手にすることを願いでます。さて、この恋の行くへは・・・。

  スケートのフイギュアで金メダルをとった荒川静香さんが、曲に使ったのがこの「トゥーランドット」。特に有名な聞きなれた部分は、カラフが歌う「誰も寝てはならない」です。

・トゥーランドット(テチヤナ・アニシモヴァ)
・カラフ(アンドリィ・ロマネンコ)
・リュー(オリハ・ナホルナ)
・ティムール(セルヒィ・マヘラ)
・皇帝アルトウム(オレクサンドル・ジャチェンコ)
・ピン(ヘンナージィ・ヴァシェンコ)
・パン(パブロ・プッリマク)
・ポン(セルヒィ・パシューク)
・役人(イーゴリ・エフドキエンコ)


「タンゴ・ミュージカル:シャンテクレール-ブエノスアイレス 愛と欲望の夜」(東急シアターオーブ)

2014-12-08 21:57:18 | 演劇/バレエ/ミュージカル

                

 アルゼンチンタンゴの舞台を初めて観ました。渋谷「ヒカリエ」の「東急シアターオーブ」で上演されていた「シャンテクレール」です。11列目でわりとよい席でした。

 
  タンゴは情熱的で、かつ官能的です。男女が激しく絡み合い、変わったステップで力強く踊ります。

   女性は体がやわらかくしなやなので華奢に見えますが、オペラグラスで観ると、さすがに体の軸がしっかりして筋肉質です。


  この舞台はタンゴの本場ブエノスアイレスで幕開し、パリ・シャトレ座で絶賛を博した話題のタンゴ・ミュージカルです。

  時は1940-50年代、アルゼンチンで全盛を極めた伝説のキャバレー「シャンテクレール」が舞台。ここでのささいな事件、男女の微妙な感覚の交錯がテーマ。

  ドラマティックで官能的なステージ! 世界屈指のタンゴ・ダンサーといわれるモーラ・ゴドイが、魔性の女・リタナを情感豊かに演じていました。

   圧巻の一言です。ブラボー!
       


「日本国宝展」(東京国立博物館・平成館)

2014-12-07 21:26:30 | 美術(絵画)/写真

             
 上野の国立博物館・平成館で開催されていた「日本国宝展」が今日で終わりました。この国宝展は14年ぶりだそうです。日本の各地に点在している国宝が大挙して集まりました。
  5日の金曜日に行ってきました。金曜日は普通の日と異なり夜の8時まで開いています。少しはすいているかと思ったのですが、たいへんな人気ぶりで、混雑していました。

  NHKの「日曜美術館」で知識を得たので、その記憶を頼りに回りました。100点近くの国宝が並んでいるのですから、道案内がないと「ただ観た」にとどまります。「日曜美術館」では、主に下記の展示物が紹介されていました。雑踏の合間をくぐりながら、観てきました。
 
  全体は「第一章 仏を信じる」「第二章 神を信じる」「第三章 文学・記録にみる信仰」「第四章 多様化する信仰と美」「第五章 仏のすがた」で構成されていました。

・仏足石
・玉虫厨子(奈良・法隆寺)
・扇面法華経冊子(東京国立博物館)
・土偶 合掌土偶(八戸市埋蔵文化財センター[是川縄文館])
・日本書記(京都国立博物館)
・栄花物語(九州国立博物館)
・日本霊異記(京都・来迎院)
・六道絵(滋賀・聖衆来迎寺)
・観音菩薩坐像・勢至菩薩坐像(京都・三千院)
・善財童子立像(奈良・安倍文殊院)
・元興寺極楽坊五重塔(奈良・元興寺)

 入り口をはいると「仏足石」の巨大な石が・・・。
これを観ながらさらに進みますと、中学の美術の時間に学んだ「玉虫の厨子」があります。かなり背が高いものです。これはお経を入れてしまっておくものだったようです。それはそうかもしれません。厨子ですから。四面に絵がついています。
 「扇面法華経冊子」にはお経が書いてあり、扇の面には絵が描いてありますが、これはお経とは何にも関係のない絵だそうです。きれいなものが尊ばれ、それをもっていると浄土に行けるという観念がありました。
 「善財童子立像」は、今回の展示会のチラシに刷り込まれ、目玉になっています。快慶の作。後ろをふりかっている童子です。髪を角髪(みずら)に結い、その服は風に吹かれてめくりあがっています。動的な作品です。これはある絵に描かれていたものを、木彫りにしたものです。絵では、振り返っている目の先には、文殊菩薩がいます。
  どの作品にも歴史がきざまれ、人間の祈り、想い、営みが込められているようにおもいました。