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「イロアセル」 新国立劇場 小劇場
作:倉持 裕 演出:鵜山 仁 出演:藤井隆・木下浩之・ 小嶋尚樹・ 松角洋平・ 花王おさむ・ ベンガル・島田歌穂・ 加藤貴子・ 高尾祥子・ 剣幸
ある小さな島のお話。島民たちの言葉はそれぞれ自分の色を持っている。だからみんなの持っている機械で誰の発言かがすぐわかってしまう。それが当り前だった島に、外から囚人と看守がやってくる。この男たちの会話には色がなく、その場所では島民の言葉にも色が出ない。
人に洩れない会話を体験してしまった島民は・・・・。
倉持裕の今回の脚本は書き下ろしのようだが、新国立ということで力が入り過ぎたか。
言葉に色があるというユニークな発想は楽しいのだが、その状況を観客にわからせようとするためセリフに説明的なところが多く、いつもの軽さがない。
たとえば登場人物の名前を単純にするなど、わかりやすい芝居にすればもっと面白くなりそう。
藤井隆は怪しい囚人を好演しているのだが、結局どういう人物なのかが描ききれていない。原作か演出かそれとも藤井隆のせいか。
MODEのカフカシリーズで見たことのある小嶋尚樹が看守役でいい味をだしている。
当日予告なく藤井隆と島田歌穂のアフタートークがあった。芝居に何回も来てほしいとのPRか、テレビカメラが入っていたためかよくわからず、いかにも中途半端。客を足止めするなら、きちっと準備した形でやって欲しい。新国立なのだから特に思う。