【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

「寺川奈津美の気象講座-異常気象と冬の天気-」(朝日カルチャーセンター[新宿])

2015-10-31 20:35:54 | 地理/風土/気象/文化

                  
 朝日カルチャーセンター(新宿)で「寺川奈津美の気象講座-異常気象と冬の天気-」がありました。もう2か月ほど前に予約して、ようやくの今日でした。


  寺川さんは、「NHKニュース7」で最後の2分間ほど登場する気象予報士です(月~金)。ふだんは真面目に(当たり前)、しっかりしたお顔で、天気予報の解説をしていますが、ご本にはいたって明るく、フランクで、親しみやすいお人柄でした。

 講座のお話は、まず気象予報士の一日が説明されました。2分間だけ仕事をしているのではなく、ブリーフィングなど、朝から忙しいようです。

  次に今年の夏の暑さの特徴、5月31日に東京で32.2度を記録したこと、7月19日から8月16日まで真夏日が続き、その長さ歴代7位だったこと、9月に一転して東日本で5年ぶりの低温だったこと、そうなったわけの分析の説明がありました。
 
 さらに、9月9-17日の関東東北豪雨の実態の解説がありました(日光市で627.0ミリ、今市市647.5ミリ、鹿沼526.0ミリの雨量を記録)。寺川さんは個人的に現地に赴き、自分で撮った写真をパワポで示しながら(三坂地区、水街道)、防災の大切さを訴えました。

 そして最後に、今冬の暖冬の予測。しかし、暖冬といっても平均の話で、関東では大雪の可能性がないわけではない、ようです。

  寺川さんは、ときどきずっこけながらも(?)、楽しそうに講義をしていました。聞いている人は80人ほどでしょうか。ほとんど男性でした。(笑)
 


「第17回ショパン国際音楽コンンクール」は、チョ・ソンジン(韓国)が制覇

2015-10-30 22:59:12 | 音楽/CDの紹介

                 

  今年開催の、第17回ショパン国際音楽コンンクールを制したのは、韓国のチョ・ソンジンさんです。アジアでは、ダン・タイ・ソンさん(ベトナム)、ユンディ・リーさん(中国)以来の快挙です。


  実はチョ・ソンジンさんの演奏は2年半まえほどに、浜離宮朝日ホールのランチタイム・コンサートで聴いたことがあります。そのときには、ピアニストの中村さんが来ていらっしゃいました。その中村さんをして、「桁違いの才能」といわしめたのが、チョ・ソンジンさんです。
 確かに、繊細な立ち居振る舞いですが。いったんピアノに向かうと、すばらしい演奏で観客を惹きつけていました。

  その時のブログを、以下に再掲します。
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 チョ・ソンジンさんのピアノ・リサイタルを聴きにいきました。この公演まで、彼の名前は知りませんでしたが、2009年11月に開かれた、第7回浜松国際ピアノ・コンクールに、何と15歳で優勝し、審査委員長の中村紘子さんをして「圧倒的な、桁外れの才能」といわしめたそうです(中村紘子さんはこの日もいらしてました)。
 この日は、下記の曲を弾きました。これらは初期ロマン派から20世紀にいたるソナタで、作風がそれぞれに異なる曲を弾いていくのは大変なことです。結果は、すばらしい才能のひとことにつきます。
 「シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番」では、やさしい軽やかな出だしが印象的でした。シューベルトが終わると、難曲のプロコフィエフ。これはすさまじいとしか形容しがたく、情感をたっぷりこめて、表情豊かな演奏でした。
 わたしの座席は、6列目の10番で、めずらしくいい場所がとれ、チョ・ソンジンさんの圧倒的演奏を満喫できました。


 19歳になったばかりのチョ・ソンジンさんは、若手とは思えないほどの技巧と音楽性をもっています。それが舞台での迫力につながっています。演奏が終わると、観客に向かっての挨拶になりますが、凄い演奏をした後とは思われないほどの、あどけない普段の表情に戻ります。それが、たまらなく、観客のファンの拍手は鳴りやみません。

・シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番 イ長調 Op.120 D.664
 第一楽章 アレグロ・モデラート
 第二楽章 アンダンテ
 第三楽章 アレグロ

・プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番 二短調 Op.14
 第一楽章 アレグロ・マノン・トロッポ
 第二楽章 スケルツォ:アレグロ・マルカート
 第三楽章 アンダンテ
 第四楽章 ヴィヴァーチェ

・ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35
 第一楽章 グラーヴェードピオ・モヴィメント
 第二楽章 スケルツォ:ブレスト・マノン・トロッポ
 第三楽章 葬送行進曲:レント
 第四楽章 フィナーレ:プレスト

・ラヴェル:ラ・ヴァルス

 アンコールは3曲でした。

・シューベルト「4つの即興曲集より」第2番、変ホ長調
・リスト「超絶技巧練習曲20番」
・シューマン「トロイメライ」


「大正の肖像画」(劇団民藝公演) 於:紀伊国屋サザンシアター

2015-10-29 23:50:09 | 演劇/バレエ/ミュージカル

                  

 新宿のサザンシアターで、民藝の公演「大正の肖像画」(作:吉永仁郎、演出:高橋清祐)公演中です(11月1日まで)。

 夭折した画家、中村彝(なかむらつね)の生涯を描いた作品です。水戸藩士の士族の家柄だった彝は若くして肺結核に侵され、落合のアトリエで暮らしていました。家政婦のキイさんが彝の身の周りの世話をしていました。彝は死の直前にキイさんをモデルに画を書きます。

  彝は縁あって新宿の中村屋で生活をすることになります。時代は大正。この中村屋は、創業者の相馬愛蔵、良夫妻が営むパン屋でしたが、いろいろな文化人が集まるサロン的存在でもありました。大杉栄、神近市子もここに出入りし、インド解放家だったボースが匿われていたこともあります。彝の画業はここで始まりました。

 彝は良を「おかあさん」と呼んで慕い、良も彝に好意をもっていましたが、彝の心が次第に娘の俊子に心が移ったことで、彼は中村屋を出るハメになります。

  社会背景がわかります。大正デモクラシー、関東大震災、そして大杉事件。

  幕間に舞台のスクリーンに映写された中村彝の画が効果的でした。

  さすが民藝の役者。声もとおり、演技もしっかりしていました。



<配役>
中村彝(画家)みやざこ夏穂

中原悌二郎(彫刻家)小杉勇二

相馬愛蔵(中村屋の主人)伊藤孝雄

相馬良(愛蔵の妻)白石珠江

相馬俊子(二人の娘)印南唯

エロシェンコ(放浪のロシア人)千葉茂則

大杉栄(無政府主義者)境賢二

神近市子(大杉の協力者 愛人)河野しずか

岡キイ(彝の家政婦)塩谷洋子

宮田巡査(大杉の尾行)松田史朗
古川巡査(大杉の尾行)梶野稔

山村巡査(エロシェンコの尾行)岡山甫

スタッフ
装置:勝野英雄
照明:松島勉
衣裳:宮本宣子
効果:岩田直行
舞台監督:中島裕一郎


「Fighting Butterfly ~自由に向かって翔べ~」(Musicul Guild q. 第10回公演:於 野方区民ホール)

2015-10-28 22:13:38 | 演劇/バレエ/ミュージカル

                    
「Fighting Butterfly ~自由に向かって翔べ~」。Guild q 十周年公演です。作・演出は田中広喜さんです。


   沖縄(と思われる地方)から希望をもって、東京に出てきた垣花都。しかし、現実は厳しく、職を得た企業はブラックであっただけでなく、ある日、突然、倒産の憂き目にあう。

   職を失った都は途方にくれるが、たどり着いたのは伝説のホステスが経営するキャバクラ Club Splendore。ようやく生きる道を得た都であったが、そこはとんでもない場所であった。

  キャバクラ嬢たちのユニオンが結成され、経営者とわたりあう。常に偏見の目にさらされ、劣悪で無権利の状態にあった彼女たちが、たちあがっていく様子が描かれます。実話にもとづく脚本です。

♪ ミュージカルナンバー
Mo.オーバチュア
M1.信じていれば夢はかなう①
M2.オール・ブラックス・ソング
M3.Club Splendore へようこそ①
M4.たとえ地の果てまで堕ちようとも
M5.ほしいのは強さ
M6.夢の途中で立ち止まるわけにはいかない
M7.浅き夢みし
M8.誰にだって魅力はある
M9.キャバクラン・ルーレット
M10.LIFE
M11.亡者たちの挽歌
M12.信じていれば夢はかなう②
M13.あなたを暗闇から救いたい
M14.Club Splendore へようこそ②
M15.Fighting Butterfly
M16.フィナーレ

