酢豚のひとりごと

楽しい芝居と映画探しつづけま~す!

「アジアの女」

2006-10-15 21:14:43 | 演劇
作・演出 長塚圭史 主演は富田靖子・近藤芳正  新国立劇場(小劇場)

おっパンフレットに懐かしい名前が・・・。岩松了。「東京乾電池」に行った時よく見た名前。その頃俳優では柄本明や綾田俊樹やベンガルが活躍していた。岩松了は脚本・演出の人だと思ってたけど。意外や意外、こんないい声で、メリハリのついた演技をする人だとは。

この作品は最近話題の長塚圭史(1975年生)の作・演出。お父さんの俳優長塚京三を追い越すような活躍である。

設定は東京の震災のあと。気の触れた女性竹内麻希子(富田靖子)とアル中の兄竹内晃郎(近藤芳正)のひっそり住むところに、顔見知りの才能のない作家一ノ瀬(岩松了)が飛び込んでくる。そこからはじまる微妙な人間関係。
長塚圭史は若さに似合わぬ手腕で、震災・売春・中国人問題など時事をからませながら、不安と狂気と希望のないまぜになった人間の複雑な内面を暴き出す。

幸せをつかんだかに見えた麻希子の死を予感させる兄の歩み、青い芽が吹き出している畑のラストシーンなど、長塚は結構ロマンチストな面も見せる。このクールな中の優しさがこの作家の人気の原点なのかもしれない。

ただ終盤の「アジアの女の種がいま国境を越えている」というセリフはちょっと唐突に感じた。




「 書く女 」

2006-10-13 19:30:50 | 演劇
二兎社公演
作・演出 永井愛  主演 寺島しのぶ・筒井道隆  世田谷パブリックシアター

樋口一葉の日記から着想をうけ、その生涯を描いた芝居。

永井愛の作品を見るのは初めてだったが、一葉の性格や作品の解釈について、作者の考えをはっきり示しているのが小気味よい。
また命が消える瞬間まで、作品を書くため必死に墨を摺る樋口一葉。最後の盛り上がりで気持ちのいい後味も残った。

寺島しのぶの演技は文句なくうまい。一葉の多面性を見事に演じ分けている。
筒井道隆は、いつものひよわな雰囲気で半井桃水を演じる。しっかりした一葉を描くには適役なのかもしれない。

ただ、3時間を超える長丁場。全体では何回かだれる時間帯があり、他の男性陣の演技に今一つ乗れない部分もあった。

今回劇場に入った瞬間に、他の芝居では見られない優しい雰囲気を感じた。永井愛のフアンも多いだろうが、多分観客の大多数が一葉ファンだったのではないか。

この芝居は樋口一葉を選んだ時点で、もう成功を約束されていた幸せな芝居と言えよう。



東洋大学No3

2006-10-06 23:34:35 | 東洋大学
今週から秋学期の授業が始まった。

前にも書いたが、通信教育の学生も通学生の授業の一部が受けられる。

今日の「古代日本文学史」では、春の試験の成績ベスト5の発表があり、通信のおじさんがしっかりその中に入っていた。受講生200人だからすご~い。
その瞬間はパッチリ目が開いたのだが、昨日の飲み過ぎが響き、後は撃沈。

でも来週からは頑張るぞ~!
学食の「mantra」の辛口チキンカレーで気合いを入れ直し、強風の中を家路についた。

「ロープ」

2006-10-02 17:53:24 | 演劇
「ロープ」は
野田秀樹/作・演出 宮沢りえ・藤原竜也/主演
NODA・MAP第12回公演(12月8日~1月31日)である。

昨日が先行予約の日だった。12時開始から絶え間ない電話。
せっかくの日曜日に自分は何をしているのだろうと、心の葛藤を繰り返しながら、やっと2時間半後につながってチケットをゲット。ふうっ~!

そうは言ってもやっぱり野田秀樹と藤原竜也のやる芝居は外せない。
二人の才能の激突が楽しみである。