く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<バレー世界最終予選>日本、韓国に不覚 前半戦3勝1敗・2位で折り返す

2012年05月24日 | スポーツ

【26日ロシア戦、27日セルビア戦がカギ】

 バレーボール女子のロンドン五輪世界最終予戦は23日前半戦を終了、3連勝だった日本の「火の鳥NIPPON」は韓国に思わぬ完敗を喫し、ロシアに次いで2位で折り返した。25日から始まる後半3連戦に1位での五輪出場権獲得を目指す。後半戦の相手はキューバ、ロシア、セルビアと強豪ぞろい。ロシアはまだ負けなしの4連勝、セルビアには昨年のワールドカップでストレート負けしている。日本にとってはまさに正念場を迎える。

 前半4試合を終わった時点での成績(勝ち点と勝敗)は次の通り。①ロシア12点(4勝)②日本9点(3勝1敗)③セルビア9点(同)④韓国6点(2勝2敗)⑤タイ(同)⑥キューバ3点(1勝3敗)⑦ペルー3点(同)⑧台湾0点(4敗)。2位と3位はセット率、4位と5位、6位と7位はセット率も同じため得点率による。

【前半の得点ランキングは木村が全選手中2位】

 日本の前半戦を振り返ると、ペルー、台湾、タイ戦はいずれも3―0のストレート勝ちで地力の差を見せた。木村沙織と江畑幸子のダブルエースが機能し、要所で山口舞の速攻が決まるなど、日本ペースで試合を支配した。ところが23日の韓国戦はエースのキム・ヨンギョン1人に34得点も取られ、ミスによる得点も23点と韓国(12点)のほぼ2倍。第2セットをブロックポイントなどで取り返し立ち直るかと期待されたが、その後も最後まで韓国ペースを崩せなかった。

                    23日の韓国戦。キム・ヨンギョンのスパイクを木村、荒木がブロックするが……

 前半戦を数字でみると、得点ランキングは韓国のキム・ヨンギョンが断トツの93点で1位、次いで木村が68点で2位、ロシアのガモワが63点で3位。スパイク決定率は日本選手では木村(約40%)の10位が最高。ブロックでは岩坂名奈と荒木絵里香がともに9本で5~6位につけている。ベストレシーバー部門ではサーブで徹底的に狙われている木村が3位と健闘しているのが目を引く。また守備の要、リベロの佐野優子がベストディガー(相手スパイクの好レシーブ)部門の3位となっている。

【ロシア、セルビアの高さとパワー攻撃をどう防ぐ?】

 後半戦最初の相手キューバは平均年齢が21歳台と若いチームだが、韓国、ロシア、セルビアにストレート負けするなど元気がない。その中で目立つのが得点源のヒエルの活躍。前半戦のスパイク決定率は約60%と高く全選手中トップだ。またベストサーバー部門の10位以内にキューバ選手が3人も入っている。日本としてはサーブレシーブの精度を高めたい。キューバは五輪6大会連続出場を後半の戦いにかけているだけに日本も油断はできない。

 前半戦の戦いぶりから最大のライバルとして浮上してきたのがロシアだ。エステス、ゴンチャロワ、ガモワら190cm台から2m超の大型選手をそろえており、強烈なスパイクとともに、そびえ立つブロックも日本にとって大きな脅威。ブロックによる得点は4試合合計で42点に上る。日本もタイ戦で17本のブロックを決めたが、高い打点のロシアを止めるのはなかなか容易ではない。拾ってつなぎ、速攻や変則攻撃でその高さをどうかわすかがカギを握る。昨年8月のワールドグランプリではサーブで崩し、粘って日本ペースに持ち込む試合運びでロシアを3―0のストレートで下しており、その経験を生かしたい。

 最終戦のセルビアは昨年のヨーロッパ選手権の覇者で、ロシア同様、高さを武器とする。ミレーナ・ラシッチら190cm台をそろえ、台湾戦ではブロックだけで18点、タイ戦でも13点を稼いでいる。日本は昨年8月のワールドグランプリで2回戦って3―1、0―3と1勝1敗、五輪出場権がかかった同12月のワールドカップでは0―3と完敗している。ただセルビアも2戦目に当たったタイにストレート負けするなどもろさもある。

【韓国とタイの出場権争いの行方は?】

 この世界最終予選はアジア大陸予選も兼ねており、出場8カ国のうち上位3チームと、残り5チームのうちアジア最上位チームが五輪出場権を獲得する。その枠を巡って韓国とタイが激しく争っている。日本が韓国に負け、前半を終わって韓国とタイが勝ち点(ともに6点)で並んだことで、後半の3戦の行方に五輪切符がかかってきた。両国とも前半で世界ランキング10位以内の強豪4カ国との試合を終わっている。残る試合は韓国が台湾、タイ、ペルー、一方のタイはペルー、韓国、キューバ。26日の直接対決がまさに雌雄を決する大一番になりそうだ。

 韓国またはタイがその試合を含め後半の3戦を全勝した場合、勝ち点9を上積みし最終的に最大15点まで伸ばすことができる。その場合、現在9点の日本が後半の3試合のうち1つでも落とした場合、勝ち点が並ぶ可能性も出てきた。韓国戦での敗戦がせめて2―3なら勝ち点1を上乗せできたが、1―3で勝ち点がつかなかったのが痛い。日本にとっても後半戦は息の抜けない厳しい戦いが続く。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« <シャクヤク(芍薬)> 茎... | トップ | <クンシラン(君子蘭)> ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