<キャスト>
・森山純(壱岐和也)
・鈴木富士子(姫野麻美)
・万喜なつみ(垣花都)
・大友怜奈(宮里杏奈)
・石村麻子(九条晴美)
・鈴木千夏(江崎燎子)
・斎藤清美(藤木美代子)
・横井恵(矢島咲)
・阿久津高広
・岩崎慧(老紳士)
・伊藤慧(武田雄二)


東京六大学野球秋季リーグ戦・立教大学対東京大学2回戦(神宮球場)

2015-10-25 16:46:44 | スポーツ/登山/将棋

  晴天でしたが、風が強い一日でした。
       
                    6回、勝ち越し打の酒井田選手(立教大学)


  神宮球場に立教大学対東京大学戦を観戦に行きました。渋谷でJRを降り、銀座線で「外苑前」で降りると7分ほどで球場です。天気がよかったせいか、お客は結構たくさんいました。
  久しぶりの球場でしたが、グラウンドが芝生で綺麗です。チアーガール、応援団が両チームとも華やかです。

 試合は東大が1回の裏に2点を先制。すぐに、2回の表に、立教が二者連続ホームランで同点。中盤、東大が1点をもぎとって3対2とかちこしましたが、終盤立教が追いつき、逆転し、結局6対3で立教が勝ち、勝ち点を取りました。いい試合でした。


「ヒマラヤカリー・参宮橋店」(渋谷区代々木4-6-1;tel 03-6410-8455)

2015-10-12 21:00:37 | グルメ

            

「ザレ・ゴト」の公演が参宮橋であるときには、必ずこのお店「ヒマラヤカリー」によります。
長く、インド料理店だとばかり思っていましたが、ネパール料理店でした。ヒマラヤですから、確かに、ネパールです。

   ランチタイムには、いくつか定番があり、選べます。ナン、カレーなどにいろいろな選択肢があり、好みを優先できます。

   ナンはどこのお店でも大きいのですが、ここのはとくに「大」です。今回は、ガーリックがぬってあるものを注文しました。いい香りがします。カレーは、甘口のエビ入りにしました。

   店に入ると2階が食事ができる空間です。大きくはありません。テーブル席が10ほどです。1階から2回に上がるのは狭く、急勾配のらせん階段です。少々、きついですが、ウエイターは受けたオーダーをこの階段をあがってもってくるのですから大変でしょうね。


「あめんぼ女、天国に行く」(ザレ×ゴト第11回公演;参宮橋TRANCE MISSION)

2015-10-11 18:43:42 | 演劇/バレエ/ミュージカル

           

 劇団「ザレ×ゴト」の第11回公演。


 奇妙奇天烈な題名。内容はすぐには測りかねる。

 サツキという女の子が交通事故で死ぬ。その女の子が天国に行くに際し、もう一度、この世で会いたい人を問われ、お父さんとお母さんと告白。

 ここから話がはじまって、天国での話が展開する。天国には御湯川博士がいて怪しげな液体を扱って、それを飲ませたり・・・。

 サツキのまわりには、旅館の女将、ホスト・クラブのママ、マイケル、見習いのセイヤ、キュウちゃん(悪魔)、オウちゃん(天使)などなど。

 サツキのお父さん、お母さんの間にもいろいろ難しい問題がもちあがっている。

人間たちの絡み合い、いがみ合い、もたれあい。そんな関係が渦巻いている。

  ストーリーを厳密にまとめるのは無理。わかりにくところがある。どうしてあれがこうなるのか? 

  言葉のやりとりは面白い。楽しみ、ぶつかりあっているのはよくわかる。

  もう少し、脚本(あるいは演出)
に工夫が欲しい。わかりにくそうな箇所は、わかりやすくするのが一番。

  女性が大きい声をあげて怒鳴りあうのが受ける時代は終わったので、そういうシーンは少なくしたほうがいいのでは?


■キャスト
市川唯(キュウちゃん)
こーだ美里(キミヨ)
高橋初音(サツキ)
長濱元希(パパ)
新沼たかゆき(御湯川教授)
イマハシミハル(オウちゃん)
岩崎さとし(セイヤ)
小川綾乃(小田原ちゃん)
片淵真子(水川ちゃん)
川谷諒(良玄)
黒田伸(マイケル)
柴田遥加(音無店長)
山中久美子(ママ)


劇団四季「サウンド・オブ・ミュージック」(四季劇場「秋」)

2015-10-05 10:01:55 | 演劇/バレエ/ミュージカル



  浜松町にある四季劇場で「サウンド・オブ・ミュージック」を観ました。映画で有名ですし、たくさんのよく知られた歌(「ドレミの歌」「エーデルワイズ」「もうすぐ17歳」)が舞台にひろがります。

