F.レハール:喜悲劇「メリー・ウィドウ」全幕が東京芸術劇場でありました。
原作の舞台は、パリですが。今回はTOKYOになっています。20**年、東南アジアの小国ポンテヴェドロは世界的経済危機で深刻な不況におちいっていました。そのようなポンテヴェドロに暮らすダニロヴィッチ伯爵とポンテヴェドロ人のハンナは相思相愛でしたが、結婚を反対され、仲をひきさかれていました。ダニロは東京のポンテヴェドロ大使館に書記官として赴任。ハンナは祖国を最後まで支えた投資家グラヴァリ氏と結婚しましたが、数日後に夫が急逝します。
グラヴァリ氏のもつ膨大な遺産が祖国から流れ出してしまえば、大変なことになります。そこでポンテヴェドロ政府は資金をつなぎとめるために、ハンナが日本に外遊中なのを知って、東京のポンテヴェドロ大使館に国を救うための指令をだしました。
祖国の運命は? ダニロとハンナの恋の行くへは?
・第一幕 東京のポンテヴェドロ大使館にて
・第二幕 パーティの二次会会場にて
・マキシムにて
■指揮:ミヒャエル・パルケ
■読売交響楽団
セバスチャン・フップマン(ミルコ・ツェータ[ポンテヴェドロ国の東京駐在大使]
小林沙羅(ヴァランシエンヌ[日本出身のツェータの妻])
ペーター・ボーディング(ダニロ・ダニロヴィッチ[大使館の書記官])
小川里美(ハンナ・クラヴァリ[日系ポンテヴェドロ人で資産家の未亡人]
ジョン・健・ヌッツォ(カミーユ・ド・ロシヨン[フランス人])
城宏憲(カスカーダ[日本人])
晴雅彦(ラウール・サンブリオッシュ[日本人])
戸田ダリオ(ニェーグシ[大使館の参事官])
新井克(ポグダノヴィッチ[ポンテヴェドロ領事])
銀座の「佳肴 みを木」に行きました。2丁目ですので、プランタンに近いです。
予約の電話を入れると、「いま取材中なので、5時半から開けます」ということでしたので、その時間を目指して出かけました。
5時半ピッタリ。女将さんがB1から階段をあがってきて、看板などを直して、「どうぞ」という挨拶をいただいたので、この日、一番の客として入りました。
女将さんは、実は東京芸術大学卒業です。油絵です。しかし、理由は知りませんが、ほかのお店で修行して、数年前に、このお店を開いたそうです。和服に割烹着で清楚な方です。
お酒(日本酒)は、蓮田市に蔵元がある神亀酒造のものが多いです。わたしのうちから数百mにこの酒造はあります。ということで、「真穂人」などを一合づつ飲みました。
注文はほかに、お造り、ばいがい、自家製さつまあげ、小柱と三つ葉のかき揚げ、筍焼きなどを頼みました。どれも丁寧な仕事で、大変おいしかったです。
難をあえて言うと。注文から出てくるまでに時間がかかったこと。しかし、それは後でわかったのですが、板前さんがこの日は人数がかけていたからだったとのことでした。
最後に、ウニ丼と稲庭うどんで、締めました。
バラライカというロシアの民族楽器があります。そのコンサートに行ってきました。
バラライカは形が三角形をして、ユニークです。弦は三本。スチール弦が1本にナイロン弦が2本。弾く要領はマンドリンのようですが、それでも大部違います。扇をあおぐよう弦をつまびくのがメインですが、はじいたり、15種ほども動きがあるそうです。
実はわたしは、学生の頃、ロシア(旧ソ連)に旅行した際に、このバラライカをお土産に買ってきました。しかし、ギターさえ弾けないわたしが、バラライカを弾けるわけがなく、ただ飾っていただけで、宝のもちぐされでした。
北川さんの話を聞くと、奏法はかなり難しいようです。バラライカを買うなど無謀でした。そのバラライカもどこへいってしまったのか、今は手元にありません。
