く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<カリステモン> 鮮紅色の花がまるで瓶洗浄用ブラシ→和名「ブラシノキ」

2013年06月19日 | 花の四季

【オーストラリア原産、明治中期に渡来】

 フトモモ科の常緑低木。同じ仲間のブラシノキ属はオーストラリア、タスマニア、ニューカレドニアに約30種が分布する。真っ赤に見えるのは花びらではなく無数のオシベ。「カリステモン」はギリシャ語で「美しいオシベ」を意味する。長さが10cmほどある穂状の花姿がコップや瓶を洗うブラシのように見えることから「ブラシノキ」の和名を持つ。英名も「ボトル・ブラッシュ」。

 日本には明治中期に渡来してきた。樹高は2~5mのものが多いが、原産地オーストラリアでは10m前後まで育つ品種もある。オシベの赤い花糸の先端が金粉を付けたように黄色になることから、「キンポウジュ(金宝樹・錦宝樹)」という美しい別名もある。葉が細長く針葉樹のマキの葉に似ているため「ハナマキ(花槙)」とも呼ばれる。赤花のほか、白花やピンク、黄色の園芸品種も出回っており、日本生まれの「八房金宝」と名付けられたものもある。

 花穂の先から新しい芽が出て枝が伸びていくのがブラシノキの特徴。花が終わると丸い粒々の実が枝を取り巻くようにびっしり付く。その様はまるで虫の卵のようにも見え、少しグロテスクな感じ。しかも、それが数年間付いたままになっている。オーストラリアではユーカリと同様に、よくある森林火災で実がはじけ種子が風に乗って運ばれるという。

 ブラシノキは日本の切手の図案になったことがある。日豪友好協力基本条約の締結30年に当たる2006年の「日豪交流年」を記念した80円切手シート。オーストラリアの自然や動植物などを描いた図柄10枚のうち、植物ではこのブラシノキがオーストラリア国花のゴールデン・ワトル(アカシアの1種)とともに選ばれた。ブラシノキはまさにオーストラリアを代表する樹木というわけだ。


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