『友達』三軒茶屋のシアタートラム
作:安部公房
演出・脚本の岡田利規は慶應大学卒業の28歳。今注目の若手演出家であり、劇団「チェルフィッチュ」の主宰でもある。その注目度は現在開催中の「横浜トリエンナーレ」で舞台映像が流れていることでもわかる。
芝居『友達』は一人暮らしの青年の部屋に9人の家族が突然入ってきて居座ってしまう。なんとか追い出そうとするのだが、多勢にぶぜいの押し付け愛に精一杯の抵抗はするのだが、ついには・・。
本当はあり得ないと思うけど、そんなことになったら結構怖い話。その怖さが伝わってこないのが物足りない。
ちょっと似たシチュエーションの別役実原作、坂手洋二演出の『マッチ売りの少女』などには遠く及ばない。
入って来る9人という数が多すぎて散漫になるのと、ベテラン陣のサービス過剰な演技が岡田の狙いとがかみ合ってないからだろう。
全役を若手でやった方が面白かったかもしれない。
演技が光っていたのは次女役のともさと衣。無理のない演技でありながら印象は強い。どこかで見たと思ったら、一昨年同じシアタートラムで私の中ではかなり評価の高かった『失踪者』にも出ていた。
作:安部公房
演出・脚本の岡田利規は慶應大学卒業の28歳。今注目の若手演出家であり、劇団「チェルフィッチュ」の主宰でもある。その注目度は現在開催中の「横浜トリエンナーレ」で舞台映像が流れていることでもわかる。
芝居『友達』は一人暮らしの青年の部屋に9人の家族が突然入ってきて居座ってしまう。なんとか追い出そうとするのだが、多勢にぶぜいの押し付け愛に精一杯の抵抗はするのだが、ついには・・。
本当はあり得ないと思うけど、そんなことになったら結構怖い話。その怖さが伝わってこないのが物足りない。
ちょっと似たシチュエーションの別役実原作、坂手洋二演出の『マッチ売りの少女』などには遠く及ばない。
入って来る9人という数が多すぎて散漫になるのと、ベテラン陣のサービス過剰な演技が岡田の狙いとがかみ合ってないからだろう。
全役を若手でやった方が面白かったかもしれない。
演技が光っていたのは次女役のともさと衣。無理のない演技でありながら印象は強い。どこかで見たと思ったら、一昨年同じシアタートラムで私の中ではかなり評価の高かった『失踪者』にも出ていた。