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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

実質賃金の減少 物価高直撃 背景に非正規

2023-04-23 05:30:42 | 働く権利・賃金・雇用問題について
実質賃金の減少 物価高直撃 背景に非正規
厚生労働省が発表した2月の毎月勤労統計調査(速報)で、実質賃金は前年同月比2・6%減でした。現金給与総額が前年同月を上回ったにもかかわらず実質賃金が減少したのは、急激な物価高騰が要因です。(清水渡)

実質賃金は、名目賃金を消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)で割り戻すことによって算出します。1月の現金給与総額は27万1851円と、前年同月に比べ1・1%の増加でした。一方、消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)が104・7(2020年平均を100とする指数)で、前年同月比3・9%の上昇だったために、実質賃金が下落したのです。




産業ごとに算出
毎月勤労統計調査は、実際に支払われた賃金から名目賃金指数を算出し、集計します。実質賃金も厳密にはこの名目賃金を利用して算出しています。現在、厚生労働省が公表している実質賃金指数は調査産業計と製造業だけです。しかし、産業ごとの名目賃金指数を利用することで、産業ごとの実質賃金の推移を算出できます。
主な産業ごとに実質賃金の前年同月に対する増減を算出しました。1月の速報結果で減少が目立つのは、建設業の4・9%減と卸売業・小売業の4・1%減など。
2月速報で建設業の現金給与総額は35万6423円で前年同月比1・3%の減少です。残業代など所定外給与が8・5%減少したことが最大の要因です。建設業は、原材料費の高騰などによる業況悪化が目立ちます。
卸売業・小売業は1月の現金給与総額が24万524円で前年同月に比べ0・4%の減少でした。
卸売業・小売業の現金給与総額を就業形態別に見ると、一般労働者、パートタイム労働者ともに前年同月を上回っています。それなのに卸売業・小売業での賃金が下がってしまうのは、一般労働者が減り、低賃金のパートタイム労働者が増えたからです。

パートが半数も
2月の統計によると、卸売業・小売業に従事する954・1万人のうち、半数近くがパートタイム労働者です。卸売業・小売業に従事するパートタイム労働者の現金給与総額は9万6547円と、一般労働者の35万2860円の4分の1程度です。2月は卸売業・小売業のパートタイム労働者比率が1・21ポイント上昇しました。外国人観光客などが増えインバウンドをはじめとする消費の活性化に対し、非正規雇用を増やすことで対応した結果とみられます。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年4月22日付掲載


1月の速報結果で減少が目立つのは、建設業の4・9%減と卸売業・小売業の4・1%減など。
卸売業・小売業の現金給与総額を就業形態別に見ると、一般労働者、パートタイム労働者ともに前年同月を上回っています。それなのに卸売業・小売業での賃金が下がってしまうのは、一般労働者が減り、低賃金のパートタイム労働者が増えたから。
やはり、非正規から正規雇用への移行を政治の責任で推し進める必要があります。

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