酢豚のひとりごと

楽しい芝居と映画探しつづけま~す!

『メディチ家の至宝-ルネサンスのジュエリーと名画』

2016-04-29 19:41:30 | 美術



天気がいいので美術館にお出かけ。ゆったり見られそうな所を選びました。

『メディチ家の至宝-ルネサンスのジュエリーと名画』  (於)東京都庭園美術館 

フィレンツェのウフィツィ美術館と国立考古学博物館から、メディチ家に伝わるコレクションのうちジュエリーと肖像画73点を展示。

ジュエリーといってもほとんどがネックレスやペンダントなどの装飾品で大きなものはない。豪華さを期待した人にはちょっと物足りないかも。

私が一番気に入ったのは、26個のルビー、7個の真珠、5個のダイヤモンドがついた《セイレーンがついたペンダント》。他にもカメオやバロック真珠などに面白いものがある。

今私達が見ている美術品は、断絶したメディチの血を引く唯一の相続人であったアンナ・マリア・ルイーザが、「メディチ家のコレクションがフィレンツェにとどまり、一般に公開されること」を条件に、すべての美術品をトスカーナ政府に寄贈したおかげであるという話には心打たれた。

展示は2016年7月5日(火)まで





東京都庭園美術館のお庭。緑がきれいでした。

『夢の劇 -ドリーム・プレイ-』

2016-04-26 20:57:28 | 演劇


「夢の劇 -ドリーム・プレイ-」   (於)KAAT神奈川芸術劇場

原作:ヨハン・アウグスト・ストリンドベリ 構成・演出:白井晃 台本:長塚圭史 振付:森山開次
出演:早見あかり・田中圭・江口のりこ・玉置玲央・那須佐代子・森山開次・山崎一・長塚圭史・白井晃他

ストリンドベリと言えば東洋大学の通信スクーリングでの山崎甲一先生の日本文学の授業を懐かしく思いだす。芥川龍之介の小説『手巾』の最初に出てきた名前。脚本家とは知っていたが、その芝居を見るのは今回が初めて。

神の娘が人間の世界へ降りたのだが、そこは悲しみと不満に満ちた貧しい世の中だった。
人間とは何か。死とは何か。内容はかなり深いのだが、音楽やダンスが折り込まれて雰囲気が柔らかくなった分、訴える力は弱い。他とは違った芝居を見せようという神奈川芸術劇場の意欲はわかるが、この戯曲は言葉だけでストレートに勝負した方が良かったと思う。

今回一番目立っていたのは脚本・出演の長塚圭史。初期の阿佐ヶ谷スパイダースの頃は悪かった姿勢が良くなっていて、かっこいい男に見えた。アフタートークでもずいぶん明るく元気だった。
他では田中圭や山崎一の演技に魅かれた。
  
横浜公演は2016年4月30日(土)まで

読書三昧(28年3月)

2016-04-02 16:59:59 | 東洋大学


読書三昧(28年3月)

割合穏やかな1ケ月を過ごすことが出来た。外出もほどほど出来た分、本はあまり読めなかった。今年も桜が見られたのがうれしい。

3月に読んだ本

中島みゆき『問う女』
カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』
尾崎士郎『睡眠薬と覚醒剤』
藤野千夜『D菩薩峠漫研夏合宿』
野田秀樹 戯曲『逆鱗』
tupera tupera『おばけだじょ』

☆中島みゆき『問う女』
仕事も恋も世間ともうまくいかない、今はラジオ局に勤める綾瀬まりあ。怪しい店に勤めるタイ人メャオと知り合い、過去に自分が傷ついたと思っていたことが、相手を傷つけていたことを知る。この小説は事故でメャオを失う劇的なラストを迎えるのだが、まりあの心の葛藤はまだつづく。ここで描かれている主人公の心の葛藤は、多分大歌手中島みゆきの一面なのだろう。「夜会 VOL.8 問う女」を私は見ていないが、それをノベライズしたもの。筋はかなり荒っぽいが、演劇のシナリオ的なものとして読めば納得できる。

☆カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』
日本生れの英国人作家カズオ・イシグロの最高傑作と言われる作品。つい先日まで、綾瀬はるか主演で放映されていたTBSテレビドラマの原作でもある。
臓器提供だけのために生れた子供たち。その中の一人で今は提供者の介護人をしている主人公の回想で小説はすすむ。育ったへ―ルシャムの施設での生活は恵まれたものだったが、その裏には隠された事情があった。主人公たちは次第にその事実へと近づいていくのだが・・・。
テレビドラマでは小説にはないドラマチックなエピソードがいくつか織り込まれていたが、小説の方は淡々とした感じで語られる。それでいながらテレビドラマ以上の迫力と重量感を感じるのは作家の力であろう。読み応えのある小説としてお薦め。

☆尾崎士郎『睡眠薬と覚醒剤』
坂口安吾の小説『肝臓先生』のモデル佐藤清一(十雨)関連で読んだもの。この小説では『腎臓先生』医師森遠として登場。

☆藤野千夜『D菩薩峠』
主人公は中高一貫の男子高の生徒で15才。「少佐」とか「姫」とかのあだ名で呼ばれるちょっと少女っぽい男の子。漫画研究部の夏合宿の思い出が甘酸っぱく描かれる。それも35年前の思い出。こういうのをボーイズラブの小説というのだろうか。当時話題になった漫画がふんだんに出てくる。どちらにも興味のない私は唯一主人公に手紙を書いたのは誰かというのが知りたくて最後まで読んだ。

☆野田秀樹 戯曲『逆鱗』
3月に東京芸術劇場で上演されたNODA・MAP 第20回公演 『逆鱗』の脚本。NODA・MAPの芝居は殆ど見に行っているのだけれど、今回はスケジュールが合わず断念。
それで新潮3月号を買って読んだが、生の舞台と違って中々頭にすんなり入ってこない。前半の言葉遊びは面白いが、登場人物が混乱して内容についていけず。やっと後半、野田さんの意図が徐々に明確に。前に見た「エッグ」と似かよったところもあるのかなと。
芝居を見た人から、舞台美術がすごく美しく最後は泣けたと聞いた。やはり舞台を見たかった。

☆tupera tupera『おばけだじょ』
たまには童心にかえって絵本など。これがシンプルだけど中々面白い。「だじょ」なんて言葉が保育園で、はやっているかも。




目黒川の桜

2016-04-01 18:02:11 | お花


中目黒までお花見に行ってきました。
花曇りと言うのでしょうか、青空でないのが残念ですが桜は満開です。

沿道の食べ物屋さんが年々充実していく感じ。
今年は苺を何個か入れたスパークリングワインを飲んでいる
女性が目立ちました。

外国の人の姿もいっぱい。楽しんで帰ってほしいですね。