仮 定 さ れ た 有 機 交 流 電 燈

歴史・文化・環境をめぐる学術的話題から、映画やゲームについての無節操な評論まで、心象スケッチを連ねてゆきます。

再開;映画『ノロイ』について

2005-09-21 02:29:31 | 劇場の虎韜
先週の土日は、長野県小諸で方法論懇話会の前期例会に参加。
PCに詳しい方々が大勢いるので、刺激を受け、デザインの自由度の低さから書く気を失っていたyahooのブログをやめ、gooで再開する。

方法論の議論はなかなか盛り上がったけれど、今日は疲れているので別の話題を書きます。

先々週、研究会の飲み会を途中で抜け出し、『ノロイ』なる映画を観た。中国へ赴任してしまった水口君の友人が関係しているので、「観ろ」といわれていたんだけど、なかなかに「おぞましい」恐怖映画でしたね。
以前話題になった『ブレアウィッチ』的な、架空のドキュメンタリー作品なんだけど、題材が「禍倶魂(かぐたば)」と呼ばれる民俗神をめぐる怪異現象。中世、京都の呪術師集団「下陰流」が移り住んで生まれた長野県のある村では、下陰流呪術の秘伝で生み出されながら、制御できなくなったために封じ込められた鬼神、かぐたばを鎮める「鬼祭」が連綿と続いている。しかし、ダムの建設で村が湖底に沈むこととなり、鬼祭も廃止が決定。最後に行われた鬼祭で、かぐたば役を演じた神職の娘がトランス状態となり、十数年後……といった内容。「傑作だ!」とまではいかない出来だけど、「開けてはいけない扉の前に立った」といった感覚は何度か味わった。『リング』とはまた違った恐怖で、『エクソシスト』以来、感じることの少なかったものですね。

「この映画はぼくに何をもたらしたのか」などど考えながら、映画館を出、零時に近い深夜のみなとみらいを歩いていると、外灯の間をゆらめきながら飛ぶ「こうもり」を目撃。この瞬間にこうもりとは……と、思わず易を立てたくなった。こんなことを書いていると、また、「神秘思想のイアンジン」っていわれそうだなあ。
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