今回の演奏では、この楽器の魅力を満喫しました。哀愁もあれば華やかさもあります。弦の数は少ないのにいろいろな音色、表情がでます。
伴奏は大田智美さんのアコーディオン。こちらはかなり大きな音も出て、バラライカが負けそうになることもありましたが、いいコンビでの演奏でした。
懐かしい曲がたくさんあり、いい時を過ごせました。
・ロシア民謡:月は輝く
・A.アリャビエフ:うぐいす
・ロシア民謡:ともしび ヴォルガの舟歌
・A.シャーロフ:ジプシー・ファンタジー
・ロシア民謡=A.シャーロフ:秋の葉も枯れ落ちて
・V.ゴロドフスカヤ:ロシアの調べ
・P.チャイコフスキー:トレパーク(くるみ割り人形より)
・D.カッチーニ:アヴェ・マリア
・L.クニッペル:ポーリュシカ・ポーレ
・ロシアンジプシー:黒い瞳
・M.ジャール:ララのテーマ(映画「ドクトル・ジバコ」より)
・ロシア民謡=V.ディテリ:行商人
アンコールは、ハチャトゥリアンの「剣の舞」でした。
重いテーマの作品。
2011年の東日本大震災にともなって発生した大津波。多くの人が亡くなり、家屋、財産、土地を失った。
その数年後の3月11日。
原発事故避難区域の海から程近い一軒家に、津波で二人の娘を亡くした中年の男(納谷真大)と同僚を亡くした記者(大山茂樹)が、入りこんだ。原発事故以来、時が止まったままかのように、その家には埃まみれのピアノ、そして地震で倒れた3体のピエロの彫刻。
男はその家で、同じように津波で父親を亡くした彫刻家の女ルイ(松本りき)と出会い、互いの震災体験を語り合う。女には妹(松本ふみか)が。その妹はあたまが壊れている(おかしくなっている)。ショパンのいるポーランドに行くと言っている。実は、その日、妹は精神病院に入れられることになっているのだ。妹はショパンのノクターンを埃まみれのピアノで弾きはじめる。
男は娘を津波で亡くした。そのことで妻と諍いになった。そして男は友人・筆倉(東誠一郎)をも失った。友は原発の復旧のおりに命を失った。
家のなかに転がっていたピエロの彫刻は、女が作ったもの。
最後の場面。数億年後、海底だろうか。ピエロの彫刻が転がっている。核に汚染された地球が眠っている。
脚本家で演出家の倉本聰さんのメッセージがひしひしと伝わってくる作品。
・男 納谷真大
・ピエロ① 水津聡
・ピエロ② 久保隆徳
・ピエロ③ 森上千絵
・ルイ 松本りき
・スウ 松本ふみか
・筆倉修造 東誠一郎
・医師 六条寿倖
・新聞記者 大山茂樹
・巡査 黨 清信
「ナンタ(乱打)」という韓国のミュージカルのことは、聞いたことがあります。厨房の什器を打楽器のように扱い、ひとつのステージにしてしまうミュージカルです。池袋サンシャイン劇場に、その「ナンタ」が来たので、観てきました。
とにかく報復絶倒。笑わせます。包丁でまな板を打楽器のようにリズミカルにたたき、大量の野菜(キャベツ、キュウリ、ニンジン、たまねぎなど)を切り、キッチンがさながら音楽室のようです。演じている5人は、キャラクタがはっきりしていて、個性的です。すばらしい身体能力、運動神経、演技力です。
ストーリーはあってないようなものですが、支配人がキッチンの3人のコック(男性2人、女性1人+支配人の甥)に6時までに(1時間で)結婚式の料理を作り上げよ、という難題をもちかけ、そこから厨房がすったもんだの大混乱する展開です。包丁でリズムを刻む、お皿投げの大動芸、カンフー対決の勃発。時計が定刻の6時に近づくと絶対絶命の大ピンチが訪れます。
観客との交流もあり、5人ほど舞台に連れだされ一時俳優になりました(いまの若い人はあまりものおじせず、舞台にあがりますね)。ゴミ袋が飛んできたり、カラーボールが観客席に大量にばらまかれたり、とにかくすごいです。韓国パワー炸裂でした。
カムサムニダ。