酢豚のひとりごと

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『悪霊』

2014-03-18 12:13:59 | 演劇


「悪霊」 KAAT×地点 共同制作作品  於:神奈川芸術劇場 大スタジオ

原作:F.ドストエフスキー、演出・構成:三浦基、衣裳:コレット・ウシャール、美術:木津潤平
出演:安部聡子 石田大 小河原康二 岸本昌也、窪田史恵 河野早紀 小林洋平 永濱ゆう子 根本大介


百人程度の観客に大劇場なみの大きな舞台。始めから終わりまでのほとんどの時間、役者達は外周をぐるぐる走りながらセリフを言う。
鳴り続ける不安な音、絶え間なく降り続ける雪、役者の変わった動きと抑揚を変えたセリフなど、視覚、聴覚を刺激する構成にはなっている。ただそれが一つになって胸に響いてはこない。
これが軽い芝居であれば気楽に見られるのだが、内容はドストエフスキーの『悪霊』。見ている方も結構体力がいる。

劇団「維新派」のように言葉と動作に特化してしまえばまた違う魅力も出ると思うのだが、ドストエフスキーの哲学的で意味ある言葉がかえってさまたげになる。
小説『悪霊』の魅力・雰囲気が伝わってきたかというとそれも十分とは思えない。

『悪霊』を読んでいない受け手に問題ありかもしれないが、先進的で実験的な試みに、残念ながら私はついて行けなかった。
公演は2014年3月23日(日)まで


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