【原産地は北米、青い小花を穂状に】
ポンテデリアはミズアオイ科ポンテデリア属の水生植物の総称。南北アメリカの池や沼地の浅瀬などに5種類が自生し、穂状の花序に青や淡いピンク色の小花を多数付ける。ミズアオイ科の植物では浮遊性の水草で南米原産のホテイアオイ(布袋葵)がよく知られるが、このポンテデリアは抽水植物で、根が水底で根を張って水面上に花茎や葉柄を伸ばす。
属名のポンテデリア(Pontederia)は18世紀のイタリアの植物学者の名前に因むという。代表的なものに北米東部~カリブ海地域原産の「コルダータ(cordata)」がある。葉が20~30cmと長くて大きいハート形なのが特徴。この種小名もラテン語で「心臓」を意味する「コルディス(cordis)」に由来する。和名は「ナガバミズアオイ(長葉水葵)、英名は「ピッケレル・ウィード(Pickerel weed)」。ピッケレルは淡水魚カワカマスの幼魚のことで、群生するこの水草が小魚にとって格好のすみかになっていることからの命名らしい。
コルダータの開花時期は初夏~初秋で、直立した花茎の上部に長さ10~20cmの花穂を形成し、小さな涼しげな青い花をたくさん付ける。小花は1日で萎むが、1週間ほど次々と咲き続ける。コルダータには変種として葉が細長い披針形のものや、より丸みを帯びた長心形のものもある。和名では前者が「ホソナガバミズアオイ」、後者が「マルナガバミズアオイ」と呼ばれている。
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