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見終わった作品の感想アップが遅れて溜まっています。追いつくまで2本立
で行きますので宜しくお願いします。
まず「君と歩く世界」は、監督が「真夜中のピアニスト」や「預言者」のジャック
・オーディアールであるし、主演も「エディット・ピアフ 愛の讃歌」のオスカー女
優マリオン・コティヤールなので一寸期待して見ました。
南仏アンティーブの観光名所マリンランドでシャチの調教師としているステファ
ニー(マリオン・コティヤール)は、ショーの最中の事故で両脚の膝から下を失っ
てしまい、失意のどん底に沈みます。
そんなある時、5歳の息子を一人で育てているシングルファーザーのアリ(マテ
ィアス・スーナーツ)と出会い、粗野で不器用ですが真っ直ぐなアリの優しさに
触れたステファニーは、いつしか生きる喜びを取り戻して行くのですが・・・。
題名からの印象とは違いセックス場面などドロドロしたところが結構あります
し、もう少し男を前向きな人物に仕立てても良かったのではと思いますが、そ
れでも素直に好感が持てる作品になっていて、さすがこのスタッフ・キャスト
だと感心します。
シャチのショーなど優れた映像も楽しませてくれますので、お時間があったら
見てください・・・の作品です。
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「桜、ふたたびの加奈子」は交通事故で娘の加奈子を亡くした容子(広末涼子)
は、自分を責め続け、もう存在しない容子が見えると言って世話を焼くように
なります。
夫の信樹(稲垣吾郎)は、そんな妻を立ち直らせたいと願うのですが、前向き
になろうとしない容子にいら立ちを募らせて妻との間には溝が深まって行き
ます。
そんなある日、容子は偶然に出会った女子高生が妊娠していて、シングル
マザーとして子どもを産む決意をしていることを知り、その子どもが死んだ娘
の生まれ変わりに違いないと確信するのでした・・・。
監督はデビュー作「飯と乙女」がモスクワ国際映画祭最優秀アジア賞を受賞
した栗村実の第2作であること、音楽は音楽界で話題になっている佐村河内
を起用、この作品のために作られた組曲は中々聞きものです。
ですが日本的な死生観というか、転生については文字で読むのと違い、映像
での表現は成功しないことが多いし、妖怪が転生するのではないのですから
この作品も然りです。
従って監督の一人よがりで終わっているのが残念です。俳優さんの中でいい
なと思うのは江波杏子だけという寂しさも困ったものです。