定年退職後の生き様

定年退職後、残された人生を如何に意味有るものに、しようかと悩んでいます。

人は見かけに

2015年08月03日 21時42分32秒 | お仕事関係
三ヶ月交渉を重ねてきたクライアントと契約を締結することが出来た。
今までの現場勤務の慣例として、パートナーの部下に、
「打ち上げをしようと思うけど、空いている日無い?」と意向を伺った。
残念ながら、「大学生の子供が帰省してくるので都合が悪いです。」と流れてしまった。
そこで、今晩、平日ではあったが、自分へのご褒美として、梅ッ酒1本で、アルコール投入をした。

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本日、部下の運転により現地交渉に向かう途中、社用車後輪のタイヤが突然バーストしてしまった。
とりあえず、ヒョゴヒョゴさせながらクライアントの事務所まで、ほうほうの体でたどり着いた。
交渉を終えてから、JAFを呼ばせてもらおうと思っていた。

1時間に及び交渉の結果、やっと契約を終えることが出来た。しかし、喜びもつかの間、瀕死状態の社用車を牽引しなければならない。
「契約いただいていきなりで申し訳ないのですが、実は・・・・」
「タイヤがバーストしてしまいました。牽引業者を呼びますので、それまでの間、駐車させていただいてよろしいですか?」

そうすると、クライアント(今まで半ばクレーマーだと思っていた)は「なになに?」と駐車場まで出て来ると、
「業者呼んでいらん金を使う必要無いじゃないか。予備のタイヤとジャッキはどこに有るんだ?」
「後部荷台の下では無いかと思うんですが・・・」
「ほら、ここにジャッキがある。そら、このネジを回さなければ、ジャッキは外れないぞ。お前、タイヤ交換したこと無いんか・・・」
「昔教習所で・・・。」
「大の男が情け無いのう、ほら、こうすれば外れるんだ。覚えとけ。」

「車体の縁に二箇所凹んでいる箇所があるだろう。ここにジャッキの凹部分と重ね合わせるんだ。タイヤが5センチ程浮き上がったら、タイヤを固定している4つのボルトを対角線ごとに二つずつ少し緩めて・・・」

我々が木偶のごとく突っ立っていると、手際よく予備タイヤに交換してくれた。
水道で油まみれの両手を洗った後
「男の価値は、修羅場、土壇場でどれだけ動けるかにかかっているんだぞ・・・」と最後に一言だけ嫌味を言うと、そのまま事務所に入っていった。

人は見かけに・・・・・