  ストーリーは、次のとおりです。修道院で見習いの天真爛漫なマリアが、院長の示唆でトラップ大佐の7人の子供たちの家庭教師になることに。妻に先立たれた大佐は、厳格に子供たちを育てようと、音楽から遠ざける生活をしていました。ところが、マリアは歌が大好き。ギターを片手に、大佐の家をめざします。

  マリアは子供たちに歌のたのしさを教えます。最初は怪訝な顔をし、反発していた子供たちも、しだいにマリアにうちとけ、歌うことの楽しさをしるようになります。大佐は、当初、マリアの音楽をとおした教育方針に反対していましたが、子供たちの明るい様子を目の当たりにして、それを受け入れ、マリアにも惹かれていきます。

  マリアは大佐の愛を感じて悩みます。そして彼女自身も大佐に尊敬の感情を抱くようになり、それを打ち消すために大佐の家をひそかにでることに。向かった先は、修道院でした。しかし、院長に説得され、大佐の家に戻ります。大喜びの子供たち。

  トラップ大佐はオーストリア人。時代は隣国ドイツのナチスが跋扈していたころで、オーストリアの併合をねらっていました。大佐はその空気を嫌っていました。しかし、大佐の周囲にはナチスと連絡をとるものもいます。

  7人の子供たちの歌の力もつき、彼らを音楽祭のコンクールに出演させようと画策するもののが出てきます。

  ついにナチスがオーストリアに踏み込んできます。降伏を拒否する大佐にも招集令嬢がき、家族に危険が及んできます。

   大佐と家族はどうなるのか。そしてマリアは??


                                       



江畑晶慧(マリア)
村俊英(トラップ大佐)
織笠里佳子(修道院長)
八重沢真美(エルザ)
勅使瓦武志(マックス)
大橋伸予(シュミット)
鈴木周(フランツ)
久居史子(シスター・ベルテ)
大澤ゆかり(シズター・マルガレッタ)
土居愛実(シスター・ソフィア)
小林清孝(ロルフ)
井上希美(リーズル)
鈴木大菜(フリードリッヒ)
大東リッキー(クルト)
佐々野愛梨(ブリギッタ)
飯塚愛未(マルタ)
井手柚花(グレーテル)


「国語元年(こまつ座第111回公演)」(新宿南口・紀伊国屋サザンシアター)

2015-10-02 17:39:11 | 演劇/バレエ/ミュージカル

                      

井上ひさし作、栗山民也演出の「国語元年」を何年かぶりで観ました。


これまで主役である南郷精之助役は佐藤B作さんが演じることが多かったですが、今回は初めて八嶋智人さんが演じました。ほかにも俳優がだいぶ変わっていますが、たかお鷹さん、山本龍二さんは前回と同じです。

この演劇は、明治の初期に日本が國として統一されたおりに、地方ごとにあった方言をいかに国語として統一するかの役割を担った文部官吏・南郷精之輔の悪戦苦闘の物語です。
その南郷家にはさまざまな地域からきた人たちが寄せ集まって生活していました。清之輔自身は長州出身、妻は薩摩出身、妻の父は薩摩の隼人健児。三人の女中は江戸山の手言葉、下町のべらんめえ、米沢のズーズー弁。車夫は遠野弁、そして書生は名古屋弁。そこへ威勢のいい女郎が河内弁で怒鳴りこんでくるし、居候を決め込んだお公家さんは京言葉。忍び込んだ強盗は、落ちぶれた会津の士族ですが、当然この人は会津弁。南郷家は日本の言葉の見本のようです。

清之輔は、話言葉の全国統一の仕事に、実の家のなかでのお国訛りを目の当たりにしながら、取り組みます。

冒頭、カタコト英語をしゃべるピアニストが弾く「小学唱歌集」からの合唱から始まります。清之輔のいろいろな試みの末にたどりついた「文明開化語」。それはなんとも奇妙なものですが、問題はそれを使って、女性を口説いたり、できるのかどうか。なんとも、おかしな結末となります。

<配役>
八嶋智人(南郷清之輔)
朝海ひかる(南郷光)
久保酎吉(南郷重左衛門)
那須佐代子(秋山加津)
田根楽子(高橋たね)
竹内都子(御田ちよ)
後藤浩明(江本太吉)
佐藤誓(築館弥平)
土屋裕一(広沢修二郎)
森川由樹(大竹ふみ)
たかお鷹(裏辻芝亭公民)
山本龍二(若林虎三郎)