く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<マメヅタ(豆蔦)> 木の幹や岩に着生するシダの仲間

2019年11月28日 | 花の四季

【丸い〝栄養葉〟と細長い〝胞子葉〟で構成】

 ウラボシ科マメヅタ属の多年草。日本のほか朝鮮半島南部や中国、台湾などにも分布する。着生植物で、ツタのように細い茎を樹木の幹や岩、石垣などに張り付け覆うように広がる。ワラビやゼンマイなどと同じシダ類の仲間。丸い葉の形からマメゴケやマメシダ、マメヅル、イワマメといった別称もある。

 光沢のある丸い葉は〝栄養葉〟と呼ばれるもの。径は1~2cm。やや肉厚で、シダ植物には珍しく多肉性の質感を持つ。これとは別に細長い〝胞子葉〟がある。長さ2~4cmほどのへら形で、葉の裏側には「ソーラス」と呼ばれる胞子嚢群(ほうしのうぐん)が縦2列に並ぶ。成熟すると胞子嚢群は葉全面に広がっていく。シダ植物なので花は咲かず、この胞子を散布することで繁殖する。

 学名は「Lemmaphyllum microphyllum(レマフィルム・ミクロフィルム)」。属名は「皮質の葉」、種小名は「小さい葉」を意味する。暖地性の変種に「タイワンマメヅタ」や「リュウキュウマメヅタ」。全く別種のラン科にも「マメヅタラン」という植物がある。これは樹木などに張り付いて広がる様子がマメヅタによく似ていることから名付けられた。淡い黄色のかわいい小花を付けるが、環境省のレッドデータブックには準絶滅危惧種として掲載されている。

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