黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『絵伝の果て』早瀬乱(文藝春秋)

2010-03-16 | 読了本(小説、エッセイ等)
祖父・尹輔が蹴鞠で名を上げた公家・十川家。しかし父・元輔は蹴鞠はせず、長男の迪輔は祖父の一番弟子である又右衛門のもとで日々蹴鞠の鍛錬に励むが、腕は今ひとつ。
そんなある日。彼の元に、美濃国の地侍・坂城保次郎高直とのナガレという二人の男がやってきた。祖父に頼まれたという彼らだったが、どんな用事なのか本人たちにもわからない。
そんな中、彼を廃嫡にし、出家し大成していた次男の三及こと廉四郎を還俗させるという話が持ち上がる。それを賭けた父との蹴鞠の勝負に負け、再仕合の条件として祖父から提示されたのは、とある絵巻物の断片の謎を解くことだった……そこに描かれていたのは、炎上している塔と鬼のような姿。
坂城やナガレとともに、その謎を追うことになった迪輔は、やがてそれは切断され散逸した絵巻の他の断片の存在を知ることに……

室町時代。応仁の乱前夜の京を舞台にした歴史ミステリ?
ちょっととっつきにくい時代の話なので、個人的には今ひとつ乗れない感じでした。
……それにしても『絵伝』は『エデン』にかけているのかしら?

<10/3/15,16>